応用物理Ⅰ

科目基礎情報

学校 旭川工業高等専門学校 開講年度 平成28年度 (2016年度)
授業科目 応用物理Ⅰ
科目番号 0143 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 システム制御情報工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 前期:2 後期:2
教科書/教材 物理(啓林館),原康夫著 「物理学基礎」(第4版) 学術図書出版社 / プリント,新物理基礎(第一学習社)
担当教員 岡島 吉俊

到達目標

1. 熱に関する様々な現象を、物理法則と関連づけて考えることができる。
2. 質点の運動を、文字式/微分積分を活用して理解することができる。
3. 剛体の運動を、文字式/微分積分を活用して理解することができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1熱に関する様々な現象を、直観的に物理法則と関連づけて考えることができる熱に関する様々な現象を、物理法則と関連づけて考えることができる熱に関する様々な現象を、物理法則と関連づけて考えることができない
評価項目2質点の運動を文字式/微分積分を活用して直観的に理解することができる質点の運動を文字式/微分積分を活用して理解することができる質点の運動を文字式/微分積分を活用して理解することができない
評価項目3剛体の運動を文字式/微分積分を活用して直観的に理解することができる剛体の運動を文字式/微分積分を活用して理解することができる剛体の運動を文字式/微分積分を活用して理解することができない

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
はじめに2年生の物理でやり残した電界・電位・電流について学び,次に熱力学の基礎,次いで力学を学ぶ。熱力学では、熱について学んだ後、熱力学の第一法則/第二法則を学ぶ。力学では、微分積分を用いて、まず質点の運動を学び、最後に剛体の運動を学ぶ。
授業の進め方・方法:
教科書に沿った座学の授業を中心とするが,物理現象のイメージや実感を持ってもらうために,演示実験を行なったり実験に取り組んでもらうこともある。また,課題のプリントを配布して問題演習を行ってもらうことがある。
注意点:
基本的物理量の概念が次々に定義されるので,一つ一つを確実に覚え,それを用いて現象を“理解”すること。法則を使う練習・努力を怠らないこと。一つの公式に数値を当てはめるだけで満足せず,物理的イメージを持ち,それを元に考えることが重要である。
1、2学年で学んだ物理をより一般的な現象に適用できる能力を身につけるため、物理法則を文字式/ベクトル/微分積分を使って理解し、物理現象を直感的に理解する力を養う。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 8.電界と電位(2) 電界,電位差,電位を理解し,その関係を説明できる。
コンンデンサーが電荷を蓄える仕組みを説明できる。
電気容量や合成容量,静電エネルギーを計算できる。
2週 9.電流(1) 電流が電子の流れであることを定性的に説明できる。
導体と不導体の違いについて、自由電子と関連させて説明できる。
オームの法則を用いて電圧、電流、抵抗の計算ができる。
3週 9.電流(2) オームの法則をもとに,抵抗を直列接続、並列接続したときの合成抵抗を計算できる。
ジュール熱や電力の計算ができる。
回路の電流を,キルヒホッフの法則を用い計算できる。
4週 第14章 熱(1) 物体の熱容量と比熱について理解している。
原子や分子の熱運動と絶対温度との関連について理解している。
5週 第14章 熱(2) 気体の内部エネルギーについて理解している。
動摩擦力がする仕事は、一般に熱となることを理解している。
6週 第14章 熱(3) 気体の内部エネルギーについて理解している。
動摩擦力がする仕事は、一般に熱となることを理解している。
7週 第15章 熱力学(1)
次週中間試験を実施する
熱力学の第一法則、第二法則について理解している。
8週 第15章 熱力学(2) 気体の状態変化による様々な物理量変化を計算できる。
気体が状態変化する過程において、気体が外部にした仕事を計算することができる。
2ndQ
9週 第15章 熱力学(2) 熱機関について理解し、熱効率に関する計算ができる。
10週 第15章 熱力学(3) 様々なサイクルの熱効率を計算できる。
11週 第15章 熱力学(3) 様々なサイクルの熱効率を計算できる。
12週 第15章 熱力学(4) エントロピー増大の原理を理解できる。
不可逆変化について理解し、具体例を挙げることができる。
13週 第1章 運動(1) 平面内を移動する質点の運動を、位置ベクトルの変化として理解し、位置と速度と加速度の関係を微分積分を使って理解できる。
14週 第1章 運動(2) 等速円運動をする物体の速度、角速度、加速度、向心力に関する計算ができる。
角運動量を求めることができる。
15週 第2章 運動の法則 運動の法則と力について理解できる。
16週 前期末試験
後期
3rdQ
1週 第3章 力と運動(1) 簡単な運動について微分方程式の形で運動方程式を立て、初期値問題として解くことができる。
2週 第3章 力と運動(2) 簡単な運動について微分方程式の形で運動方程式を立て、初期値問題として解くことができる。
3週 第4章 振動(1) ばねや単振り子につながれた物体の運動の運動方程式を立て、初期値問題として解くことができる。
4週 第4章 振動(2) 周期、振動数など単振動を特徴づける物理量を求めることができる。
5週 第5章 仕事とエネルギー(1) 仕事と仕事率に関する計算ができる。
物体の運動エネルギーに関する計算ができる。
重力による位置エネルギーに関する計算ができる。
6週 第5章 仕事とエネルギー(2) 力学的エネルギーの保存則について理解し、様々な物理量の計算に利用できる。
7週 第5章 仕事とエネルギー(3)
次週、中間試験を実施する。
力学的エネルギーの保存則について理解し、様々な物理量の計算に利用できる。
8週 第6章 質点の回転運動(1) 力のモーメントや角運動量の定義をベクトル積で理解できる。
4thQ
9週 第6章 質点の回転運動(1) 回転運動の法則を理解出来る。
10週 第6章 質点の回転運動(2) 角運動量保存則について理解し、様々な物理量の計算に利用できる.
11週 第7章 質点系の重心と全運動量(1) 重心の定義について理解し、重心に関する計算ができる。
12週 第7章 質点系の重心と全運動量(2) 重心の定義について理解し、重心に関する計算ができる。
13週 第8章 剛体の力学(1) 簡単な形状に対する慣性モーメントを求めることができる。
14週 第8章 剛体の力学(2) 剛体の回転運動について、回転の運動方程式を立てて解くことができる。
15週 学年末試験
16週 答案返却・解説
第8章 剛体の力学(2)
剛体の回転運動について、回転の運動方程式を立てて解くことができる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合70300000100
基礎的能力70300000100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000