微生物学

科目基礎情報

学校 旭川工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 微生物学
科目番号 0049 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 物質化学工学科 対象学年 3
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:微生物利用(中西載慶他著,実教出版) / 参考書:くらしと微生物 改訂版(村尾ほか著,培風館)
担当教員 富樫 巌

到達目標

1. さまざまな微生物の種類と特徴を理解し,微生物の培養方法を理解する。
2. 微生物の生育について理解し,培養方法を理解する。
3. 微生物の働きについて理解し,その応用方法を理解する。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1種々の微生物の種類と特徴,培養技術のノウハウを正確に理解し,正確に説明できる。種々の微生物の種類と特徴,培養技術のノウハウをほぼ正確に理解し,ほぼ正確に説明できる。種々の微生物の種類と特徴,培養技術のノウハウを理解できない。
評価項目2微生物の生育,培養方法について正確に理解し,正確に説明できる。微生物の生育,培養方法についてほぼ正確に理解し,ほぼ正確に説明できる。微生物の生育,培養方法を理解できない。
評価項目3微生物の働き,応用方法を正確に理解し,正確に説明できる。微生物の働き,応用方法をほぼ正確に理解し,ほぼ正確に説明できる。微生物の働き,応用方法を理解できない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 物質化学工学科の教育目標 ② 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 本科の教育目標 ③ 説明 閉じる

教育方法等

概要:
生物界における微生物の分類学的位置,微生物の働きが原因の身近な功罪と微生物研究の歴史についての概略を学ぶとともに,微生物の利用分野,微生物の代謝およびその取り扱い,バイオマス変換技術など,今後期待される微生物の利活用技術について基礎的知見を学ぶ。
授業の進め方・方法:
目に見えない微生物の存在やその働きを学ぶことにおいて,より深い関心が持てるように授業(30時間)や期末試験に加え,レポート課題を課す。
注意点:
・評価については,合計点数が60点以上で単位修得となる.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス&微生物微に関する基礎的知見(1)
生物界における微生物の分類,研究の歴史,命名法,発酵と腐敗,微生物が原因の食中毒・経口感染症を理解し,説明できる。
2週 微生物微に関する基礎的知見(2)
原核微生物と真核微生物の種類と特徴を理解し,説明できる。
抗生物質や生理活性物質と微生物による生産について理解し,説明できる。
3週 微生物の利用分野(1) 工業,農業,環境浄化(廃水処理)・物質循環に利用されている微生物の働き・役割を理解し,説明できる。
4週 微生物の利用分野(2) アルコール発酵について説明でき,醸造への利用を理解し,説明できる。
食品加工と微生物の関係を理解し説明できる。
5週 微生物の種類と特徴(1) カビ,酵母,細菌,放線菌,ウイルスの違い・特徴を理解し,説明できる。
6週 微生物の種類と特徴(2) カビ,酵母,細菌,放線菌,ウイルスの生育条件(栄養,温度,pH,水分など)や遺伝について理解し,説明できる。
7週 微生物の種類と特徴(3)
次回,中間試験を実施する。
微生物の増殖(増殖曲線)について理解し,説明できる。
8週 中間試験の問題解説
微生物の代謝・酵素(1)
学んだ知識の確認ができる。
化と同化,糖の代謝,アルコール発酵・有機酸発酵,およびアミノ酸発酵につい理解し,説明できる。
2ndQ
9週 微生物の代謝・酵素(2) 異化と同化,糖の代謝,アルコール発酵・有機酸発酵,およびアミノ酸発酵につい理解し,説明できる。
酵素の性質,酵素の種類と利用例を理解し,説明できる。
10週 微生物の代謝・酵素(3)
微生物の取り扱いの基礎知識(1)
酵素の性質,酵素の種類と利用例を理解し,説明できる。
培養器材の殺菌方法,培地の種類と調製,純粋培養を理解し,説明できる。
11週 微生物の取り扱いの基礎知識(2) 培養器材の殺菌方法,培地の種類と調製,純粋培養,微生物の分離・入手・保存方法を理解し,説明できる。
12週 微生物の取り扱いの基礎知識(3) 微生物の分離・入手・保存方法を理解し,説明できる。
微生物の培養&安全対策を理解し,説明できる。
13週 微生物利用の展開(1) 微生物の育種方法について理解し,説明できる。
遺伝子組み換え技術の原理について理解し,説明できる。
14週 微生物利用の展開(2) 微生物を利用したバイオマス利用技術について理解し,説明できる。
15週 微生物利用の展開(3) バイオアリアクター,微生物を利用した物質生産技術,バイオレミディーションを理解し,説明できる。
16週 期末試験 学んだ知識の再確認ができる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野基礎生物代謝、異化、同化という語を理解しており、生命活動のエネルギーの通貨としてのATPの役割について説明できる。2
フィードバック制御による体内の恒常性の仕組みを説明できる。2前1
生物工学原核微生物の種類と特徴について説明できる。2
真核微生物(カビ、酵母)の種類と特徴について説明できる。2
微生物の増殖(増殖曲線)について説明できる。2
微生物の育種方法について説明できる。2
微生物の培養方法について説明でき、安全対策についても説明できる。2
アルコール発酵について説明でき、その醸造への利用について説明できる。2
食品加工と微生物の関係について説明できる。2
抗生物質や生理活性物質の例を挙げ、微生物を用いたそれらの生産方法について説明できる。2
微生物を用いた廃水処理・バイオレメディエーションについて説明できる。2
遺伝子組換え技術の原理について理解している。2
バイオテクノロジーの応用例(遺伝子組換え作物、医薬品、遺伝子治療など)について説明できる。2
バイオテクノロジーが従来の技術に対して優れている点について説明できる。2
遺伝子組み換え技術のリスクと安全策について説明できる。2

評価割合

試験レポート課題相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80200000100
基礎的能力200000020
専門的能力6010000070
分野横断的能力010000010