デジタル形状設計Ⅱ

科目基礎情報

学校	旭川工業高等専門学校	開講年度	2017
授業科目	デジタル形状設計Ⅱ
科目番号	0086	科目区分	専門 / 必修
授業形態	講義	単位の種別と単位数	学修単位: 1
開設学科	システム制御情報工学科	対象学年	4
開設期	後期	週時間数	後期:2
教科書/教材	3次元形状処理入門（今野晃市 著，サイエンス社）
担当教員	戸村 豊明

到達目標

1. パラメトリック曲線・曲面を計算するソースプログラムを記述し，コンパイル・リンク・実行できる．
2. 2次元CADに用いられるNURBS曲線とその特徴を説明できる．
3. 3次元CADに用いられるパラメトリック曲面とその特徴を説明できる．

ルーブリック

	理想的な到達レベルの目安	標準的な到達レベルの目安	未到達レベルの目安
評価項目1（D-1, D-2）	パラメトリック曲線・曲面を計算するソースプログラムを無駄なく記述し，コンパイル・リンク・実行できる．	パラメトリック曲線・曲面を計算するソースプログラムを記述し，コンパイル・リンク・実行できる．	パラメトリック曲線・曲面を計算するソースプログラムを記述できない．
評価項目2（A-2, D-1）	NURBS曲線とその特徴を充分に理解し，数式や文章でわかりやすく説明できるとともに，曲線計算プログラムを記述できる．	NURBS曲線とその特徴を充分に理解し，数式や文章で説明できる．	NURBS曲線とその特徴を充分に理解できず，説明できない．
評価項目3（A-2, D-1）	Coons曲面，Bezier曲面とそれぞれの特徴を充分に理解し，数式や文章でわかりやすく説明できるとともに，曲面描画プログラムを記述できる．	Coons曲面，Bezier曲面とそれぞれの特徴を充分に理解し，数式や文章で説明できる．	Coons曲面，Bezier曲面とそれぞれの特徴を充分に理解できず，説明できない．

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 システム制御情報工学科の教育目標 ③ （情報技術，機械工学及び電気・電子工学を融合させた分野である画像・計測システム，情報システム，制御システム，メカニカルシステム等の複合領域の技術を持たせる。）

学習・教育到達度目標 本科の教育目標 ③ （工学基礎及び専門基礎をしっかり身に付けさせ，広い専門的視野と総合的判断力を持たせる。）

JABEE A-2 （基礎工学の知識・能力をもとに，地域・社会の要求を理解し，それに対応することができる。）

JABEE D-1 （基礎工学及び専門工学に関する知識・技術を有し，それを活用することができる。）

JABEE D-2 （データを分析・解釈し，正しく結論を導き出すことができる。）

JABEE基準 (d) （当該分野において必要とされる専門的知識とそれらを応用する能力）

教育方法等

概要:

まず，円，楕円，放物線といった2次曲線をも正確に表現できる有理パラメトリック曲線とその特徴を学ぶ。次に，3次元CADで導入されている主なパラメトリック曲面とその特徴を学び，これらを用いた具体的な3次元形状を，プログラムによって描画する。

授業の進め方・方法:

教科書と配布プリントを用いて内容を説明した後にプログラミングや演習を行い，その結果をレポートとして提出する．

注意点:

・教育プログラムの学習・教育到達目標の各項目の割合は，A-2（30%），D-1（50%），D-2（20%）とする．
・総時間数45時間（自学自習15時間）
・自学自習時間（15時間）は，日常の授業（30時間）に対する予習復習，レポート課題の解答作成時間，試験のための学習時間を総合したものとする．
・評価については，合計点数が60点以上で単位修得となる．その場合，各到達目標項目の到達レベルが標準以上であること，教育プログラムの学習・教育到達目標の各項目を満たしたことが認められる．
・数学的な知識（特に，幾何学，微分・積分，線形代数）を必要とするので，充分に予め復習しておく。また，C言語によるプログラミングも行うので，これも充分に復習しておく。デジタル形状設計Ⅰで学ぶパラメトリック曲線を理解できれば，パラメトリック曲面の理解も円滑になる。

授業計画

		週	授業内容	週ごとの到達目標
後期
	3rdQ
		1週	NURBS曲線	NURBS曲線とその特徴を説明できる。
		2週	NURBS曲線	NURBS曲線とその特徴を説明できる。
		3週	NURBS曲線による2次曲線の表現	NURBS曲線を用いて，円，楕円，放物線などの2次曲線を表現できる。
		4週	NURBS曲線の描画1	NURBS曲線を計算するプログラムを記述し，gnuplotにより描画できる。
		5週	ノットが多重化されたNURBS曲線	中間の制御点を通過するNURBS曲線を説明できる。
		6週	NURBS曲線の描画2	中間の制御点を通過するNURBS曲線を計算するプログラムを記述し，gnuplotにより描画できる。
		7週	NURBS曲線の分割・接続 次週，中間試験を実施する	NURBS曲線を2つに分割したり，滑らかに接続する方法を説明できる。
		8週	答案返却&解説	学んだ知識の再確認&修正ができる．
	4thQ
		9週	Coons曲面	Coons曲面とその特徴を説明できる。
		10週	Coons曲面の描画	Coons曲面を計算するプログラムを記述し，OpenGLにより描画できる。
		11週	Bezier曲面	Bezier曲面とその特徴を説明できる。
		12週	Bezier曲面の描画	Bezier曲面を計算するプログラムを記述し，OpenGLにより描画できる。
		13週	Bezier曲面の分割と接続	Bezier曲面を2つに分割したり，滑らかに接続する方法を説明できる。
		14週	その他のパラメトリック曲面	B-スプライン曲面やNURBS曲面とそれぞれの特徴を説明できる。
		15週	期末試験	これまで学んだ内容について，試験を通じて確認する．
		16週	答案返却&解説	学んだ知識の再確認&修正ができる．

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類		分野	学習内容	学習内容の到達目標	到達レベル	授業週
専門的能力	分野別の工学実験・実習能力	情報系分野【実験・実習能力】	情報系【実験・実習】	与えられた問題に対してそれを解決するためのソースプログラムを、標準的な開発ツールや開発環境を利用して記述できる。	4
				ソフトウェア生成に利用される標準的なツールや環境を使い、ソースプログラムをロードモジュールに変換して実行できる。	4
				ソフトウェア開発の現場において標準的とされるツールを使い、生成したロードモジュールの動作を確認できる。	4

評価割合

	試験	発表	相互評価	態度	ポートフォリオ	その他	小テスト	レポート	合計
総合評価割合	60	0	0	0	0	0	20	20	100
基礎的能力	45	0	0	0	0	0	15	15	75
専門的能力	15	0	0	0	0	0	5	5	25
分野横断的能力	0	0	0	0	0	0	0	0	0