国語Ⅰ

科目基礎情報

学校 旭川工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 国語Ⅰ
科目番号 0001 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 4
開設学科 一般人文科 対象学年 1
開設期 通年 週時間数 4
教科書/教材 『国語総合』(教育出版)/準拠ノート/『カラー版 新国語便覧』(第一学習社)/『標準漢字演習』(とうほう)/国語辞典/古語辞典/漢和辞典
担当教員 石本 裕之,倉持 しのぶ

到達目標

1 論理的な文章を客観的に理解することができる。
2. 文学的な文章を多角的に鑑賞することができる。
3. 日本文化への理解を深めることができる。
4. 現代日本語の知識を適切に活用して表現できる。
5. 論理的かつ効果的に双方向的コミュニケーションをとることができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1論理的な文章を客観的に理解するこ とができる。論理的な文章を理解することがで きる。 論理的な文章を理解することができない。
評価項目2文学的な文章を多角的に鑑賞することができる。 文学的な文章を鑑賞することがで きる。 文学的な文章を鑑賞することができない。
評価項目3日本文化への理解を十分に深めることができる。 日本文化への理解を深めることができる。 日本文化への理解を深めることが できない。
評価項目4現代日本語の知識を適切に活用して表現できる。現代日本語の知識を活用して表現できる。現代日本語の知識を活用して表現できない。
評価項目5論理的かつ効果的に双方向的コミュニケーションをとることができる。双方向的コミュニケーションをとることができる。双方向的コミュニケーションをとることができない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 一般人文科の教育目標 ① 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 本科の教育目標 ① 説明 閉じる

教育方法等

概要:
読む・聞く・書く・話す・考えるという日本語の能力を有機的に連携させつつ育成することにより、社会において求められる論理的かつ多角的な理解力、柔軟な発想・思考力、豊かな口頭表現を含む効果的なコミュニケーション能力、および主体的な表現意欲を培う。また、古典を含む文学的な文章の鑑賞をとおして日本の言語文化についての理解を深め、感受性を培う。
授業の進め方・方法:
日本語で思考し、日本語で表現する者にとって、しかるべき国語の力をつけることは最も基本的且つ重要なことである。授業では、国語の学力向上を図って単元ごとに随時演習の時間を設ける。学力の定着と、漢字検定試験3級以上(4年生までに2級)合格をめざそう。
注意点:
平常の授業に「きちんと取り組む」ということの内容を理解し、実行すること。
① 学習に有用な、しっかりしたノート作りを確実に行い、理解力・表現力の伸長に心がける。
▼はじめの授業にノート作り指導をする。以後、どの教材もその仕方で各自ノート作りを行うこと。
▼現代文・古文・漢文それぞれ別個の、ノートを用いること。(ファイル式は不可。)
▼古文は予習として、本文書写と活用語、特に助動詞の明示を怠らないこと。
▼漢文は予習として、白文と書き下し文の記入を怠らないこと。
▼現代文ノートでは特に、聞き取りながらメモする作業を重視すること。
② 辞書を引き予習復習を行って、漢字力・語彙力を養成し、日常的な学習習慣を身につける。
▼教材程度のレベルの文章を自力で読み解くことができるようになることが肝心。
▼予習習慣の身に付けが、学習習慣身に付けの基礎であることを忘れないように。
▼「自分で調べ、読み、書く」ことが「勉強」であると、銘記すること。
③ 新聞を含め広く文章に親しみ、実際に読み書きすることを心がける。具体例としてコラム写書を行うことを推奨する。
▼必要な能力を身に付けるために、国語が不得意と自分で思う者ほど取り組む必要がある。
▼平常点に結びつくものであるから、国語が不得意と自分で思う者ほど取り組む必要がある。
※夏期・冬期休業中の課題「読書レポート」がある。400字詰めA4縦書き原稿用紙に、ペン書きして提出すること。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス
ノート法演習
・学習意義や評価法、検定受検の意義がわかる。
・予習・復習、授業への取り組み方がわかる。
・ノート法の基本を身につけ、習慣化できる。
2週 【漢文】
・漢文入門

・漢文に親しみ、漢字・熟語・基本的漢文の構造を理解し、訓読文を読み下すことができる。
・訓点を付けたり、書き下し文にしたりできる。
3週 ・借虎威
・蛇足〔漢文コラム①〕
・漢文に親しみ、漢字・熟語・基本的漢文の構造を理解し、訓読文を読み下すことができる。
・訓点を付けたり、書き下し文にしたりできる。
4週 【現代文】
・ダイヤモンドと希望〈評論〉 
・筆者のものの見方感じ方を読みとることができる。
・要旨まとめの基礎を身につけることができる
5週 ・水の東西〈評論〉 ・叙述を正確に読みとることができる。
・要旨まとめの基礎を身につけることができる。
6週 【古文】
・児のそら寝
〔解釈のために①②〕
・歴史的仮名遣いを理解し、古典に親しみ、現代の言葉との関連を理解することができる。
7週 ・亀山殿の御池に
次週、中間試験を実施する              
・古典文法の基礎を理解することができる。
8週 ・答案返却指導
【漢文】
・晏子之御
・漢文の訓読や訓点・書き下し文に慣れ、身近な漢文を読解することができる。
2ndQ
9週 ・晏子之御
・詩文
〔漢文コラム②〕 
・漢詩の形式を理解し、鑑賞することができる。
・漢詩を暗誦し、リズムや表現を味わうことができる。
10週 【現代文】
・自由な主体になるために〈評論〉                 
・論理の展開をとらえ、思考を深めることができる。
11週 ・自由な主体になるために〈評論〉
・羅生門〈小説〉
・代表的な文学作品を読み、人物・情景・心情の描写を味わい、その表現効果を理解することができる。
12週 ・羅生門〈小説〉 ・代表的な文学作品を読み、人物・情景・心情の描写を味わい、その表現効果を理解することができる。
13週 【古文】
・ありがたきもの
・古文の文体に慣れ、内容を理解することができる。
14週 ・芥川
・活用と活用形、係り結びを理解することができる。
15週 ・芥川
【解釈のために③④】
・活用と活用形、係り結びを理解することができる。
16週 期末試験
後期
3rdQ
1週 ・鶏鳴狗盗
・雑説
・訓読や訓点・書き下し文に習熟し、表現の特色と論の展開について理解することができる。
2週 ・雑説
【現代文】
・仮想化する現実世界〈評論)
・論理的な文章の構成を理解し、叙述に即して読解することができる。
3週 ・仮想化する現実世界〈評論〉
・ものとことば〈評論〉
・論理的な文章の構成を理解し、叙述に即して読解することができる。
4週 ・ものとことば ・提起された問題に対して自ら考えることができる。
5週 【古文】
・筒井筒
・古文の文体に慣れ、内容を理解することができる。
6週 ・門出

・形容詞・形容動詞、助動詞が理解できる。
7週 ・門出 
〔解釈のために⑤⑥)
次週、中間試験を実施する              
8週 ・答案返却指導
【漢文】
・論語
・漢文基礎力を固め、儒家の学問や政治に対する考えを知り、自己の考えを深めることができる。
4thQ
9週 ・論語
・孟子
・漢文基礎力を固め、儒家の学問や政治に対する考えを知り、自己の考えを深めることができる。
10週 【現代文】
・世界は分けてもわからない〈評論〉           
・筆者の主張を的確に理解し、自らのものの考え方感じ方を深めることができる。
11週 ・世界は分けてもわからない〈評論〉
・白への跳躍〈評論〉
・筆者の主張を的確に理解し、自らのものの考え方感じ方を深めることができる。
12週 ・白への跳躍〈評論〉 ・提起された問題に対して自ら考えることができる。
13週 【古文】
・旅立ち
・俳諧についての基礎知識を身につけることができる。
14週 ・祇園精舎 ・和漢混交文のリズムを味わうことができる。
・作品を通じて日本文化への理解を深めることができる。
15週 期末試験
16週 ・答案返却指導

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力人文・社会科学国語国語論理的な文章を読み、論理の構成や展開の把握にもとづいて論旨を客観的に理解し、要約し、意見を表すことができる。また、論理的な文章の代表的構成法を理解できる。1
代表的な文学作品を読み、人物・情景・心情の描写ならびに描写意図などを理解して味わうとともに、その効果について説明できる。1
文章を客観的に理解し、人間・社会・自然などについて考えを深め、広げることができる。1
文学作品について、鑑賞の方法を理解できる。また、代表的な文学作品について、日本文学史における位置を理解し、作品の意義について意見を述べることができる。1
鑑賞にもとづく批評的な文章の執筆や文学的な文章(詩歌、小説など)の創作をとおして、感受性を培うことができる。1
読書習慣の形成をとおして感受性を培い、新たな言葉やものの見方を習得して自らの表現の向上に生かすことができる。1
現代日本語の運用、語句の意味、常用漢字、熟語の構成、ことわざ、慣用句、同音同訓異義語、単位呼称、対義語と類義語等の基礎的知識についての理解を深め、その特徴を把握できる。また、それらの知識を適切に活用して表現できる。1
代表的な古文・漢文を読み、言葉や表現方法の特徴をふまえて人物・情景などを理解し、人間・社会・自然などについて考えを深めたり広げたりすることができる。1
古文・漢文について、音読・朗読もしくは暗唱することにより、特有のリズムや韻などを味わうことができる。1
代表的な古文・漢文について、日本文学史および中国文学史における位置を理解し、作品の意義について意見を述べることができる。また、それらに親しもうとすることができる。1
教材として取り上げた作品について、用いられている言葉の現代の言葉とのつながりや、時代背景などに関する古文・漢文の基礎的知識を習得できる。1
情報の収集や発想・選択・構成の方法を理解し、論理構成や口頭によるものを含む表現方法を工夫して、科学技術等に関する自らの意見や考えを効果的に伝えることができる。また、信頼性を重視して情報を分析し、図表等を適切に活用・加工してコミュニケーションに生かすことができる。1
他者の口頭によるものを含む表現について、客観的に評価するとともに建設的に助言し、多角的な理解力、柔軟な発想・思考力の涵養に努めるとともに、自己の表現の向上に資することができる。1
相手の意見を理解して要約し、他者の視点を尊重しつつ、建設的かつ論理的に自らの考えを構築し、合意形成にむけて口頭によるコミュニケーションをとることができる。また、自らのコミュニケーションスキルを改善する方法を習得できる。1
社会で使用される言葉を始め広く日本語を習得し、その意味や用法を理解できる。また、それらを適切に用い、社会的コミュニケーションとして実践できる。1

評価割合

試験課題レポートノート合計
総合評価割合801505100
基礎的能力80100595
専門的能力00000
分野横断的能力0505