1. 環境に関する基礎的事項について説明できる。
2. 代表的な環境分析法の原理や特徴について説明できる。
3. 環境管理および環境評価について説明できる。
4. 環境分析および環境アセスメントについて、自らの観点で取りまとめて口頭発表形式で説明できる。
概要:
化学技術のめざましい進歩は、我々の生活をより快適で豊かなものにしてきた。しかしながら、ある種の環境汚染物質が、人の健康や環境・生態系に大きな影響をおよぼすに至っている。本講義では、環境化学の見地から環境に関する基礎的事項を学び、あわせて環境をはかる"ものさし"としての環境分析の役割を学習する。
※実務との関係
この科目は環境計量士として企業に勤務していた教員が,その経験を活かし,環境分析手法等について講義形式で授業を行うものである。
授業の進め方・方法:
本講義では、環境に関する基礎的事項および環境分析法を説明するほか、環境アセスメント等についても取り上げる。授業内容に応じて練習問題を提示するので積極的に練習問題に取り組んでもらいたい。分析化学(2年)、分析化学実験(2年)、機器分析(4年)、生物環境化学(4年)と重複する分野であり、必要に応じて復習し、本講義との関連性を考えることが大切である。必要に応じて講義の要点をまとめたプリントを配布する。講義開始当初に担当者を割り当てて、環境分析法に関するショートプレゼンテーションを実施する。なお、数回程度、レポートまたは小テストを実施する予定である。
注意点:
・教育プログラムの学習・教育到達目標の各項目は,A-2, D-1,D-2とする。
・総時間数90時間(自学自習60時間)
・自学自習時間(60時間)として,日常の授業(30時間)のための予習復習時間,理解を深めるための演習課題の考察・解法の時間および定期試験 の準備のための勉強時間を総合したものとする。
・評価については,合計点数が60点以上で単位修得となる.その場合,各到達目標項 目の到達レベルが標準以上であること,教育プログラムの学習・教育到達目標の各項目を満たしたことが認められる。
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 化学・生物系分野 | 有機化学 | 有機物が炭素骨格を持つ化合物であることを説明できる。 | 3 | |
高分子化合物がどのようなものか説明できる。 | 4 | |
代表的な高分子化合物の種類と、その性質について説明できる。 | 4 | |
無機化学 | イオン結合と共有結合について説明できる。 | 4 | |
代表的な分子に関して、原子価結合法(VB法)や分子軌道法(MO法)から共有結合を説明できる。 | 2 | |
錯体化学で使用される用語(中心原子、配位子、キレート、配位数など)を説明できる。 | 3 | |
分析化学 | いくつかの代表的な陽イオンや陰イオンの定性分析のための化学反応について理解できる。 | 4 | |
電離平衡と活量について理解し、物質量に関する計算ができる。 | 2 | |
溶解度・溶解度積について理解し必要な計算ができる。 | 3 | |
錯体の生成について説明できる。 | 3 | |
陽イオンや陰イオンの関係した化学反応について理解し、溶液中の物質の濃度計算(定量計算)ができる。 | 3 | |
中和滴定についての原理を理解し、酸及び塩基濃度の計算ができる。 | 3 | |
酸化還元滴定についての原理を理解し、酸化剤及び還元剤の濃度計算ができる。 | 3 | |
キレート滴定についての原理を理解し、金属イオンの濃度計算ができる。 | 2 | |
光吸収について理解し、代表的な分析方法について説明できる。 | 3 | |
Lambert-Beerの法則に基づく計算をすることができる。 | 3 | |
イオン交換による分離方法についての概略を説明できる。 | 4 | |
溶媒抽出を利用した分析法について説明できる。 | 4 | |
無機および有機物に関する代表的な構造分析、定性、定量分析法等を理解している。 | 4 | |
クロマトグラフィーの理論と代表的な分析方法を理解している。 | 4 | |
特定の分析装置を用いた気体、液体、固体の分析方法を理解し、測定例をもとにデータ解析することができる。 | 4 | |
物理化学 | 放射線の種類と性質を説明できる。 | 2 | |