創造工学

科目基礎情報

学校 旭川工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 創造工学
科目番号 0108 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 システム制御情報工学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 後期:4
教科書/教材 創造工学テキスト
担当教員 阿部 晶,以後 直樹,大柏 哲治,中村 基訓,堀川 紀孝,技術職員

到達目標

1. 与えられた競技課題に対して,自ら創出したアイディアを盛り込んだロボットを期日までに製作することができる.
2. ロボット作製を通して,グループでの協力体制を整え,自発的に自分の役割を果たすことができる.
3. 作製したロボットのコンセプトや競技会の結果などについて,わかりやすいプレゼンテーションができ,質疑応答にも的確に対応することができる.
4. ロボットのコンセプトやグループでの協力体制などについての詳細をレポートにまとめ,期日までに提出することができる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1(D-3,E-1,E-2,E-3)与えられた競技課題に対して,独創的なアイデイアを創出し,立てた計画に従って,競技会までにロボットを製作することができる.与えられた競技課題に対して,アイデイアを創出し,ほぼ計画に従って,競技会までにロボットを製作することができる.与えられた競技課題に対して,アイデイアを創出できず,計画に従って,競技会までにロボットを製作できない.
評価項目2(D-3,E-1,E-2,E-3)ロボット作製を通して,グループでの協力体制を整え,自発的に自分の役割を見出し,果たすことができる.ロボット作製を通して,グループでの協力体制を整え,グループの仲間に支えられながら,自分の役割を果たすことができる.ロボット作製を通して,グループに対して協力できず,自分の役割も果たすことができない.
評価項目3(C-1,E-2,E-3)ロボットのコンセプトや競技会の結果などについて,わかりやすいプレゼンテーションができ,質疑応答にも的確に対応できる.ロボットのコンセプトや競技会の結果などについて,わかりやすいプレゼンテーションができるが,質疑応答への対応は不十分である.ロボットのコンセプトや競技会の結果などについて,わかりやすいプレゼンテーションができず,質疑応答への対応も不十分である.
評価項目4(E-1,E-2,E-3)ロボットのコンセプトや協力体制についての詳細を論理的にまとめ,結果に対する的確な考察ができ,十分なレベルのレポートをまとめ,期日までに提出できる.ロボットのコンセプトや協力体制についての詳細を論理的にまとめ,考察をして一定レベルのレポートを作成し,期日までに提出することができる.ロボットのコンセプトなどの結果や考察をレポートにまとめることができず,期日までに提出することができない.

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 システム制御情報工学科の教育目標 ② 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 本科の教育目標 ② 説明 閉じる
JABEE C-1 説明 閉じる
JABEE D-3 説明 閉じる
JABEE E-1 説明 閉じる
JABEE E-2 説明 閉じる
JABEE E-3 説明 閉じる
JABEE基準 (d) 説明 閉じる
JABEE基準 (e) 説明 閉じる
JABEE基準 (f) 説明 閉じる
JABEE基準 (g) 説明 閉じる
JABEE基準 (h) 説明 閉じる
JABEE基準 (i) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
与えられた競技課題に対して創意工夫したロボットを製作する.競技課題ついてグループで様々な角度からアイディアを創出し,取り組み方や具体化の方法を調査・検討し,発表する.そのアイディアを具現化するため,各自の役割分担を明確にして計画を立て,責任を持って設計,製作する.その成果は競技を通して評価する.
授業の進め方・方法:
6名程度のグループに分かれ,それぞれが担当(機体設計,電子回路,プログラム)を決め,時間内にロボットを設計し,製作する.アイデアの創出からロボットの評価(競技)までの一連のプロセスを体験する中で,定められた期間内に,進捗状況に応じて計画等の修正(PDCA)を行ないながら企画,設計,製作,検証,改善できる実践力を身につける.毎週進捗レポートを提出し,最後にプレゼンテーション(発表,競技)を行う.
注意点:
・教育プログラムの学習・教育到達目標の各項目の割合はC-1(10%) D-3(40%) E-1(20%) E-2(20%) E-3(10%)とする.
・総時間数90時間(自学自習30時間)
・自学自習(30時間)ついては,日常の実験(60時間)のための情報収集,理解を深めるための予備実験の時間,報告書やレポートの作成時間などを総合したものとする.
・評価については,合計点数が60点以上で単位修得となる.その場合,各到達目標項目の到達レベルが標準以上であること,教育プログラムの学習・教育到達目標の各項目を満たしたことが認められる.
・評価項目と評価対象の各組み合わせは,「発表能力(C-1)」が「発表(10%)」,「企画・実行力(D-3)」が「実験の取組(10%)」.「計画性(D-3)」が「レポート(30%)」,「達成度(E-1)」が「実験の取組(5%)」と「レポート(15%)」,「積極性・協調性(E-2)」が「実験の取組(20%)」,「創意工夫(E-3)」が「実験の取組(5%)」と「レポート(5%)」である.評価内容の詳細については,ガイダンスにおいて周知する.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 オリエンテーション 創造工学の目的,心構えを理解し,説明できる.
2週 アイディア創出,企画 グループによるミーティングに参加して,自分のアイディアを提案できる.
目標に到達できるかを考え,企画できる.
自ら段取り,時間配分を考えながら作業を遂行できる.
グループ内での責任を理解し,自主的に行動できる.
3週 勉強会1 BBBを用いて各種モータをPWM制御できる.
BBBのGPIO機能をロボット作製のために応用できる.
BBBのAD変換機能をロボット作製のために応用できる.
4週 勉強会2 ロボット作製に必要な電子回路基板を設計し,作製することができる.
5週 勉強会3 ロボット作製に必要な機械部品を設計し,レーザ加工機などを用いて作製できる.
6週 ロボットの設計,製作1 各自の役割分担,作業管理表を作り,進捗状況に応じて計画等の修正(PDCA)を行ないながら企画,設計,加工,組立,検証,改善できる.
7週 ロボットの設計,製作2 各自の役割分担,作業管理表を作り,進捗状況に応じて計画等の修正(PDCA)を行ないながら企画,設計,加工,組立,検証,改善できる.
8週 ロボットの設計,製作3 ロボット本体,機構部の製作のため,機械加工,組立ができる.電子回路の設計,プリント基板設計・加工・組立,ソフトウェアの開発ができる.必要な部品の発注ができる.
4thQ
9週 ロボットの設計,製作4 ロボット本体,機構部の製作のため,機械加工,組立ができる.電子回路の設計,プリント基板設計・加工・組立,ソフトウェアの開発ができる.必要な部品の発注ができる.
10週 ロボットの設計,製作5 ロボット本体,機構部の製作のため,機械加工,組立ができる.電子回路の設計,プリント基板設計・加工・組立,ソフトウェアの開発ができる.必要な部品の発注ができる.
11週 ロボットの設計,製作6 ロボット本体,機構部の製作のため,機械加工,組立ができる.電子回路の設計,プリント基板設計・加工・組立,ソフトウェアの開発ができる.必要な部品の発注ができる.
12週 ロボットの設計,製作7 各自が問題を設定し,自ら段取り,時間配分を考えながら作業を遂行できる.
グループ内での責任を理解し,自主的に行動できる.
13週 ロボットの設計,製作8 各自が問題を設定し,自ら段取り,時間配分を考えながら作業を遂行できる.
グループ内での責任を理解し,自主的に行動できる.
14週 競技会 競技会において,自作したロボットをルールに基づき動かす事ができる.
競技会の中で不具合を修正することができる.
15週 発表会 必要な情報技術を駆使してわかりやすいプレゼンテーション資料を作成できる.
作製したロボットのコンセプト,グループ内での協力体制,競技会の結果に対する考察などを論理的に説明することができる.
決められた時間を守って発表し,質疑応答に適切に対応することができる.
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野製図部品のスケッチ図を書くことができる。4後5
情報系分野情報通信ネットワーク情報通信ネットワークを利用したアプリケーションの作成方法を説明できる。3後13
SSH等のリモートアクセスの接続形態と仕組みについて説明できる。3後13
分野別の工学実験・実習能力電気・電子系分野【実験・実習能力】電気・電子系【実験実習】ディジタルICの使用方法を習得する。4後13
情報系分野【実験・実習能力】情報系【実験・実習】標準的な開発ツールを用いてプログラミングするための開発環境構築ができる。3後13
要求仕様にあったソフトウェア(アプリケーション)を構築するために必要なツールや開発環境を構築することができる。3後13
要求仕様に従って標準的な手法によりプログラムを設計し、適切な実行結果を得ることができる。3後13
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能円滑なコミュニケーションのために図表を用意できる。3後2
グループワーク、ワークショップ等の特定の合意形成の方法を実践できる。3後2
複数の情報を整理・構造化できる。3後3
特性要因図、樹形図、ロジックツリーなど課題発見・現状分析のために効果的な図や表を用いることができる。3後6
グループワーク、ワークショップ等による課題解決への論理的・合理的な思考方法としてブレインストーミングやKJ法、PCM法等の発想法、計画立案手法など任意の方法を用いることができる。3後6
態度・志向性(人間力)態度・志向性態度・志向性チームで協調・共同することの意義・効果を認識している。3後6
チームで協調・共同するために自身の感情をコントロールし、他者の意見を尊重するためのコミュニケーションをとることができる。3後6
当事者意識をもってチームでの作業・研究を進めることができる。3後6
チームのメンバーとしての役割を把握した行動ができる。3後6
総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力工学的な課題を論理的・合理的な方法で明確化できる。3後13
要求に適合したシステム、構成要素、工程等の設計に取り組むことができる。3後8
課題や要求に対する設計解を提示するための一連のプロセス(課題認識・構想・設計・製作・評価など)を実践できる。3後9
提案する設計解が要求を満たすものであるか評価しなければならないことを把握している。3後9

評価割合

発表能力企画・実行力計画性達成度積極性・協調性創意工夫合計
総合評価割合103010202010100
基礎的能力0000000
専門的能力10201020101080
分野横断的能力0100010020