到達目標
1. 誤差の解析に必要な統計に関する基本的な処理を理解し,利用できる.
2. 測定結果における誤差の取り扱い方法を理解し,誤差の算出ができる.
3. 機械的測定手法について,その原理と特徴を理解し,誤差要因などを分析して比較検討ができる.
4. 信号の計測方法について理解し,信号増幅や処理における基本事項を説明でき,計測における計算ができる.
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 誤差の解析に必要な基本的な統計量について理解し,具体的なデータを用いて統計量を算出できる. | 誤差の解析に必要な基本的な統計量について理解し,学習した中で大部分の統計量を算出できる. | 誤差の解析に必要な基本的な統計量について理解が不足し,学習した統計量を算出できない. |
評価項目2 | 測定データを用いて適切な統計量を算出でき,検定の手法を理解した上で誤差の評価ができる. | 測定データを用いて適切な統計量を算出できる.検定における理解は若干不足しているが,手順に従い誤差の評価ができる. | 測定データを用いて適切な統計量の算出ができず,検定を用いての誤差の評価もできない. |
評価項目3 | 機械的測定手法について,その原理と特徴を理解し,誤差要因などを分析して比較検討ができる. | 機械的測定手法について,その原理と特徴を理解し,誤差要因などを手順通りに分析できる. | 機械的測定手法における原理や特徴の理解が不足し,誤差要因などの分析ができない. |
評価項目4 | 信号の計測方法について理解し,信号増幅や処理における基本事項を説明でき,計測における計算ができる. | 信号の計測方法について理解し,信号増幅や処理における基本事項を説明でき,ごく簡単な計算ができる. | 信号の計測方法についての理解が不足している.そのため信号増幅や処理における基本事項を説明できず,簡単な計算もできない. |
学科の到達目標項目との関係
学習・教育到達度目標 システム制御情報工学科の教育目標 ③
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学習・教育到達度目標 本科の教育目標 ③
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教育方法等
概要:
この科目では企業で電力貯蔵用大型電池の設計開発を担当し,電池特性評価などに携わっていた教員が,その経験を活かし,計測データの取り扱い方や誤差の解析に必要な統計的処理に必要な統計学の基礎(基本統計量の算出方法,推定・検定など),データの分析方法などについて講義形式で授業を行うものである.また,おもに機械的測定における原理について学ぶ.さらに測定方法における誤差要因および測定値の拡大方法や感度について学習する.また,センサなどを用いて得られた電気的信号の取り扱いについて学ぶ.
授業の進め方・方法:
授業ではまとめシートを準備し,板書量を減らすことで,授業での説明に集中できる環境を整備する.授業の一部は反転授業の形態で実施する.授業中は例題演習などを通じて,手を動かし,疑問点などはその授業内で解決するように心がけること.資料はLMSなどを通して配布する.毎週課題を課し,LMSなどを通じて提出してもらう.翌週の授業終了時までにアップロードすること(提出方法については,講義時間内で説明する).講義時間内でスマートフォンを用いた単元テスト・小テストを実施する.
注意点:
・工学における計測の役割と計測の基礎的事項を理解する.他の科目の授業内容及び実験・実習における計測の実践を関連づけて学習する.
・教育プログラムの学習・教育到達目標の各項目はA-2,D-1,D-2とする.
・総時間数45時間(自学自習30時間)
・自学自習(30時間)ついては,日常の授業(15時間)のための予習復習時間,理解を深めるための演習課題の考察・解法の時間や定期試験の準備のための勉強時間を総合したものとする.
・評価については,合計点数が60点以上で単位修得となる.その場合,各到達目標項目の到達レベルが標準以上であること,教育プログラムの学習・教育到達目標の各項目を満たしたことが認められる.
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
ガイダンス 機械的な測定手法1 |
測定手法(長さ)の測定原理,構造上の特徴などを説明できる.
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2週 |
機械的な測定手法2 |
各種測定法において簡単な拡大率や感度の算出ができる.
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3週 |
機械的な測定手法3 |
測定手法(角度,深さ)の測定原理,構造上の特徴などを説明できる.
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4週 |
機械的な測定手法4 |
各種測定法において簡単な拡大率などの算出ができる.
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5週 |
機械的な測定手法5 |
測定手法(力)の測定原理,構造上の特徴などを説明できる.
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6週 |
機械的な測定手法6 |
各種測定法において簡単な拡大率などの算出ができる.
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7週 |
信号の計測法1
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センサからの出力信号である電気信号の基本的な計測法について理解し,電圧計測の手法について説明できる.
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8週 |
信号の計測法2 |
センサからの出力信号である電気信号の基本的な計測法について理解し,電圧計測の手法について説明できる.
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2ndQ |
9週 |
信号の計測法3 |
ブリッジ回路を用いた抵抗変化分の算出ができる.オシロスコープの動作原理を説明できる.
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10週 |
信号の計測法4 |
ブリッジ回路を用いた抵抗変化分の算出ができる.オシロスコープの動作原理を説明できる.
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11週 |
信号の計測法5 |
電力の測定方法の原理や手法について説明できる.
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12週 |
信号の計測法6 |
電力の測定方法の原理や手法について説明できる.
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13週 |
信号の増幅と処理1 |
オペアンプを用いた各種増幅回路,変換回路について入出力関係を理解し,簡単な回路の解析ができる.
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14週 |
信号の増幅と処理2 |
オペアンプを用いた各種増幅回路,変換回路について入出力関係を理解し,簡単な回路の解析ができる.
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15週 |
信号の増幅と処理3 |
オペアンプを用いた各種増幅回路,変換回路について入出力関係を理解し,簡単な回路の解析ができる.
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16週 |
期末試験 |
これまで学んだ知識について,試験を通じて確認できる.
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 数学 | 数学 | 数学 | 1次元のデータを整理して、平均・分散・標準偏差を求めることができる。 | 3 | 前4 |
2次元のデータを整理して散布図を作成し、相関係数・回帰直線を求めることができる。 | 3 | 前8 |
自然科学 | 物理実験 | 物理実験 | 有効数字を考慮して、データを集計することができる。 | 3 | 前1 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 機械系分野 | 計測制御 | 代表的な物理量の計測方法と計測機器を説明できる。 | 4 | 前9 |
電気・電子系分野 | 電子回路 | 演算増幅器を用いた基本的な回路の動作を説明できる。 | 3 | 前15 |
計測 | 計測方法の分類(偏位法/零位法、直接測定/間接測定、アナログ計測/ディジタル計測)を説明できる。 | 3 | 前12 |
指示計器について、その動作原理を理解し、電圧・電流測定に使用する方法を説明できる。 | 3 | 前12 |
倍率器・分流器を用いた電圧・電流の測定範囲の拡大手法について説明できる。 | 3 | 前12 |
A/D変換を用いたディジタル計器の原理について説明できる。 | 3 | 前15 |
電圧降下法による抵抗測定の原理を説明できる。 | 3 | 前12 |
有効電力、無効電力、力率の測定原理とその方法を説明できる。 | 3 | 前14 |
電力量の測定原理を説明できる。 | 3 | 前14 |
オシロスコープの動作原理を説明できる。 | 3 | 前13 |
評価割合
| 定期試験・単元テスト・小テスト | 課題など | 合計 |
総合評価割合 | 70 | 30 | 100 |
基礎的能力 | 0 | 0 | 0 |
専門的能力 | 70 | 30 | 100 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 |