概要:
この科目は企業で有機高分子化合物の生産プラントの運転を担当していた教員が,その経験を活かし,高分子材料の特徴の一つである熱的性質,力学的性質(ゴム弾性や粘弾性),さらに,化学の安全に関する考え方と既成の安全技術等について講義形式で授業を行うものである。
授業の進め方・方法:
金属やセラミックス材料とは大きく異なる特徴を持つ高分子材料について,その熱および力学的性質に関する基礎知識を学ぶ。身の回りで観察される現象を可能な限り例示しながら解説するが,本校図書館常備のビデオ教材「高分子物性」(全3巻)の閲覧を勧める。
また,化学物質に対する安全の基本・基礎知識を学び,安全な実験環境・操作で実験を行う知識と意識を身につける。自分が実験・研究で用いている化学物質の性質・危険性に関心をもって学習すること。
注意点:
・教育プログラムの学習・教育到達目標の各項目は,B-3, D-1, D-2とする。
・総時間数90時間(自学自習60時間)
・自学自習時間(60時間)は,日常の授業(30時間)に対する自宅での予習・復習,レポート作成および定期試験の準備等の学習時間を総合したものとする。
・評価については,合計点数が60点以上で単位修得となる.その場合,各到達目標項目の到達レベルが標準以上であること,教育プログラムの学習・教育到達目標の各項目を満たしたことが認められる。
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
・ガイダンス, ・ポリマーの物性(熱的性質1)
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・授業の進め方と成績の評価方法が理解できる。 ・高分子の構造と熱的性質の関係にについて説明できる。
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2週 |
・ポリマーの物性(熱的性質2)
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・高分子の構造と熱的性質の関係にについて説明できる。
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3週 |
・ポリマーの物性(熱的性質3)
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・高分子の構造と熱的性質の関係にについて説明できる。
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4週 |
・ポリマーの物性(熱的性質4)
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・高分子の構造と熱的性質の関係にについて説明できる。
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5週 |
・ポリマーの物性(熱的性質5) |
・高分子の構造と熱的性質の関係にについて説明できる。
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6週 |
・ポリマーの物性(力学的性質1) |
・高分子の力学的性質について説明できる。
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7週 |
・中間試験を実施する。 |
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8週 |
・ポリマーの物性(力学的性質2) |
・ゴム弾性について説明できる。
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4thQ |
9週 |
・ポリマーの物性(力学的性質3) |
・ゴム弾性について説明できる。
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10週 |
・ポリマーの物性(力学的性質4) |
・高分子の粘弾性について説明できる。
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11週 |
・ポリマーの物性(力学的性質5) |
・高分子の粘弾性について説明できる。
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12週 |
・化学安全1 |
・安全の基本:安全・危険とはどのようなことかを理解し,説明できる。化学物質の危険と安全な取り扱い:化学物質の危険性評価を理解し,説明できる。
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13週 |
・化学安全2 |
・化学物質の毒性と予防・救急:実験環境および実験装置・操作の安全と救急対応を理解し,説明できる。
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14週 |
・化学安全3 |
・廃棄物の安全処理:学校における環境問題について理解し,説明できる。
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15週 |
・化学安全4 |
・ハインリッヒの法則:ハインリッヒの法則を理解し,ヒヤリハット報告書作成を体験することで,軽微な事故や重大事故との関連性を理解し,説明できる。
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16週 |
学年末試験 |
・学んだ知識の確認ができる。
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 化学・生物系分野 | 有機化学 | 高分子の分子量、一次構造から高次構造、および構造から発現する性質を説明できる。 | 4 | 後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15 |
高分子の熱的性質を説明できる。 | 4 | 後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15 |