画像・信号処理Ⅱ

科目基礎情報

学校 旭川工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 画像・信号処理Ⅱ
科目番号 0146 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 システム制御情報工学科 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 後期:2
教科書/教材 信号処理のための数学(高橋信 著,オーム社)
担当教員 戸村 豊明

到達目標

1. デジタル信号を周波数領域へ変換する各種方法とその性質を説明できる.
2. デジタル信号をz領域へ変換するフィルタとその性質を説明できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1デジタル信号を周波数領域へ変換するDFT,DCT,FFTとそれぞれの性質を,数式,図,文章で詳しく説明できる.デジタル信号を周波数領域へ変換するDFT,DCT,FFTとそれぞれの性質を概ね説明できる.デジタル信号を周波数領域へ変換するDFT,DCT,FFTとそれぞれの性質を説明できない.
評価項目2デジタル信号をz領域へ変換するFIRフィルタ,IIRフィルタとそれぞれの性質を,数式,図,文章で詳しく説明できる.デジタル信号をz領域へ変換するFIRフィルタ,IIRフィルタとそれぞれの性質を概ね説明できる.デジタル信号をz領域へ変換するFIRフィルタ,IIRフィルタとそれぞれの性質を説明できない.

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 システム制御情報工学科の教育目標 ③ 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 本科の教育目標 ③ 説明 閉じる
JABEE A-2 説明 閉じる
JABEE D-1 説明 閉じる
JABEE D-2 説明 閉じる
JABEE基準 (d) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
まず,デジタル信号処理の概要を学ぶ。次に,フーリエ級数とフーリエ変換から出発し,コンピュータを用いてデジタル信号をフーリエ解析する各種方法やデジタルフィルタを学び,これらを実際の画像や信号へと応用する。
授業の進め方・方法:
教科書と配布プリントを用いて内容を説明した後にプログラミングや演習を行い,その結果をレポートとして提出する.
注意点:
・教育プログラムの学習・教育到達目標はA-2,D-1,D-2とする.
・総時間数45時間(自学自習15時間)
・自学自習時間(15時間)は,日常の授業(30時間)に対する予習復習,レポート課題の解答作成時間,試験のための学習時間を総合したものとする.
・評価については,合計点数が60点以上で単位修得となる.その場合,各到達目標項目の到達レベルが標準以上であること,教育プログラムの学習・教育到達目標の各項目を満たしたことが認められる.
・数学的な知識(特に,フーリエ級数やラプラス変換)を必要とするので,充分に予め復習しておく。また,C言語によるプログラミングも行うので,これも充分に復習しておく。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 デジタル信号処理 デジタル信号処理の概要を説明できる。
2週 フーリエ級数 実数および複素数を用いたフーリエ級数とその性質を説明できる。
3週 フーリエ変換 フーリエ級数を用いて定義されるフーリエ変換とその性質を説明できる。
4週 離散時間フーリエ変換 離散時間フーリエ変換(DTFT)とその性質を説明でき,画像や信号に対して,これを応用できる。
5週 離散フーリエ変換 離散フーリエ変換(DFT)とその性質を説明でき,画像や信号に対して,これを応用できる。
6週 サンプリング定理 信号のサンプリング定理を説明できる.
7週 窓関数
次週,中間試験を実施する
主な窓関数の種類とその性質を説明できる.
8週 答案返却&解説 学んだ知識の再確認&修正ができる.
4thQ
9週 音声信号の離散フーリエ変換
サンプリングした音声信号を離散フーリエ変換へ応用できる.
10週 離散コサイン変換 離散コサイン変換(DCT)とその特徴を説明できる。
11週 高速フーリエ変換 高速フーリエ変換(FFT)とその性質を説明でき,画像や信号に対して,これを応用できる。
12週 高速フーリエ変換 高速フーリエ変換(FFT)とその性質を説明でき,画像や信号に対して,これを応用できる。
13週 音声信号の高速フーリエ変換 サンプリングした音声信号を高速フーリエ変換へ応用できる.
14週 z変換 z変換とその性質を説明できる。
15週 デジタルフィルタ FIRフィルタ,IIRフィルタといった基本的なデジタルフィルタの構成と機能を説明できる。
16週 学年末試験 これまで学んだ内容について,試験を通じて確認する.

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学角を弧度法で表現することができる。3後2
三角関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。3後2
加法定理および加法定理から導出される公式等を使うことができる。3後2
三角関数を含む簡単な方程式を解くことができる。3後2
三角比を理解し、簡単な場合について、三角比を求めることができる。3後2
一般角の三角関数の値を求めることができる。3後2
等差数列・等比数列の一般項やその和を求めることができる。3後14
総和記号を用いた簡単な数列の和を求めることができる。3後14
不定形を含むいろいろな数列の極限を求めることができる。3後14
無限等比級数等の簡単な級数の収束・発散を調べ、その和を求めることができる。3後14
不定積分の定義を理解し、簡単な不定積分を求めることができる。3後2
置換積分および部分積分を用いて、不定積分や定積分を求めることができる。3後2
定積分の定義と微積分の基本定理を理解し、簡単な定積分を求めることができる。3後2
分数関数・無理関数・三角関数・指数関数・対数関数の不定積分・定積分を求めることができる。3後2
オイラーの公式を用いて、複素数変数の指数関数の簡単な計算ができる。3後13
専門的能力分野別の専門工学情報系分野プログラミング代入や演算子の概念を理解し、式を記述できる。4後9,後13
プロシージャ(または、関数、サブルーチンなど)の概念を理解し、これらを含むプログラムを記述できる。4後9,後13
制御構造の概念を理解し、条件分岐を記述できる。4後9,後13
制御構造の概念を理解し、反復処理を記述できる。4後9,後13
与えられた問題に対して、それを解決するためのソースプログラムを記述できる。4後9,後13
ソフトウェア生成に必要なツールを使い、ソースプログラムをロードモジュールに変換して実行できる。4後9,後13
要求仕様に従って、標準的な手法により実行効率を考慮したプログラムを設計できる。4後13
要求仕様に従って、標準的な手法により実行効率を考慮したプログラムを実装できる。4後13
その他の学習内容メディア情報の主要な表現形式や処理技法について説明できる。3後1
ディジタル信号とアナログ信号の特性について説明できる。3後1
情報を離散化する際に必要な技術ならびに生じる現象について説明できる。3後1

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他レポート合計
総合評価割合700000030100
基礎的能力50000002070
専門的能力20000001030
分野横断的能力00000000