基礎生命科学

科目基礎情報

学校 旭川工業高等専門学校 開講年度 2018
授業科目 基礎生命科学
科目番号 0156 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 物質化学工学科 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 後期:2
教科書/教材 配布プリント/生物基礎及び生物,スクエア最新図説生物 (共に第一学習社),視聴覚教材
担当教員 小林 渡

到達目標

1.  DNA,ゲノム,遺伝子とその解析法について理解し,説明出来る。
2.  真核生物の遺伝子の構造とその調節について理解し,説明出来る。
3.  様々なバイオ技術について理解し,説明出来る。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
到達目標項目1 ( A-1 , B-3 , C-1 ,D-1,D-2)DNA,ゲノム,遺伝子について,理解し,解析法の概要を正しく説明出来る。DNA,ゲノム,遺伝子について,理解し,基本的な解析法を説明出来る。左記に達していない
到達目標項目2 ( A-1 , C-1 , D-1 ,D-2)遺伝子の調節機構について様々な例を理解し,それぞれについて正しく,説明出来る。遺伝子の調節機構について,典型的な例を理解し,説明出来る。左記に達していない
到達目標項目3 ( A-1 , A-2 , B-3 ,C-1,D-1)様々なバイオ技術について正しく理解し,詳しく説明できる。代表的なバイオ技術について,説明紹介できる。左記に達していない

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 物質化学工学科の教育目標 ② 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 本科の教育目標 ③ 説明 閉じる
JABEE A-1 説明 閉じる
JABEE A-2 説明 閉じる
JABEE B-3 説明 閉じる
JABEE C-1 説明 閉じる
JABEE D-1 説明 閉じる
JABEE D-2 説明 閉じる
JABEE基準 (b) 説明 閉じる
JABEE基準 (c) 説明 閉じる
JABEE基準 (d) 説明 閉じる
JABEE基準 (f) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
バイオテクノロジーの基礎となるDNA,RNA,タンパク質,遺伝子工学の基礎を復習し,ヒトゲノム計画の概要とゲノム解読の意義や応用技術について解説する。また、遺伝子の働きを通して様々な生命現象(発生、免疫)と生命科学技術の応用(再生医療等)ついて学ぶ。
授業の進め方・方法:
配付するプリントを資料として、テーマにより画像資料を使いながら講義形式で授業を進める。
注意点:
・教育プログラムの学習・教育到達目標の各項目の割合は、A-1(30%) A-2(10%) B-3(20%) C-1(10%) D-1(20%) D-2(10%))とする。
・総時間数90時間(自学自習60時間)
・自学自習(60時間)については、日常の授業(30時間)の復習及び課題,レポート作成,定期試験の準備時間を総合したものとする。
・評価は、試験(80%)、予復習課題(10%)、レポート(10%)、の合計とし、60点以上で単位修得となる。その場合、各到達目標項目の到達レベルが標準以上であること、教育プログラムの学習・教育到達目標の各項目を満たしたことが認められる。
"必要に応じて,基礎生物学,微生物学,生化学,有機化学,生物工学等を随時復習すること。また,各種資料を利用して,期日までに課題・レポートを仕上げ提出すること。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ゲノムと遺伝子(基礎) DNAの塩基配列,遺伝子,染色体,ゲノムの関係、原核生物及び真核生物の遺伝子の構造の違いについて説明できる。
2週 遺伝子解析技術 基本的な遺伝子解析技術を説明できる。
3週 ヒトゲノム配列の解読(ヒトゲノム計画の概要とヒトゲノムの内容) ヒトゲノム計画の概要とヒトゲノムについて説明できる。
4週 ゲノム科学における網羅的解析 トランスクリプトーム,プロテオームの概要(意義と解析法)を説明できる。
5週 遺伝子の働き1
(発生過程での遺伝子とその調節)
発生過程での、転写因子等による細胞の分化ついて説明出来る。
6週 遺伝子の働き1続き
(発生過程での遺伝子とその調節)

エピジェネテックな遺伝子制御について説明出来る。
7週 遺伝子の働き2
(ES 細胞、体細胞クローン生物)
次週、中間試験を実施する。
ES細胞、体細胞クローンについて説明出来る。
8週 i遺伝子の働き3
iPS細胞と再生医療
iPS細胞の作成方法と利用法について説明出来る。
4thQ
9週 免疫系細胞の機能と遺伝子の構造1
生体防御における自然免疫の概要を説明できる。食細胞と病原体センサーについて説明出来る。
10週 免疫系細胞の機能と遺伝子の構造2
生体防御における適応免疫の概要を説明できる。抗体の多様性をもたらす仕組みについて説明できる。
11週 単クローンの抗体とその利用 単クローン抗体の作成法と近年の改良、及び利用について説明できる。
12週 ゲノム解析以後の生命科学1
遺伝子のノックアウト技術
相同組換えによる遺伝子の破壊及びノックアウトマウスの作成方法について説明出来る。
13週 ゲノム解析以後の生命科学2
RNA干渉と遺伝子ノックダウン技術
RNA干渉のしくみと遺伝子ノックダウン技術について説明出来る。
14週 ゲノム解析以後の生命科学3
ゲノム編集技術
CRISPR/Cas9を利用したゲノム編集技術について説明出来る
15週 生命科学関連技術の倫理的問題 生命科学関係技術の倫理的問題を認識し、それに対する自身の意見を述べることが出来る。
16週 期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野基礎生物DNAの構造について遺伝情報と結びつけて説明できる。4
遺伝情報とタンパク質の関係について説明できる。4
染色体の構造と遺伝情報の分配について説明できる。4
細胞周期について説明できる。4
分化について説明できる。4
ゲノムと遺伝子の関係について説明できる。4
情報伝達物質とその受容体の働きを説明できる。3
免疫系による生体防御のしくみを説明できる。3

評価割合

試験レポート課題提出その他合計
総合評価割合8010100100
基礎的能力2505030
専門的能力5550060
分野横断的能力055010