1. 研究を総合的に遂行するために必要な様々な能力を身につける。
2. 研究テーマに関連した観察,課題の設定から実施可能な方法を考察し,具体的な行動に結びつけることができる。
3. 目的応じた分析方法の選択,分析条件の設定,一連のプロセスを理解し,データをもとに考察ができる。
概要:
各指導教員の下で研究課題に取組み,研究計画の立案,参考文献の調査,英語論文の読解,実験装置の設計・製作,測定,結果のまとめと考察,研究報告書の作成,口頭発表など,研究活動に必要な様々な諸能力を獲得する。
授業の進め方・方法:
教員から示された研究課題案,およびそれに関連するデザイン対象を基に学生がテーマを選択し,各担当教員の指導の下で取り組む。とくに後半では,当初の課題に対して新しい事実や法則を見出せたか,またそれを実証できたか,という点に重点をおいて研究計画を修正し,目標に到達するための化学者の姿勢を体得する。
注意点:
・教育プログラムの学習・教育到達目標の各項目の割合は,C-1(20%), D-3(40%), E-1(10%) , E-2(10%) , E-3(20%)とする。
・評価については,合計点数が60点以上で単位修得となる.その場合,各到達目標項目の到達レベルが標準以上であること,教育プログラムの学習・教育到達目標の各項目を満たしたことが認められる。
・評価項目と評価対象の各組合せは,「発表能力(C-1)」が「発表」,「企画・実行力(D-3)」&「計画性(D-3)が「取組」,「達成度(E-1)」が「論文」,「協調性 (E-2)」が「取組」,「創意工夫(E-3)」が「取組・論文}である。評価内容の詳細については,ガイダンスにおいて周知する。
・高専教育の総仕上げとして,学んできた知識・技術を基に自主的に問題点を探し,その解決に積極的に取組む姿勢が最も大事である。
|
|
週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
(卒業研究テーマ(2015年度)) |
|
2週 |
(指導教員: 小林) 水生脊椎動物の生殖関連タンパク質の生化学的研究 |
|
3週 |
(指導教員: 富樫) ・‐20℃を用いた食用キノコ菌株の凍結保存の検討 ・エノキタケ菌株の非凍結保存 ―温度と保護液の検討― ・‐20℃を用いたトリコデルマ属菌株の凍結保存の試み ―供試菌株の生死と変異の把握― |
|
4週 |
(指導教員: 津田) ・"フッ素を2個有するフェニルエチニルスチレン誘導体の合成に関する研究 ~4-(2-(2,5-Difluorophenyl)ethynyl)styreneについて" ・"エステル基を有する新規エチニルスチレン誘導体のラジカル重合およびポリマーの熱特性に関する研究 ~Benzyl 4-(2-(4-vinylphenyl)ethynyl)benzoateについて" |
|
5週 |
(指導教員: 宮越) ・マイクロ波加熱を利用する低炭素化合物の直接分解 ・電磁気特性を利用するメタン分解炭素の分離手法の確立 ・リン回収用Ca-Al系吸着剤の開発 -微細気泡の添加効果- |
|
6週 |
(指導教員: 古崎) ・簡易型熱フィラメントCVD法によるダイヤモンド合成(V) ・ジャガイモの調理後黒変と窒素含有量の関係 ・ホタテ貝殻を用いた連続式バイオディーゼル燃料合成工程の開発 |
|
7週 |
(指導教員: 梅田) ・ホストーゲスト相互作用を用いた自己修復能を持つ生分解性ゲルの作成 ・長鎖アルキル基を有するポリアスパラギン酸のヒドロゲル化剤としての検討 ・ポリアスパラギン酸誘導体を用いた高分子ミセルの設計と合成 |
|
8週 |
(指導教員: 杉本) ・2,3-dihydroxyphenylpropionate 1,2-dioxygenase (MhpB)のクローニング ・Protocatechuic acid 2,3-dioxygenase (PraA) の酵素学的パラメータの決定 |
|
2ndQ |
9週 |
(指導教員: 千葉(誠)) ・アノード酸化皮膜形成によるアルミニウム管外壁の防食に関する研究 ・"マイクロカプセルを用いた自己修復能を持つ新規塗膜の開発 -カプセル合成条件と塗膜の自己修復能-" ・乾湿繰返し環境におけるアルミニウム合金の腐食機構解明 |
|
10週 |
(指導教員: 堺井) ・ピリレンメチン構造を主鎖に有する共役ポリマーの合成と機能評価 ・キラルアミノ基を有する金ナノ粒子の合成とキラル識別能の評価 |
|
11週 |
(指導教員: 小寺) ・メタン分解法で生成される機能性炭素の酸素還元反応と粒子径の影響 ・光化学反応により生成した塩素系化学種の電気化学的検出 |
|
12週 |
(指導教員: 松浦) ・"1H-DOSY(Diffusion-Ordered NMR Spectroscopy)法による緑藻Botryococcus braunii NIES-836株由来 炭化水素の定性分析" ・バイオマスエネルギー利用を目的とした旭川高専に設置の人工池に発生する微細藻類の観察 ・Aurantiochytrium sp.NBRC102614株の至適酸素移動容量係数 |
|
13週 |
(指導教員: 兵野) ・イオン液体可視化剤の生体試料への応用 ・金電極表面におけるイオン液体の電気化学的挙動の観察 ・異方性をもつ銅-スズコアシェル粒子の創製研究 |
|
14週 |
|
|
15週 |
|
|
16週 |
|
|
後期 |
3rdQ |
1週 |
|
|
2週 |
|
|
3週 |
|
|
4週 |
|
|
5週 |
|
|
6週 |
|
|
7週 |
|
|
8週 |
|
|
4thQ |
9週 |
|
|
10週 |
|
|
11週 |
|
|
12週 |
|
|
13週 |
|
|
14週 |
|
|
15週 |
|
|
16週 |
|
|
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の工学実験・実習能力 | 化学・生物系分野【実験・実習能力】 | 有機化学実験 | 加熱還流による反応ができる。 | 3 | |
蒸留による精製ができる。 | 3 | |
吸引ろ過ができる。 | 3 | |
収率の計算ができる。 | 4 | |
分析化学実験 | 中和滴定法を理解し、酸あるいは塩基の濃度計算ができる。 | 4 | |
代表的な定性・定量分析装置としてクロマト分析(特にガスクロ、液クロ)や、物質の構造決定を目的とした機器(吸光光度法、X線回折、NMR等)、形態観察装置としての電子顕微鏡の中の代表的ないずれかについて、その原理を理解し、測定からデータ解析までの基本的なプロセスを行うことができる。 | 4 | |
固体、液体、気体の定性・定量・構造解析・組成分析等に関して必要な特定の分析装置に関して測定条件を選定し、得られたデータから考察をすることができる。 | 4 | |
物理化学実験 | 温度、圧力、容積、質量等を例にとり、測定誤差(個人差・器差)、実験精度、再現性、信頼性、有効数字の概念を説明できる。 | 3 | |
専門的能力の実質化 | PBL教育 | PBL教育 | 各種の発想法や計画立案手法を用いると、課題解決の際、効率的、合理的にプロジェクトを進めることができることを知っている。 | 4 | |
各種の発想法、計画立案手法を用い、より効率的、合理的にプロジェクトを進めることができる。 | 4 | |
分野横断的能力 | 汎用的技能 | 汎用的技能 | 汎用的技能 | 相手の意見を聞き、自分の意見を伝えることで、円滑なコミュニケーションを図ることができる。 | 3 | |
相手を理解した上で、説明の方法を工夫しながら、自分の意見や考えをわかりやすく伝え、十分な理解を得ている。 | 3 | |
ICTやICTツール、文書等を基礎的な情報収集や情報発信に活用できる。 | 4 | |
ICTやICTツール、文書等を自らの専門分野において情報収集や情報発信に活用できる。 | 3 | |
現状と目標を把握し、その乖離の中に課題を見つけ、課題の因果関係や優先度を理解し、そこから主要な原因を見出そうと努力し、解決行動の提案をしようとしている。 | 4 | |
現状と目標を把握し、その乖離の中に課題を見つけ、課題の因果関係や優先度を理解し、発見した課題について主要な原因を見出し、論理的に解決策を立案し、具体的な実行策を絞り込むことができる。 | 4 | |
事象の本質を要約・整理し、構造化(誰が見てもわかりやすく)できる。 | 3 | |
複雑な事象の本質を整理し、構造化(誰が見てもわかりやすく)できる。結論の推定をするために、必要な条件を加え、要約・整理した内容から多様な観点を示し、自分の意見や手順を論理的に展開できる。 | 3 | |
態度・志向性(人間力) | 態度・志向性 | 態度・志向性 | 法令を理解し遵守する。研究などで使用する、他者のおかれている状況を理解できる。自分が関係している技術が社会や自然に及ぼす影響や効果を理解し、技術者が社会に負っている責任を認識し、身近で起こる関連した情報や見解の収集に努めるなど、技術の成果が社会に受け入れられるよう行動できる。 | 4 | |