生物環境化学

科目基礎情報

学校 旭川工業高等専門学校 開講年度 平成29年度 (2017年度)
授業科目 生物環境化学
科目番号 0107 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 物質化学工学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 前期:4
教科書/教材 環境科学入門(学術図書)各社の新書
担当教員 小林 渡

到達目標

1. 公害問題・地球環境問題に関する国内外の歴史とその化学的基盤を理解し,説明出来る。
2. 上記1の知識に基づいて,大気汚染,水質汚濁,浄水,廃棄物などの様々な課題の解決のための方法
について論理的に考えることができる。
3. 文献やインターネット等を適切に用いて,情報を入手参照し,環境問題について自ら考える力を養う。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
到達目標項目1 (A-1,B-3,D-1)公害問題,地球環境問題の歴史や科学的な基盤を正確に理解し,詳しく説明する事ができる。公害問題,地球環境問題の歴史や科学的な基盤をおおよそ理解し, 簡潔に説明する事ができる。左記に達していない
到達目標項目2 (B-2,B-3,D-1)環境問題の解決法について考え,具体的に説明する事ができる。環境問題の解決法についてある程度考える事ができる。左記に達していない
到達目標項目3 (A-1,B-2,B-3)環境問題に関する情報を適切に入手し,その内容を正確に理解し,自らの考えを構築することができる。指定された情報について,その概要を理解し,自らの考えの構築に取り入れる事ができる。左記に達していない

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 物質化学工学科の教育目標 ③ 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 本科の教育目標 ③ 説明 閉じる
JABEE A-1 説明 閉じる
JABEE B-2 説明 閉じる
JABEE B-3 説明 閉じる
JABEE D-1 説明 閉じる
JABEE基準 (a) 説明 閉じる
JABEE基準 (b) 説明 閉じる
JABEE基準 (c) 説明 閉じる
JABEE基準 (d) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
地球の大気圏・水圏・地圏および生物圏に関する現象を科学的に理解する。さらに人間活動に伴う汚染の代表例について理解し,その対策・改善方法について学ぶと共に,化学物質の使用・廃棄に関する環境倫理について理解する。また,各自の興味に基づいたテーマを選択し,書籍・インターネット等を利用して調査することにより,資料収集とそのまとめ方に習熟することを目的とする。
授業の進め方・方法:
・前半は地球における物質循環における生物の役割,地球環境問題と人間を含めた生物との関係を,後半は地球規模の汚染,生活環境における様々な汚染問題の基礎的な内容を生物学的及び化学的な見地から概説する。
通常の講義の他に以下のような取り組みを行う。
・毎週、予習復習のための課題を提出する。また試験は定期テスト(中間、期末)以外に確認テストを行う。
・レポート課題 1)インターネットによる環境問題調査:作業を通して批判的にホームページを観る目を養う。レポート2)課題図書の要旨の作成:各自が興味を持ったテーマに関する書籍(新書程度)の書籍の題名及び見出しの抜き書きを提出した後,全文(あるいは一部の章)の見出しごとの要旨をまとめる。作業を通して,文献を精読し内容を把握する力を身につける。
注意点:
・教育プログラムの学習・教育到達目標の各項目の割合は、A-1(20%) B-2(20%) B-3(40%) D-1(20%)とする。
・総時間数90時間(自学自習30時間)
・自学自習時間(30時間)については、日常の授業(60時間)に係る課題による予習復習及び上記のレポート作成の時間を総合したものとする。
・評価は、試験(70%)、予復習課題(10%)、レポート(上記の1と2あわせて20%)の合計とし、合計点数が60点以上で単位修得となる。その場合、各到達目標項 目の到達レベルが標準以上であること、教育プログラムの学習・教育到達目標の各項目を満たしたことが認められる。
・受講に際しては、必要に応じて,地学・分析化学,生物学,生化学を復習すること。また次回講義についての予習課題を課すので,確実にこなすこと。レポート作成には充分に時間をかけること。また,引き続き5年の環境分析(選択科目)を選択することが望ましい。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 環境汚染問題とは
地球の構成と生物圏
内外の公害の歴史や公害,環境汚染をその原因などにより分類できる。地球の構成と生態系の成り立ちについて説明できる
2週 地球環境における物質の循環 地球上での水及び主要な元素の循環に
ついて説明できる。
3週 地球環境における物質の循環続き
環境に関する基準と法律
主な環境関連法律および環境基準について説明出来る。
4週 大気の汚染と地球環境問題1
大気汚染物質
確認テスト
大気圏に関する環境汚染物質について,化学的に理解し,科学的に説明することが出来る。
5週 大気の汚染と地球環境問題1続き
地球温暖化
地球規模の気候変動の原因とその対策について理解し,説明することが出来る。
6週 大気の汚染と地球環境問題2
オゾン層破壊,酸性雨
地球規模の環境問題であるオゾン層破壊と酸性雨の原因とその対策について理解し,説明することが出来る。
7週 大気の汚染と地球環境問題2続き
森林破壊と砂漠化
次週、中間試験を実施する
地球規模の環境問題である森林破壊と砂漠化の原因とその対策について理解し,説明することが出来る。
8週 大気の汚染と地球環境問題2続き
地球規模の環境問題である生態系破壊の原因とその対策について理解し,説明することが出来る。
2ndQ
9週 大気の汚染と地球環境問題2続き
生態系の破壊
地球規模の環境問題である生態系破壊の原因とその対策について理解し,説明することが出来る。
10週 水圏とその汚染1 水圏の環境基準の項目について説明することが出来る。
11週 水圏とその汚染1続き
水圏の汚染の影響を科学的に説明することが出来る。
12週 水圏とその汚染1続き
土壌とその汚染
確認テスト
上下水道における浄水の方法と問題点を説明することが出来る。土壌汚染の原因とその対策について説明することが出来る。
13週 生活環境における環境汚染1
ダイオキシン、POPs
化学物質,特に人工化学物質の人間や他の動植物への影響を理解し,説明することが出来る。
14週 生活環境における環境汚染2
環境ホルモン、食品汚染
化学物質,特に人工化学物質の人間や他の動植物への影響を理解し,説明することが出来る。
15週 廃棄物・エネルギー資源
持続可能な社会についてイメージすることができる。
16週 期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野生物工学微生物を用いた廃水処理・バイオレメディエーションについて説明できる。2

評価割合

試験レポート課題その他合計
総合評価割合7020100100
基礎的能力20010030
専門的能力50100060
分野横断的能力0100010