到達目標
1. 原子の構造を理解し、電子の波動性に基づいた新たなモデルをイメージできる。
2. 元素の性質を理解し、それらの性質と原子の電子配置との関係を説明できる。
3. 代表的な化学結合を理解し、その特徴や具体例等を説明できる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 原子の構造を理解し、電子の波動性に基づいた新たなモデルをイメージ・説明できる。 | 原子の構造を理解し、電子の波動性に基づいた新たなモデルをイメージできる。 | 電子の波動性に基づいた新たなモデルをイメージできない。 |
評価項目2 | 元素の性質を理解し、それらの性質と原子の電子配置との関係を正しく説明できる。 | 元素の性質を理解し、それらの性質と原子の電子配置との関係を説明できる。 | 元素の性質と、対応する原子の電子配置との関係を説明できない。 |
評価項目3 | 代表的な化学結合を理解し、その特徴や具体例等を正しく説明できる。 | 代表的な化学結合を理解し、その特徴や具体例等を説明できる。 | 代表的な化学結合特徴や具体例等を説明できない。 |
学科の到達目標項目との関係
学習・教育到達度目標 物質化学工学科の教育目標 ②
説明
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学習・教育到達度目標 本科の教育目標 ③
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教育方法等
概要:
元素単体および無機化合物の諸性質を決める「要因」について系統的に学ぶ科目であり、第3学年『無機化学Ⅱ』、第4学年『無機化学Ⅲ』の土台となる。
授業の進め方・方法:
本科目で学ぶ内容は「基礎理論」に相当し、以降の「元素各論」「先端材料論」「材料科学序論」の基礎となる。
注意点:
原則、毎授業時に小テストを実施する。自己学習においては、ノート・プリントの内容理解に主眼を置き、教科書や参考書により肉付けを行うとよい。なお、評価については、合計点数が60点以上で単位修得となる。
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
ガイダンス、地球の構成元素 |
学習内容や評価方法がわかり、また、地球の構造と地殻中の主要元素を説明できる。
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2週 |
原子の構成と同位体 |
原子の構造および同位体について理解し、説明できる。
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3週 |
放射性崩壊(1) |
放射性崩壊および放射線について理解し、説明できる。
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4週 |
放射性崩壊(2) |
崩壊反応や半減期について理解し、関連する問題を解くことができる。
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5週 |
放射性崩壊(3) |
放射性同位体を用いた年代測定について理解し、関連する問題を解くことができる。
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6週 |
質量欠損と核分裂反応 |
質量欠損および核分裂反応について理解し、説明できる。
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7週 |
原子力発電の仕組み 次週、中間試験を実施する |
原子力発電の仕組みについて理解し、説明できる。
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8週 |
中間試験解説 |
学んだ知識の再確認と修正ができる。
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2ndQ |
9週 |
核融合反応 |
核融合反応について理解し、説明できる。
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10週 |
輝線スペクトルとボーアモデル(1) |
輝線スペクトルの意味について理解し、説明できる。
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11週 |
輝線スペクトルとボーアモデル(2) |
輝線スペクトルとボーアの原子モデルとを関連付けて説明することができる。
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12週 |
電子の波動性 |
電子の波動性とは何か理解し、説明できる。
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13週 |
ド・ブロイ波 |
ド・ブロイ波とは何か理解し、説明できる。
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14週 |
波動方程式 |
波動方程式の意味について理解できる。
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15週 |
量子数と電子軌道(1) |
4つの量子数の意味を理解し、説明できる。
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16週 |
期末試験 |
学んだ知識の確認を行う。
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後期 |
3rdQ |
1週 |
量子数と電子軌道(2) |
4つの量子数の意味を理解し、説明できる。
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2週 |
量子数と電子軌道(3) |
電子軌道の大きさや形状等がどのように決まるのかイメージできる。
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3週 |
電子配置と元素の周期性(1) |
組み立ての原理、パウリの排他原理、フントの規則を理解し、電子配置を記すことができる。
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4週 |
電子配置と元素の周期性(2) |
スレーターの規則をもとに、原子番号と原子半径の関係について説明できる。
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5週 |
電子配置と元素の周期性(3) |
イオン化エネルギーとは何か理解し、原子番号との関係を説明できる。
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6週 |
電子配置と元素の周期性(4) |
電子親和力とは何か理解し、原子番号との関係を説明できる。
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7週 |
電子配置と元素の周期性(5) |
電気陰性度とは何か理解し、原子番号との関係を説明できる。
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8週 |
模擬中間試験 次週、中間試験を実施する |
学んだ知識の確認ができる。
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4thQ |
9週 |
中間試験解説 |
学んだ知識の再確認と修正ができる。
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10週 |
化学結合の種類(1) |
一次結合と二次結合の違いやそれぞれの具体例について理解し、説明できる。
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11週 |
化学結合の種類(2) |
一次結合と二次結合の違いやそれぞれの具体例について理解し、説明できる。
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12週 |
イオン結合(1) |
イオン結合と共有結合の関係について理解し、説明できる。
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13週 |
イオン結合(2) |
イオン間距離について、ポテンシャルエネルギーの観点から説明できる。
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14週 |
共有結合(1) |
オクテット側に基づいて共有結合を理解し、分子の形成を説明できる。
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15週 |
共有結合(2) |
電子対反発則を用いて多原子分子の構造を、予測・説明できる。
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16週 |
学年末試験 |
学んだ知識の確認ができる。
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 化学・生物系分野 | 無機化学 | 主量子数、方位量子数、磁気量子数について説明できる。 | 4 | 前15,後1 |
電子殻、電子軌道、電子軌道の形を説明できる。 | 4 | 後1,後2 |
パウリの排他原理、軌道のエネルギー準位、フントの規則から電子の配置を示すことができる。 | 4 | 後3 |
価電子について理解し、希ガス構造やイオンの生成について説明できる。 | 4 | 後3 |
元素の周期律を理解し、典型元素や遷移元素の一般的な性質を説明できる。 | 4 | 後4,後5,後6,後7 |
イオン化エネルギー、電子親和力、電気陰性度について説明できる。 | 4 | 後4,後5,後6,後7 |
イオン結合と共有結合について説明できる。 | 2 | 後10,後11,後12,後13,後14,後15 |
基本的な化学結合の表し方として、電子配置をルイス構造で示すことができる。 | 2 | 後11,後12,後13,後14,後15 |
水素結合について説明できる。 | 1 | 後10,後11 |
物理化学 | 放射線の種類と性質を説明できる。 | 4 | 前3 |
放射性元素の半減期と安定性を説明できる。 | 4 | 前3,前4 |
年代測定の例として、C14による時代考証ができる。 | 4 | 前4,前5 |
核分裂と核融合のエネルギー利用を説明できる。 | 4 | 前6,前7,前9 |
評価割合
| 試験 | 小テスト・レポート | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 70 | 30 | 0 | 0 | 0 | 0 | 100 |
基礎的能力 | 20 | 15 | 0 | 0 | 0 | 0 | 35 |
専門的能力 | 50 | 15 | 0 | 0 | 0 | 0 | 65 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |