世界史

科目基礎情報

学校 旭川工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 世界史
科目番号 0018 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 一般人文科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 明解世界史A(帝国書院)/最新世界史図説タペストリー(帝国書院)
担当教員 根本 聡

到達目標

1.世界の各地域の生活文化や宗教について、地理的歴史的観点から理解することができる。
2.民族問題や国家・文明間の諸問題について、地理的歴史的観点から理解することができる。
3.諸国家と諸文明の相互関係や文化の多様性について、日本との関連をふまえて理解することができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1 (B-1, B-2, B-3)世界の各地域の生活文化や宗教について説明することができる。世界の各地域の生活文化や宗教についての基本用語を理解することができる。世界の各地域の生活文化や宗教について基本概念を理解することができない。
評価項目2 (B-1, B-2, B-3)民族問題や国家・文明間の諸問題について説明することができる。民族問題や国家・文明間の諸問題についての基本用語を理解することができる。民族問題や国家・文明間の諸問題についての基本概念を理解することができない。
評価項目3 (B-1, B-2, B-3)文化の多様性について、説明することができる。文化の多様性について理解することができる。文化の多様性についての意味を理解することができない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 一般人文科の教育目標 ③ 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 本科の教育目標 ① 説明 閉じる

教育方法等

概要:
第一に、諸文明の基本性格を把握する。
第二に、現代世界が一体化していく展開に注目し、近現代史の理解を深める。
第三に、科学革命以降の科学技術の親縁と学問思想の系譜をたどることで、科学技術のもつ意義と現代社会がおかれている一を把握する。
第四に、近現代史の国際関係を包括的にとらえて、現代の諸問題に対する歴史的認識力を高める。
授業の進め方・方法:
第一に、中華文明とヨーロッパ文明の比較を念頭に授業を進める。その際、たえず、世界と日本の状況を対比しながら、考察を深める。
第二に、アメリカとロシアの世界史における意義について、両国が日本に及ぼした影響をふまえて考察する。
第三に、帝国主義の諸問題について理解を深める。その際に、西洋の衝撃、すなわち欧米列強が他の文明に及ぼした影響について考察する。
第四に、二つの世界大戦の原因と結果について理解を深める。以上の主要な四点を、相互に関連づけて、授業を進める。
注意点:
第一に、こんにち起こっている時事問題がなぜそのような事態になっているか、原因と背景を学ぶことが重要である。
第二に、様々な分野に関心をもつことが望まれる。
第三に、授業で喚起された諸問題を、自ら探求・調査し、自ら考察する姿勢が求められる。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 世界史学習の方法と課題 世界史の意義、世界と日本の関係について理解することができる。
2週 世界の宗教の特質(1) 宗教の特質について理解することができる。
3週 世界の宗教の特質(2) 現代における宗教問題について理解することができる。
4週 中華文明の特質(1) 農耕民と遊牧民の葛藤と古代帝国の成立過程を理解することができる。
5週 中華文明の特質(2) 中華文明の特質について理解することができる。
6週 中華文明の特質(3) 近現代のアジア史の特質を理解することができる。
7週 アメリカ史の諸問題(1) アメリカ大陸の諸文明とコロンブス以降の歴史を理解することができる。
8週 アメリカ史の諸問題(2) アメリカ合衆国の独立の意味を理解することができる。
2ndQ
9週 ヨーロッパ文明の特質(1) ヨーロッパ文明の成立過程を理解することができる。
10週 ヨーロッパ文明の特質(2) とくにローマ帝国の成立と崩壊の意義について理解することができる。
11週 イスラム文明の特質(1) イスラム文明の特質を理解することができる。
12週 イスラム文明の特質(2) イスラム文明とヨーロッパ文明の関係について理解することができる。
13週 インド文明の特質 インド文明の特質について理解することができる。
14週 ロシアについて ロシアの成立と発展の過程について理解することができる。
15週 前期末試験
16週 答案返却と解説
アフリカの諸問題
アフリカ史の諸問題を理解することができる。
後期
3rdQ
1週 一体化に向かう世界 世界史の成立と大航海時代の意義について理解することができる。
2週 近世ヨーロッパの諸問題(1) 宗教改革について理解することができる。
3週 近世ヨーロッパの諸問題(2) 17世紀のヨーロッパの戦争と平和について理解することができる。
4週 科学革命 科学革命の意義について理解することができる。
5週 繁栄するアジア イスラム世界の再編成と東アジアの動向を理解することができる。
6週 産業革命 産業革命がなぜ起こったかについて理解することができる。
7週 近代ヨーロッパの諸問題(1) 植民地をめぐるイギリスとフランスの関係について理解することができる。
8週 近代ヨーロッパの諸問題(2) ナポレオン戦争およびウィーン体制について理解することができる。
4thQ
9週 西洋の衝撃(1)
アジア諸国の動揺と東アジアの大変動について理解することができる。
10週 西洋の衝撃(2) トルコ、インド、清朝の状況および日本の開国を多面的に理解することができる。
11週 帝国主義の時代 アジア・アフリカの分割をめぐる状況を理解することができる。
12週 第一次世界大戦をめぐる諸問題 第一次世界大戦の原因と結果を理解することができる。
13週 20世紀前半の戦間期の諸問題 当時の政治・経済・国際問題を、日本のおかれた状況と合わせて、多面的に理解することができる。
14週 第二次世界大戦をめぐる諸問題 第二次世界大戦の原因と結果を理解することができる。
15週 現代世界の諸問題 とくに革命と民族問題について理解することができる。
16週 学年末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力人文・社会科学社会地理歴史的分野民族、宗教、生活文化の多様性を理解し、異なる文化・社会が共存することの重要性について考察できる。3前3
近代化を遂げた欧米諸国が、19世紀に至るまでに、日本を含む世界を一体化していく過程について、その概要を説明できる。3後6,後7
帝国主義諸国の抗争を経て二つの世界大戦に至る日本を含む世界の動向の概要を説明し、平和の意義について考察できる。3後11,後12,後14
第二次世界大戦後の冷戦の展開からその終結に至る日本を含む世界の動向の概要を説明し、そこで生じた諸問題を歴史的に考察できる。3後13
19世紀後期以降の日本とアジア近隣諸国との関係について、その概要を説明できる。3後13
現代社会の考察現代社会の特質や課題に関する適切な主題を設定させ、資料を活用して探究し、その成果を論述したり討論したりするなどの活動を通して、世界の人々が協調し共存できる持続可能な社会の実現について人文・社会科学の観点から展望できる。3後16
工学基礎技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史国際社会における技術者としてふさわしい行動とは何かを説明できる。3後16
過疎化、少子化など地方が抱える問題について認識し、地域社会に貢献するために科学技術が果たせる役割について説明できる。3後16
科学技術が社会に与えてきた影響をもとに、技術者の役割や責任を説明できる。3後13,後16
科学者や技術者が、様々な困難を克服しながら技術の発展に寄与した姿を通し、技術者の使命・重要性について説明できる。3後13,後16
グローバリゼーション・異文化多文化理解グローバリゼーション・異文化多文化理解それぞれの国の文化や歴史に敬意を払い、その違いを受け入れる寛容さが必要であることを認識している。3後16
様々な国の生活習慣や宗教的信条、価値観などの基本的な事項について説明できる。3後16
異文化の事象を自分たちの文化と関連付けて解釈できる。3後16
それぞれの国や地域の経済的・社会的な発展に対して科学技術が果たすべき役割や技術者の責任ある行動について説明できる。3後16

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力800000080
態度・志向性(人間力)10 0000010
総合的な学習経験と創造的思考力100000010