無機化学Ⅲ

科目基礎情報

学校 旭川工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 無機化学Ⅲ
科目番号 0038 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 物質化学工学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 前期:2
教科書/教材 無機化学 基礎から学ぶ元素の世界(長尾宏隆、大山 大 著;裳華房)/ 補助プリント
担当教員 古崎 睦

到達目標

1. 錯体の構造、結合状態、性質について説明できる。
2. 材料の特性を表す基本的な物性値について説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1 錯体の構造、結合状態、性質について理解し、正しく説明できる。錯体の構造、結合状態、性質について説明できる。錯体の構造、結合状態、性質について説明できない。
評価項目2材料の特性を表す基本的な物性値について理解し、正しく説明できる。材料の特性を表す基本的な物性値について説明できる。材料の特性を表す基本的な物性値について説明できない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 物質化学工学科の教育目標 ② 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 本科の教育目標 ③ 説明 閉じる

教育方法等

概要:
『無機化学Ⅰ』『無機化学Ⅱ』の知識を基に、無機化合物の諸性質を決定する「要因」について系統的に学ぶ科目である。
授業の進め方・方法:
前半は「錯体化学」、後半は「材料科学序論」の内容を網羅する。
注意点:
原則として、毎授業時に小テストを実施する。
・総時間数45時間(自学自習15時間)  
・自学自習時間(15時間)は、日常の授業(30時間)のための予習復習時間、理解を深めるための演習課題の考察・解法の時間および小テストや定期試験の準備のための学習時間を総合したものとする。
・評価については、合計点数が60点以上で単位修得となる。その場合、各到達目標項目の到達レベルが標準以上であることが認められる。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス、専門用語 学習内容や評価方法がわかり、錯体化学分野で用いられる専門用語を正しく理解できる。
2週 錯体の命名法 錯体の化学式および名称を定める際の約束が分かる。
3週 錯体の構造と異性体 錯体の代表的な立体構造について理解でき、幾何異性体と光学異性体について説明することができる。
4週 原子価結合理論(1) 原子価結合理論を理解し、それにより錯体の磁性を説明できる。
5週 原子価結合理論(2) 原子価結合理論を理解し、それにより錯体の磁性を説明できる。
6週 結晶場理論(1) 結晶場理論を理解し、それにより代表的な錯体の磁性を説明できる。
7週 結晶場理論(2) 結晶場理論を用いて、代表的な錯体の磁性を説明できる。
8週 中間試験 学んだ知識を確認することができる。
2ndQ
9週 結晶場理論(3) 分光化学系列や吸収スペクトルを基に、錯体の色を推測・説明できる。
10週 配位子場理論 結晶場理論と配位子場理論の違いを理解し、代表的な錯体の性質について、配位子場理論を用いて説明できる。
11週 材料の定義と分類 「材料」の定義、分類、特徴等がわかり、説明することができる。
12週 材料の機械的物性(1) 材料の機械的性質を示す基本的物性(応力・歪み・強度・弾性率等)の意味を理解、説明することができる。
13週 材料の機械的物性(2) 材料の機械的性質を示す基本的物性(硬度・靱性・脆性等)の意味を理解、説明することができる。
14週 材料の熱的物性(1) 材料の熱的性質を示す基本的物性(融点・ガラス転移温度等)の意味を理解、説明することができる。
15週 材料の熱的物性(2) 材料の熱的性質を示す基本的物性(熱膨張率・熱伝導率等)の意味を理解、説明することができる。
16週 期末試験 学んだ知識を確認することができる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野無機化学配位結合の形成について説明できる。4前4,前5,前6,前8,前9,前10
錯体化学で使用される用語(中心原子、配位子、キレート、配位数など)を説明できる。4前1
錯体の命名法の基本を説明できる。4前2
配位数と構造について説明できる。4前3
代表的な錯体の性質(色、磁性等)を説明できる。4前4,前5,前6,前8,前9,前10
分析化学錯体の生成について説明できる。4前4,前5,前6,前7,前9,前10

評価割合

試験小テスト・レポート相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合70300000100
基礎的能力0000000
専門的能力70300000100
分野横断的能力0000000