メカトロニクスⅠ

科目基礎情報

学校	旭川工業高等専門学校	開講年度	平成29年度 (2017年度)
授業科目	メカトロニクスⅠ
科目番号	0081	科目区分	専門 / 必修
授業形態	講義	単位の種別と単位数	学修単位: 1
開設学科	システム制御情報工学科	対象学年	5
開設期	前期	週時間数	前期:2
教科書/教材	メカトロニクス入門（土谷・深谷　共著　森北出版）
担当教員	三井 聡

到達目標

1. メカトロニクス製品の基本的な構成要素，特徴を理解し，説明できる。
2. 各種アクチュエータの動作原理を理解し，説明できる。
3. 位置、速度センサの種類，動作原理，特性を理解し，説明できる。

ルーブリック

	理想的な到達レベルの目安	標準的な到達レベルの目安	未到達レベルの目安
	メカトロニクス製品の基本的な構成要素，特徴を理解し，説明できる。	メカトロニクス製品の基本的な構成要素，特徴をある程度理解し，説明できる。	メカトロニクス製品の基本的な構成要素，特徴を説明できない。
	アクチュエータの種類，各種モータの動作原理，特性を理解し，説明できる。	アクチュエータの種類，各種モータの動作原理，特性をある程度理解し，説明できる。	アクチュエータの種類，各種モータの動作原理，特性をある程度理解し，説明できない。
	位置，速度センサの種類，動作原理，特性を理解し，説明できる。	位置、速度センサの種類，動作原理，特性をある程度理解し，説明できる。	位置，速度センサの種類，動作原理，特性を説明できる。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 システム制御情報工学科の教育目標 ③ （情報技術，機械工学及び電気・電子工学を融合させた分野である画像・計測システム，情報システム，制御システム，メカニカルシステム等の複合領域の技術を持たせる。）

学習・教育到達度目標 本科の教育目標 ③ （工学基礎及び専門基礎をしっかり身に付けさせ，広い専門的視野と総合的判断力を持たせる。）

JABEE D-1 （基礎工学及び専門工学に関する知識・技術を有し，それを活用することができる。）

JABEE D-2 （データを分析・解釈し，正しく結論を導き出すことができる。）

JABEE基準 (d) （当該分野において必要とされる専門的知識とそれらを応用する能力）

教育方法等

概要:

機械，電気，電子，情報，制御工学を関連付け，それらを統合したメカトロニクスに関する工学あるいは技術について学習し，理解を深めて，機械をコンピュータで制御する基礎的知識を身につける。簡単なメカトロニクス製品の基本設計ができる能力を養うことを目的とし，メカトロニクスシステムを構成するアクチュエータ，センサなどの基本要素の動作原理，特徴，使用例について学習する。

授業の進め方・方法:

・モータ，センサなどの基本要素について学習し，DCモータの制御に関する演習問題に取り組み，メカトロニクスの基本事項の理解を深める。実際には，メカトロニクス製品の持つ機能を達成するために，これらの構成要素がどのような役割を担っているかを理解することがポイントである。
・教科書第１章，３章，２章の順に授業を進める。板書が中心であるが，適宜パワーポイントを使って進める。パワーポイントと同様のプリントを配布するが，配布プリントは穴埋め式になっており，説明を聞きながら各自で穴埋めを行ってもらう。

注意点:

・教育プログラムの学習・教育到達目標の各項目の割合はD-1(90%) D-2(10%)とする。
・総時間数45時間（自学自習15時間）
・自学自習(15時間)ついては，日常の授業(30時間)のための予習復習時間，理解を深めるための演習課題の考察・解法の時間および到達度試験や定期試験の準備のための勉強時間を総合したものとする。
・評価については，合計点数が60点以上で単位修得となる．その場合，各到達目標項目の到達レベルが標準以上であること，教育プログラムの学習・教育到達目標の各項目を満たしたことが認められる。
・４週の授業を終えると到達度験を実施し、２回の到達度試験と期末試験を合わせて試験の評価とする。

授業計画

		週	授業内容	週ごとの到達目標
前期
	1stQ
		1週	メカトロニクス概要 （１）メカトロニクス製品の特徴と分類	メカトロニクスの概要，分類について説明できる。
		2週	（２）メカトロニクスの構成要素	サーボシステムについて説明できる。
		3週	アクチュエータ （１）アクチュエータの種類 （２）モータの種類 （3）DCモータの動作原理	アクチュエータの種類，モータの種類について説明できる。
		4週	（３）DCモータの動作原理，種類，特性	DCモータの動作原理，種類とその特性について説明できる。
		5週	（４）DCサーボモータの状態方程式	DCサーボモータの状態方程式と伝達関数について理解し，説明できる。
		6週	到達度試験Ⅰ	学んだ知識の確認ができる。
		7週	答案返却と解説 （５）DCサーボモータの制御方法と時定数	学んだ知識の再確認＆修正ができる。 DCサーボモータの制御方法と時定数について説明できる。
		8週	（６）ACモータの動作原理と特性	交流電源，誘導モータの動作原理について説明できる。
	2ndQ
		9週	（７）３相、単相誘導モータの動作原理と特性	３相誘導モータ、単相誘導モータの動作原理とその特性について説明できる。
		10週	（８）各種モータの動作原理と特性	同期モータ，ブラシレスDCモータ，ステッピングモータ，超音波モータ，リニアモータの動作原理とその特性について説明できる。
		11週	到達度試験Ⅱ	学んだ知識の確認ができる。
		12週	答案返却と解説 センサ （１）光学式センサ ①パルスエンコーダの動作原理と信号処理	学んだ知識の再確認＆修正ができる。 パルスエンコーダの動作原理と論理回路を説明できる。
		13週	②高精度な位置センサ	バーニア式センサ，レーザ干渉測長器について説明できる。
		14週	（２）磁気式センサ	レゾルバ，インダクトシン，磁気スケールの動作原理と特性について説明できる。
		15週	（３）位置、速度，加速度検出	デジタル微分による速度，加速度の検出と適用例について説明できる。
		16週	期末試験	学んだ知識の確認ができる。

評価割合

	試験	課題	合計
総合評価割合	80	20	100
基礎的能力	20	10	30
専門的能力	60	10	70
分野横断的能力	0	0	0