一般教養特別講義A(日本文学)

科目基礎情報

学校 旭川工業高等専門学校 開講年度 平成29年度 (2017年度)
授業科目 一般教養特別講義A(日本文学)
科目番号 0037 科目区分 一般 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 一般人文科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 前期:2
教科書/教材 プリント[小説本文]を配布する
担当教員 片山 晴夫

到達目標

1. 文学的な文章を多角的に鑑賞することができる。
2. 日本文化への理解を深めることができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1文学的な文章を多角的に鑑賞することができる。 文学的な文章を鑑賞することができる。 文学的な文章を鑑賞することができない。
評価項目2日本文化への理解を十分に深めることができる。 日本文化への理解を深めることができる。 日本文化への理解を深めることができない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 一般人文科の教育目標 ① 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 本科の教育目標 ① 説明 閉じる
JABEE B-1 説明 閉じる
JABEE B-2 説明 閉じる
JABEE基準 a 説明 閉じる

教育方法等

概要:
日本近代文学の骨格を成している小説作品を読み解き、日本の近代小説の成立過程と多様性を習得する。
授業の進め方・方法:
この授業では、以下の7作品を教材とする。
国木田独歩「春の鳥」  谷崎純一郎「刺青」  有島武郎「カインの末裔」  芥川龍之介「蜃気楼」
梶井基次郎「檸檬」  太宰治「魚服記」  志賀直哉「灰色の月」
注意点:
教育プログラムの学習・教育到達目標の各項目の割合は、B-1(90%)、B-2(10%)とする。
総時間数45時間(自学自習15時間)
自学自習時間(15時間)は、日常の授業(30時間)に対する予習復習、レポート課題の解答作成時間、試験のための学習時間を総合したものとする。
評価については、合計点数が60点以上で単位修得となる。その場合、各到達目標項目の到達レベルが標準以上であること、教育プログラムの学習・教育到達目標の各項目を満たしたことが認められる。
1. この授業の中で、「小説とはどのような文学であるか」、「文学のことばの特徴はなにか」を「発見」してほしい。
2. 講義はただ聴いてそれをノートするだけでなく、扱われた素材に自ら関心を持ち、学習した項目を有機的に繋げて理解できるよう心がけることが期待される。考えることとは様々な知識を必要に応じて頭の中で組み合わせ、それを活用できる能力のことである。評価は筆記試験によって、受講生が講義の中でどれだけ思考したかを測定するような出題を予定している。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 「文学作品の言葉」の特性を理解して、日常の言語生活において使用されている言葉との差異を知る 「文学作品の言葉」の特性を理解することができる
2週 国木田独歩「春の鳥」を読む 「教育目標」に示した項目に即して作品本文を読み解くことができる
3週 国木田独歩「春の鳥」を読む 同  上
4週 谷崎潤一郎「刺青」を読む 同  上
5週 谷崎潤一郎「刺青」を読む 同  上
6週 有島武郎「カインの末裔」を読む 同   上。  また、北海道の文学」の特徴を理解することができる。
7週 有島武郎「カインの末裔」を読む 次週、中間試験を実施する 同   上。  また、北海道の文学」の特徴を理解することができる。
8週 答案返却と解説および芥川龍之介「蜃気楼」を読む 「教育目標」に示した項目に即して作品本文を読み解くことができる。
2ndQ
9週 芥川龍之介「蜃気楼」を読む 同    上
10週 梶井基次郎「檸檬」を読む 同   上
11週 梶井基次郎「檸檬」を読む 同   上
12週 太宰治「魚服記」を読む 同   上
13週 太宰治「魚服記」を読む 同   上
14週 志賀直哉「灰色の月」を読む 同   上
15週 志賀直哉「灰色の月」を読む 同   上
16週 期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力人文・社会科学国語国語論理的な文章を読み、論理の構成や展開の把握にもとづいて論旨を客観的に理解し、要約し、意見を表すことができる。また、論理的な文章の代表的構成法を理解できる。3
代表的な文学作品を読み、人物・情景・心情の描写ならびに描写意図などを理解して味わうとともに、その効果について説明できる。3
文章を客観的に理解し、人間・社会・自然などについて考えを深め、広げることができる。3
文学作品について、鑑賞の方法を理解できる。また、代表的な文学作品について、日本文学史における位置を理解し、作品の意義について意見を述べることができる。3
鑑賞にもとづく批評的な文章の執筆や文学的な文章(詩歌、小説など)の創作をとおして、感受性を培うことができる。3
読書習慣の形成をとおして感受性を培い、新たな言葉やものの見方を習得して自らの表現の向上に生かすことができる。3
現代日本語の運用、語句の意味、常用漢字、熟語の構成、ことわざ、慣用句、同音同訓異義語、単位呼称、対義語と類義語等の基礎的知識についての理解を深め、その特徴を把握できる。また、それらの知識を適切に活用して表現できる。3
代表的な古文・漢文を読み、言葉や表現方法の特徴をふまえて人物・情景などを理解し、人間・社会・自然などについて考えを深めたり広げたりすることができる。3
古文・漢文について、音読・朗読もしくは暗唱することにより、特有のリズムや韻などを味わうことができる。3
代表的な古文・漢文について、日本文学史および中国文学史における位置を理解し、作品の意義について意見を述べることができる。また、それらに親しもうとすることができる。3
教材として取り上げた作品について、用いられている言葉の現代の言葉とのつながりや、時代背景などに関する古文・漢文の基礎的知識を習得できる。3
情報の収集や発想・選択・構成の方法を理解し、論理構成や口頭によるものを含む表現方法を工夫して、科学技術等に関する自らの意見や考えを効果的に伝えることができる。また、信頼性を重視して情報を分析し、図表等を適切に活用・加工してコミュニケーションに生かすことができる。3
他者の口頭によるものを含む表現について、客観的に評価するとともに建設的に助言し、多角的な理解力、柔軟な発想・思考力の涵養に努めるとともに、自己の表現の向上に資することができる。3
相手の意見を理解して要約し、他者の視点を尊重しつつ、建設的かつ論理的に自らの考えを構築し、合意形成にむけて口頭によるコミュニケーションをとることができる。また、自らのコミュニケーションスキルを改善する方法を習得できる。3
社会で使用される言葉を始め広く日本語を習得し、その意味や用法を理解できる。また、それらを適切に用い、社会的コミュニケーションとして実践できる。3

評価割合

試験レポート合計
総合評価割合5050100
基礎的能力5050100
専門的能力000
分野横断的能力000