概要:
授業で学んだ理論を実験により確認し,さらに授業で学ぶ機会のなかった分野についても実験を通して学ぶ.
授業の進め方・方法:
6~7名程度のグループに分かれ,それぞれのグループが異なるテーマの実験に取り組む.1テーマは2回(2週間)で完結し,次のテーマへと移行する.実験レポートは実験終了後1週間以内の提出が義務付けられており,テーマによって1週毎のレポート提出が課されている場合もある.
注意点:
・実験にあたっては,単に指示どおりの手順に従うのではなく,手順や操作の意味を自分の頭で考え,与えられた条件で最も精度の良いデータを得られるよう細心の注意を払う必要がある.実験報告書は,提出期限を厳守して,所定の書式で十分な内容を含んだ報告書として提出することを心がける.実験を欠席すると,レポートも提出できなくなりそれだけで評価点が大幅に下ることが容易に予想されるので,体調管理を万全にして実験に臨むこと.
・下記授業計画に示す授業内容の実験テーマは,6名程度のグループでローテーションするため,一例として示してあるので,全員が下記の順で実験を進めるわけではないことに注意する.
・教育プログラムの学習・教育到達目標の各項目の割合はA-3(40%) E-1(30%) E-2(30%)とする.
・総時間数90時間(自学自習30時間)
・自学自習(30時間)ついては,日常の実験(60時間)のための情報収集,理解を深めるための予備実験の時間,報告書やレポートの作成時間などを総合したものとする.
・評価については,合計点数が60点以上で単位修得となる.その場合,各到達目標項目の到達レベルが標準以上であること,教育プログラムの学習・教育到達目標の各項目を満たしたことが認められる.
・評価項目と評価対象の各組み合わせは,「技術・知識修得度(A-3)」が「実験の取組(10%)」と「レポート(30%)」,「達成度(E-1)」が「レポート(30%)」,「積極性・協調性(E-2)」が「実験の取組(30%)」である.評価内容の詳細については,ガイダンスにおいて周知する.
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
ガイダンス |
本実験を通して学習すべきこと,行動すべきことを理解して,説明できる. 実験レポートの作成方法,記述すべき内容,提出期限を守ることの意味について理解し,説明できる.
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2週 |
BeagleBoneBlack(BBB)を用いた入出力実験Ⅰ(1週目) |
BBBを用いて,センサやアクチュエータを取り扱うことができる.
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3週 |
BeagleBoneBlack(BBB)を用いた入出力実験Ⅰ(2週目) |
BBBを用いて,各種センサの入出力特性を理解,取得できる. センサ入力から,アクチュエータを持つデバイスの制御ができる.
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4週 |
BeagleBoneBlack(BBB)を用いた入出力実験Ⅱ(1週目) |
BBBにLEDとスイッチを接続して,簡単な入出力ができる. BBBに可変抵抗器とサーミスタを接続して,これらが発するアナログ信号をディジタル信号として読み込むことができる.
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5週 |
BeagleBoneBlack(BBB)を用いた入出力実験Ⅱ(2週目) |
BBBに小型サーボモータを接続して,サーボモータへパルス信号を送ることにより,回転角度を制御できる.
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6週 |
電気回路基礎実験(1週目) |
電池の起電力測定方法を説明でき,それに基づき電池の起電力と内部抵抗を測定できる. 最小自乗法を用いて測定データから起電力と内部抵抗を適切に推定できる. ブリッジ回路を用いたセンサ抵抗の測定原理を説明でき,サーミスタの温度-抵抗特性を適切に計測できる.
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7週 |
電気回路基礎実験(2週目) |
交流電源を伴うR,RL直列,RC直列回路の電圧を計測でき,電流,リアクタンスを適切に算出できる. 交流電源を伴う各種回路の位相特性をオシロスコープにより適切に計測できる. 交流電源を伴うRLC直列回路の共振特性を適切に計測し,共振周波数等を算出できる.
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8週 |
文献調査 |
これまでの実施した実験における疑問点や課題などについて,本校図書館の文献などを用いて調査し,自分自身で疑問や課題を解決することができる.
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2ndQ |
9週 |
電子基板回路作製実験(1週目) |
電子回路設計ソフトウェアを用いて,簡単な電子回路を設計することができる. モデリングマシンの利用方法を理解し,設計した電子回路用基板を安全に作製できる. 作製した基板に適切な電子部品を選んで,設計通りの電子回路を作製できる.
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10週 |
電子基板回路作製実験(2週目) |
作製した回路基板に適切に素子を組み込み,回路の動作確認ができる.さらに,抵抗での電圧降下やLEDに流れる電流の値を測定できる.
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11週 |
マイコンの基礎的な使い方(1週目) |
制御用マイコンの構成を理解できる. ルネサスエレクトロニクス製RX62Nマイコンを用いた7セグメントLED点灯プログラム,A/D変換プログラム,タイマ割り込みプログラムに必要なレジスタの設定を理解できる. サンプルプログラムを入力しビルドしてデバッグ,実行を行うことができる.
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12週 |
マイコンの基礎的な使い方(2週目) |
サンプルプログラムを参考にして7セグメントLED点灯プログラム,A/D変換プログラム,タイマ割り込みプログラムの応用プログラムを作成することができる. プログラム作成後,ビルド,デバッグ,実行を行うことができる. C言語を用いたマイコン特有のレジスタ設定,割り込みの書き方を理解できる.
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13週 |
BeagleBone Black(BBB)によるLinuxシステム・プログラミング(1週目) |
sshを使用して,リモートのコンピュータからの操作ができる. viエディタを用いてプログラムをコーディングしコンパイル実行することができる. BBBの持つディジタル入出力機能の基本を学び,デバイスファイルを介してGPIOから出力することができる.
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14週 |
BeagleBone Black(BBB)によるLinuxシステム・プログラミング(2週目) |
複数のプロセスを使ったプログラムの書き方を学び,1つのCPUで複数のプログラムを実行する仕組みについて説明できる. 複数プロセスを用いたプログラムを作る際に起こる問題とその解決方法について説明できる.
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15週 |
文献調査 |
これまでの実施した実験における疑問点や課題などについて,本校図書館の文献などを用いて調査し,自分自身で疑問や課題を解決することができる.
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16週 |
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 工学基礎 | 工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法) | 工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法) | 物理、化学、情報、工学についての基礎的原理や現象を、実験を通じて理解できる。 | 3 | |
物理、化学、情報、工学における基礎的な原理や現象を明らかにするための実験手法、実験手順について説明できる。 | 3 | |
実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の正しい取扱を身に付け、安全に実験できる。 | 3 | |
実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。 | 3 | |
実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。 | 4 | |
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。 | 4 | 前1 |
専門的能力 | 分野別の工学実験・実習能力 | 機械系分野【実験・実習能力】 | 機械系【実験実習】 | 加工学実験、機械力学実験、材料学実験、材料力学実験、熱力学実験、流体力学実験、制御工学実験などを行い、実験の準備、実験装置の操作、実験結果の整理と考察ができる。 | 4 | |
実験の内容をレポートにまとめることができ、口頭でも説明できる。 | 4 | 前1 |
電気・電子系分野【実験・実習能力】 | 電気・電子系【実験実習】 | 電圧・電流・電力などの電気諸量の測定が実践できる。 | 3 | 前6,前7 |
抵抗・インピーダンスの測定が実践できる。 | 4 | 前6,前7 |
オシロスコープを用いて実際の波形観測が実施できる。 | 4 | 前6,前7 |
電気・電子系の実験を安全に行うための基本知識を習得する。 | 4 | 前6,前7 |
直流回路論における諸定理について実験を通して理解する。 | 3 | 前6,前7 |
交流回路論における諸現象について実験を通して理解する。 | 3 | 前6,前7 |
過渡現象について実験を通して理解する。 | 3 | 前6,前7 |
半導体素子の電気的特性の測定法を習得し、実験を通して理解する。 | 3 | 前9,前10 |
増幅回路等(トランジスタ、オペアンプ)の動作に関する実験結果を考察できる。 | 3 | 前9,前10 |