生物環境化学

科目基礎情報

学校 旭川工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 生物環境化学
科目番号 0023 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 物質化学工学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 前期:3
教科書/教材 基礎からわかる環境化学(森北出版)、各社の新書
担当教員 松浦 裕志

到達目標

1. 公害問題・地球環境問題に関する国内外の歴史とその科学的基盤及び倫理的な問題点を理解し,説明出来る。
2. 大気汚染,水質汚濁,浄水,廃棄物などの様々な課題の解決の歴史を知り,新たな課題解決のための方法について論理的に考えることができる。
3. 文献やインターネット等を適切に用いて,情報を入手参照し,環境問題について自ら考える力を養い,技術者としてふさわしい行動とは何かを説明出来る.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
到達目標項目1公害問題・地球環境問題に関する国内外の歴史とその科学的基盤と倫理的な問題点の詳細を理解し,詳しく説明出来る。公害問題・地球環境問題に関する国内外の歴史とその科学的基盤と倫理的な問題点を理解し,簡潔に説明出来る。左記に達していない
到達目標項目2様々な環境問題の解決の歴史を知り,新たな課題解決のための方法について論理的に考え,詳細に説明することができる。様々な環境問題の解決の歴史を知り,新たな課題解決のための方法について論理的に考えることができる.左記に達していない
到達目標項目3環境問題に関する情報を適切に入手し,その内容を正確に理解し,自らの考えを構築することができる。指定された情報について,その概要を理解し,自らの考えの構築に取り入れる事ができる。左記に達していない

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 物質化学工学科の教育目標 ③ 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 本科の教育目標 ③ 説明 閉じる

教育方法等

概要:
地球の大気圏・水圏・地圏および生物圏に関する現象を科学的に理解する。さらに人間活動に伴う汚染の代表例について理解し,その対策・改善方法について学ぶと共に,化学物質の使用・廃棄に関する環境倫理について理解する。また,各自の興味に基づいたテーマを選択し,書籍・インターネット等を利用して調査することにより,資料収集とそのまとめ方に習熟することを目的とする。
授業の進め方・方法:
・前半は地球における物質循環における生物の役割,地球環境問題と人間を含めた生物との関係を,後半は地球規模の汚染,生活環境における様々な汚染問題の基礎的な内容を生物学的及び化学的な見地から概説する。一部の授業項目に於いては,指定教科書以外に3学年「基礎生物学」で使用した「高等学校生物」(第一学習社)を適宜参照すること。試験は定期テスト(中間、期末)を行う。
通常の講義の他に以下のような取り組みを行う。
・予習復習のための課題(章ごと)を提出する。
・レポート課題 課題図書の要旨の作成:各自が興味を持ったテーマに関する書籍(新書程度)の題名及び見出しの抜き書きを提出した後,全文(あるいは一部の章)の見出しごとの要旨をまとめる。作業を通して,文献を精読し内容を把握する力を身につける。
注意点:
・教育プログラムの学習・教育到達目標の各項目の割合は、B-3,D-1,D-2 とする。
・総時間数90時間(自学自習45時間)
・自学自習時間(45時間)については、日常の授業(45時間)に係る課題による予習復習及び上記のレポート作成の時間を総合したものとする。
・評価は、試験(70%)、予復習課題(20%)、レポート(10%)の合計とし、合計点数が60点以上で単位修得となる。その場合、各到達目標項 目の到達レベルが標準以上であること、教育プログラムの学習・教育到達目標の各項目を満たしたことが認められる。
・受講に際しては、必要に応じて,地学・分析化学,生物学,生化学を復習すること。また次回講義についての予習課題を課すので,確実にこなすこと。レポート作成には充分に時間をかけること。また,引き続き5年の環境分析(選択科目)を選択することが望ましい。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス
環境汚染物質
環境学を学ぶ意義について説明できる。
環境汚染物質についてその性質とともに説明できる。
2週 水環境1 水資源、および水質問題の原因とその対策について理解し、説明できる。
3週 水環境2
水質浄化技術について理解し、説明できる。
4週 大気環境1
大気の構成、成分について理解し、大気汚染の概略とその歴史について理解し、説明できる。
5週 大気環境2 大気汚染物質の状況および大気汚染防止技術について理解し、説明できる。
6週 土壌環境1 土壌の化学、土壌汚染の原因について理解し、原因化学物質について理解し、それぞれ説明できる。
7週 土壌環境2
次週、中間試験を実施する
土壌汚染処理技術、食糧問題と人口問題について理解し、説明できる。
8週 地球環境問題1
地球温暖化について説明でき、その影響について理解し、説明できる。
2ndQ
9週 地球環境問題2
ヒートアイランド現象、海洋酸性化の原因とその対策について理解し,説明できる。
10週 エネルギー資源1 主に化石資源を利用したエネルギー資源について理解し、説明できる。
11週 エネルギー資源2 主に再生可能なエネルギー資源について理解し、説明できる。
12週 廃棄物問題1
廃棄物問題について理解でき、説明できる。
13週 廃棄物問題2
循環型社会について理解でき、説明できる。
14週 生態系
生物多様性および生態系の破壊について理解でき、説明できる。
15週 持続可能な開発目標と環境学 持続可能な開発目標について理解でき、説明できる。
16週 期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史環境問題の現状についての基本的な事項について把握し、科学技術が地球環境や社会に及ぼす影響を説明できる。3前1
環境問題を考慮して、技術者としてふさわしい行動とは何かを説明できる。3前1
全ての人々が将来にわたって安心して暮らせる持続可能な開発を実現するために、自らの専門分野から配慮すべきことが何かを説明できる。3前14,前15
科学技術が社会に与えてきた影響をもとに、技術者の役割や責任を説明できる。3前1
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野生物工学微生物を用いた廃水処理・バイオレメディエーションについて説明できる。2

評価割合

試験レポート課題その他合計
総合評価割合7010200100
基礎的能力20020040
専門的能力5050055
分野横断的能力05005