1. IUPACの命名法を理解し,構造から名前を,また名前から構造を誘導できる.
2. 代表的な官能基に関して,その性質を理解でき,それらの官能基についての代表的な反応およびその分子内への導入法を説明できる.
概要:
有機化合物は1千万種類以上有り全てを覚えることは不可能である。したがって,どの様な化合物でも官能基を見極め,それが持つ性質と反応性から結果を考えることが必要である。ここでは,有機化合物の一般的な分類・順番に従い,教科書に沿って授業を行い,有機化学の一般的な知識を学ぶ。
授業の進め方・方法:
炭素原子を含む分子を扱う有機化学は我々自身や我々の身の回りのほぼ全てのものに関連し,化学の重要な一分野となっている。この科目では,有機化学Ⅰ・Ⅱに引き続き,有機化合物の命名法,様々な官能基の構造と性質・反応性の関係についての基礎知識を習得する。
前回および当日の授業内容から,教科書の例題や問題に沿った内容の小テストを行う。自宅学習帳で復習するとともに,次週の範囲の予習が必要である。
注意点:
・教育プログラムの学習・教育到達目標の各項目の割合は,A-1(50%) ,D-1(25%),D-2(25%) とする。
・総時間数45時間(自学自習15時間)
・自学自習時間(15時間)は,日常の授業(30時間)に係る自宅での予習・復習,レポート作成および定期試験の 準備等の学習時間を総合したものとする。
・評価については,合計点数が60点以上で単位修得となる.その場合,各到達目標項 目の到達レベルが標準以上であること,教育プログラムの学習・教育到達目標の各項 目を満たしたことが認められる。
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
・ガイダンス ・アルコールとフェノール:アルコールの反応(1) |
・授業の進め方と成績の評価方法が理 解できる。 ・脱水反応の機構を説明できる。
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2週 |
・アルコールとフェノール:アルコールの反応(2) |
・ハロゲン化水素との反応,および酸化反応とその機構を説明できる。
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3週 |
・アルコールとフェノール:フェノールの反応 |
・芳香族置換反応とその機構を説明できる。
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4週 |
・エーテルとエポキシド:命名法と性質 |
・エーテルの命名ができ,物理的性質を説明できる。
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5週 |
・エーテルとエポキシド:合成法 |
・エーテルの合成法を説明できる。
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6週 |
・エーテルとエポキシド:エーテルの反応 |
・エーテル類の開裂反応,求核反応とその機構を説明できる。
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7週 |
・アルデヒドとケトン:命名法 次週,中間試験を実施する |
・アルデヒドとケトンの命名ができる。
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8週 |
・アルデヒドとケトン:性質 |
・アルデヒドとケトンの物理的性質を説明できる。
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2ndQ |
9週 |
・アルデヒドとケトン:求核付加反応(1) |
・カルボニル炭素への弱い求核剤であるアルコールや水による求核付加反応とその機構を説明できる。
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10週 |
・アルデヒドとケトン:求核付加反応(2) |
・カルボニル炭素への強い求核剤であるGrignard試薬による求核付加反応とその機構を説明できる。
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11週 |
・アルデヒドとケトン:求核付加反応(3) |
・シアン化水素,窒素系求核試剤の付加反応とその機構を説明できる。
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12週 |
・アルデヒドとケトン:還元反応と酸化反応 |
・アルデヒドおよびケトンの水素化物イオンによる還元反応および酸化反応について説明できる。
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13週 |
・アルデヒドとケトン:互変異性 |
・ケトーエノール互変異性を説明できる。
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14週 |
・アルデヒドとケトン:α-水素の酸性度 |
・α-水素の酸性度について説明できる。
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15週 |
・アルデヒドとケトン:アルドール縮合 |
・アルドール縮合による炭素-炭素結合形成反応とその機構を説明できる。
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16週 |
・期末試験 |
・学んだ知識の確認ができる。
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 化学・生物系分野 | 有機化学 | 代表的な官能基を有する化合物を含み、IUPACの命名法に基づき、構造から名前、名前から構造の変換ができる。 | 4 | 前4,前7 |
ルイス構造を書くことができ、それを利用して反応に結びつけることができる。 | 4 | 前2,前3,前7,前8,前14 |
共鳴構造について説明できる。 | 4 | 前3,前13 |
代表的な官能基に関して、その構造および性質を説明できる。 | 4 | 前1,前2,前3,前5,前9,前10,前11,前12,前13 |
それらの官能基を含む化合物の合成法およびその反応を説明できる。 | 4 | 前1,前2,前3,前5,前6,前9,前10,前11,前12,前15 |
代表的な反応に関して、その反応機構を説明できる。 | 4 | 前1,前2,前3,前6,前9,前10,前11,前12,前15 |
電子論に立脚し、構造と反応性の関係が予測できる。 | 4 | 前2,前3,前6,前9,前10,前11,前12,前15 |
反応機構に基づき、生成物が予測できる。 | 4 | 前1,前2,前3,前6,前9,前10,前11,前12,前15 |