到達目標
1. 化学計算を行う上で必要な数値の取り扱い方を身につける。
2. 計算演習を通じて、化学の基本的法則・概念に対する理解を深める。
3. 化学の問題を定量的に扱う能力を養う。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 化学計算を行う上で必要な数値の取り扱い方が完全に身についている。 | 化学計算を行う上で必要な数値の取り扱い方がある程度身についている。 | 化学計算を行う上で必要な数値の取り扱い方が身についていない。 |
評価項目2 | 計算演習を通じて、化学の基本的法則・概念を完全に理解する。 | 計算演習を通じて、化学の基本的法則・概念をある程度理解する。 | 計算演習を通じて、化学の基本的法則・概念を理解していない。 |
評価項目3 | 化学の問題を定量的に扱う能力が完全に身についている。 | 化学の問題を定量的に扱う能力がある程度身についている。 | 化学の問題を定量的に扱う能力が完全に身についていない。 |
学科の到達目標項目との関係
学習・教育到達度目標 物質化学工学科の教育目標 ①
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学習・教育到達度目標 本科の教育目標 ③
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教育方法等
概要:
化学計算を行う上で必要な「数値の取り扱い方」を身につけるとともに、計算演習を通じて、化学の「基本的法則・概念に対する理解」を深め、化学の問題を「定量的に扱う能力」を養う。
授業の進め方・方法:
化学分野における数値の取り扱い方に習熟し、化学の基本的事項に関わる量的関係を適切に扱えるようにする。後期は少人数のグループに分かれ、別々の教員の下で演習を行う(サイクルゼミ)。
注意点:
単に与えられた式を使って数値を求めるだけでなく、計算方法の中身に対する理解を常に心がけながら問題に取り組む姿勢が重要である。授業時には、計算機を持参すること。なお、評価については、合計点数が60点以上で単位修得となる。
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
ガイダンス |
化学を学ぶ上で、量的関係の正確な取り扱いが重要であることが認識できる。
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2週 |
化学計算の基礎知識(1) |
有効数字について理解し、適切な取り扱いができる。
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3週 |
化学計算の基礎知識(2) |
計算結果の有効数字について理解し、適切な取り扱いができる。
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4週 |
化学計算の基礎知識(3) |
指数による数値の表現、対数の計算などについて理解し、適切な取り扱いができる。
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5週 |
組成式と分子式 |
イオン結晶の組成式、分子の分子式を正しく表現することができる。
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6週 |
物質量(1) |
質量・粒子数と物質量の関係に関する計算ができる。
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7週 |
物質量(2) 次週、中間試験を実施する |
気体の体積・溶液濃度 と物質量の関係に関する計算ができる。
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8週 |
中間試験解説 |
学んだ知識の再確認と修正ができる。
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2ndQ |
9週 |
物質量(3) |
気体の体積、質量、溶液濃度、物質量などの関係を理解できる。
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10週 |
化学反応式(1) |
化学反応式を正しく組み立てられる。
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11週 |
化学反応式(2) |
組み立てた化学反応式を基にさまざまな計算ができる。
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12週 |
化学反応式(3) |
組み立てた化学反応式を基にさまざまな計算ができる。
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13週 |
溶液の濃度(1) |
溶液の濃度について正しく理解できる。
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14週 |
溶液の濃度(2) |
溶液の濃度に関する計算(溶液の調製)ができる。
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15週 |
溶液の濃度(3) |
溶液の濃度に関する計算(希釈・濃縮・混合・単位変換等)ができる。
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16週 |
期末試験 |
学んだ知識の確認ができる。
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後期 |
3rdQ |
1週 |
ガイダンス |
後期の学習内容および授業方法(サイクルゼミ方式)について理解できる。
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2週 |
熱化学方程式(1) |
反応熱の定義を理解し、熱化学方程式を書くことができる。
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3週 |
熱化学方程式(2) |
熱化学方程式を用いて、化学反応と反応熱の関係を理解することができる。
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4週 |
熱化学方程式(3) |
「ヘスの法則」を用いて、反応熱の計算ができる。
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5週 |
気体の性質(1) |
「ボイル・シャルルの法則」を用いて、気体に関する計算ができる。
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6週 |
気体の性質(2) |
「気体の状態方程式」を用いて、気体に関する計算ができる。
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7週 |
気体の性質(3)
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「ドルトンの分圧の法則」を用いて、気体に関する計算ができる。
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8週 |
模擬中間試験の解説 次週、中間試験を実施する |
「熱化学方程式」および「気体の法則」で学んだ知識の確認ができる。
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4thQ |
9週 |
中間試験解説 |
学んだ知識の再確認と修正ができる。
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10週 |
化学平衡(1) |
化学平衡の概念を理解し、「質量作用の法則」を説明できる。
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11週 |
化学平衡(2) |
平衡状態における各物質の量的関係を計算できる。
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12週 |
化学平衡(3) |
「ル・シャトリエの原理」を理解し、平衡移動に関する計算ができる。
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13週 |
酸と塩基(1) |
酸・塩基の定義を理解し、説明できる。
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14週 |
酸と塩基(2) |
電離度や解離定数を理解し、弱酸や弱塩基に関する計算ができる。
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15週 |
酸と塩基(3) |
水素イオン濃度やpHを理解し、各種酸・塩基のpH、中和反応に関する計算ができる。
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16週 |
学年末試験 |
学んだ知識の再確認と修正ができる。
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 化学・生物系分野 | 無機化学 | 価電子について理解し、希ガス構造やイオンの生成について説明できる。 | 2 | 前5 |
イオン結合と共有結合について説明できる。 | 2 | 前5 |
分析化学 | 強酸、強塩基および弱酸、弱塩基についての各種平衡について説明できる。 | 2 | 前1,後13,後14 |
強酸、強塩基、弱酸、弱塩基、弱酸の塩、弱塩基の塩のpHの計算ができる。 | 2 | 前12,前13,前14,前15,後15 |
陽イオンや陰イオンの関係した化学反応について理解し、溶液中の物質の濃度計算(定量計算)ができる。 | 2 | 前13,前14,前15 |
中和滴定についての原理を理解し、酸及び塩基濃度の計算ができる。 | 2 | 前13,前14,前15,後15 |
物理化学 | 気体の法則を理解して、理想気体の方程式を説明できる。 | 2 | 前7,後6 |
気体の分子速度論から、圧力を定義して、理想気体の方程式を証明できる。 | 1 | 後6 |
実在気体の特徴と状態方程式を説明できる。 | 2 | 後6 |
混合気体の分圧の計算ができる。 | 2 | 後7 |
平衡の記述(質量作用の法則)を説明できる。 | 2 | 前8,後10,後11,後12,後14 |
諸条件の影響(ルシャトリエの法則)を説明できる。 | 2 | 後1,後11,後12 |
評価割合
| 試験 | レポート | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 50 | 50 | 0 | 0 | 0 | 0 | 100 |
基礎的能力 | 25 | 25 | 0 | 0 | 0 | 0 | 50 |
専門的能力 | 25 | 25 | 0 | 0 | 0 | 0 | 50 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |