化学基礎演習

科目基礎情報

学校 旭川工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 化学基礎演習
科目番号 0023 科目区分 専門 / 必修
授業形態 演習 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 物質化学工学科 対象学年 1
開設期 通年 週時間数 前期:1 後期:1
教科書/教材 化学基礎、化学(文部科学省検定済教科書 東京書籍)
担当教員 梅田 哲,小寺 史浩,小林 渡,堺井 亮介,杉本 敬祐,千葉 誠,津田 勝幸,富樫 巌,兵野 篤,古崎 睦,松浦 裕志,宮越 昭彦

到達目標

1. 化学計算を行う上で必要な数値の取り扱い方を身につける。
2. 計算演習を通じて、化学の基本的法則・概念に対する理解を深める。
3. 化学の問題を定量的に扱う能力を養う。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1化学計算を行う上で必要な数値の取り扱い方が完全に身についている。化学計算を行う上で必要な数値の取り扱い方がある程度身についている。化学計算を行う上で必要な数値の取り扱い方が身についていない。
評価項目2計算演習を通じて、化学の基本的法則・概念を完全に理解する。計算演習を通じて、化学の基本的法則・概念をある程度理解する。計算演習を通じて、化学の基本的法則・概念を理解していない。
評価項目3化学の問題を定量的に扱う能力が完全に身についている。化学の問題を定量的に扱う能力がある程度身についている。化学の問題を定量的に扱う能力が完全に身についていない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 物質化学工学科の教育目標 ① 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 本科の教育目標 ③ 説明 閉じる

教育方法等

概要:
化学計算を行う上で必要な「数値の取り扱い方」を身につけるとともに、計算演習を通じて、化学の「基本的法則・概念に対する理解」を深め、化学の問題を「定量的に扱う能力」を養う。
授業の進め方・方法:
化学分野における数値の取り扱い方に習熟し、化学の基本的事項に関わる量的関係を適切に扱えるようにする。後期は少人数のグループに分かれ、別々の教員の下で演習を行う(サイクルゼミ)。
注意点:
単に与えられた式を使って数値を求めるだけでなく、計算方法の中身に対する理解を常に心がけながら問題に取り組む姿勢が重要である。授業時には、計算機を持参すること。なお、評価については、合計点数が60点以上で単位修得となる。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス 化学を学ぶ上で、量的関係の正確な取り扱いが重要であることが認識できる。
2週 化学計算の基礎知識(1) 有効数字について理解し、適切な取り扱いができる。
3週 化学計算の基礎知識(2) 計算結果の有効数字について理解し、適切な取り扱いができる。
4週 化学計算の基礎知識(3) 指数による数値の表現、対数の計算などについて理解し、適切な取り扱いができる。
5週 組成式と分子式 イオン結晶の組成式、分子の分子式を正しく表現することができる。
6週 物質量(1) 質量・粒子数と物質量の関係に関する計算ができる。
7週 物質量(2)
次週、中間試験を実施する
気体の体積・溶液濃度
と物質量の関係に関する計算ができる。
8週 中間試験解説 学んだ知識の再確認と修正ができる。
2ndQ
9週 物質量(3) 気体の体積、質量、溶液濃度、物質量などの関係を理解できる。
10週 化学反応式(1) 化学反応式を正しく組み立てられる。
11週 化学反応式(2) 組み立てた化学反応式を基にさまざまな計算ができる。
12週 化学反応式(3) 組み立てた化学反応式を基にさまざまな計算ができる。
13週 溶液の濃度(1) 溶液の濃度について正しく理解できる。
14週 溶液の濃度(2) 溶液の濃度に関する計算(溶液の調製)ができる。
15週 溶液の濃度(3) 溶液の濃度に関する計算(希釈・濃縮・混合・単位変換等)ができる。
16週 期末試験 学んだ知識の確認ができる。
後期
3rdQ
1週 ガイダンス 後期の学習内容および授業方法(サイクルゼミ方式)について理解できる。
2週 熱化学方程式(1) 反応熱の定義を理解し、熱化学方程式を書くことができる。
3週 熱化学方程式(2) 熱化学方程式を用いて、化学反応と反応熱の関係を理解することができる。
4週 熱化学方程式(3) 「ヘスの法則」を用いて、反応熱の計算ができる。
5週 気体の性質(1) 「ボイル・シャルルの法則」を用いて、気体に関する計算ができる。
6週 気体の性質(2) 「気体の状態方程式」を用いて、気体に関する計算ができる。
7週 気体の性質(3)
次週、中間試験を実施する
「ドルトンの分圧の法則」を用いて、気体に関する計算ができる。
8週 中間試験解説 学んだ知識の再確認と修正ができる。
4thQ
9週 化学平衡(1) 化学平衡の概念を理解し、「質量作用の法則」を説明できる。
10週 化学平衡(2) 平衡状態における各物質の量的関係を計算できる。
11週 化学平衡(3) 「ル・シャトリエの原理」を理解し、平衡移動に関する計算ができる。
12週 酸と塩基(1) 酸・塩基の定義を理解し、説明できる。
13週 酸と塩基(2) 電離度や解離定数を理解し、弱酸や弱塩基に関する計算ができる。
14週 酸と塩基(3) 水素イオン濃度やpHを理解し、各種酸・塩基のpH、中和反応に関する計算ができる。
15週 期末試験 学んだ知識の確認ができる。
16週 答案の返却&説明 学んだ知識の再確認と修正ができる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野無機化学価電子について理解し、希ガス構造やイオンの生成について説明できる。2前5
イオン結合と共有結合について説明できる。2前5
分析化学強酸、強塩基および弱酸、弱塩基についての各種平衡について説明できる。2後12,後13
強酸、強塩基、弱酸、弱塩基、弱酸の塩、弱塩基の塩のpHの計算ができる。2前12,前13,前14,前15,後14,後15
陽イオンや陰イオンの関係した化学反応について理解し、溶液中の物質の濃度計算(定量計算)ができる。2前13,前14,前15
中和滴定についての原理を理解し、酸及び塩基濃度の計算ができる。2前13,前14,前15,後15
物理化学気体の法則を理解して、理想気体の方程式を説明できる。2前7,後6
気体の分子速度論から、圧力を定義して、理想気体の方程式を証明できる。1後6
実在気体の特徴と状態方程式を説明できる。2後6
混合気体の分圧の計算ができる。2後7
平衡の記述(質量作用の法則)を説明できる。2前8,後9,後10
諸条件の影響(ルシャトリエの法則)を説明できる。2後10,後11

評価割合

試験レポート相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合50500000100
基礎的能力2525000050
専門的能力2525000050
分野横断的能力0000000