一般教養特別講義B(西洋哲学)

科目基礎情報

学校 旭川工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 一般教養特別講義B(西洋哲学)
科目番号 0038 科目区分 一般 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 一般人文科 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 後期:2
教科書/教材 特になし
担当教員 信木 晴雄

到達目標

1. 社会の中における人間の在り方について理解することできる 
2. 自主的に学び考える力を身につけることができる

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1 (B-1, B-2, C-1)社会の中における人間の在り方について十分に理解することができる社会の中における人間の在り方について理解することができる社会の中における人間の在り方について理解することが不十分
評価項目2 (B-1, B-2, C-1)自主的に学び考えることが十分にできる自主的に学び考えることができる自主的に学び考えることが不十分

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 一般人文科の教育目標 ④ 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 本科の教育目標 ④ 説明 閉じる
JABEE B-1 説明 閉じる
JABEE B-2 説明 閉じる
JABEE C-1 説明 閉じる
JABEE基準 a 説明 閉じる
JABEE基準 d 説明 閉じる
JABEE基準 f 説明 閉じる

教育方法等

概要:
近代科学の方法論の基盤には人間論と密接につながる宇宙論が見出され、それは西洋のヒューマニズムによって伝えられてきた。そこでこのような知識とはどのようにして得られるのかという問題について西洋哲学の流れに即して統一的に理解する。
授業の進め方・方法:
知識や論理のもとになる思考そのものは、人間が信じていることがらにまでさかのぼる。そこで、哲学における「人間とは何か?」という基本的な問いを積み重ねながら、宇宙や自然の中に位置づけられる人間論や人生観について古典古代・中世・近代を通じてなされてきた哲学者たちによる真理への問いを概観する。
注意点:
教育プログラムの学習・教育到達目標の各項目の割合は、B-1(10%)、B-2(20%)、C-1(70%)とする。
総時間数45時間(自学自習15時間)
自学自習時間(15時間)は、日常の授業(30時間)に対する予習復習、レポート課題の解答作成時間、試験のための学習時間を総合したものとする。
評価については、合計点数が60点以上で単位修得となる。その場合、各到達目標項目の到達レベルが標準以上であること、教育プログラムの学習・教育到達目標の各項目を満たしたことが認められる。
授業を受けるにあたって、まず15回皆勤するように健康管理などによく気をつけるようにしてください。次に予習と復習を教科書通読によって必ず実行してください。授業は毎回プリントにそくして講義形式で行いますが、つねに「なぜなのか?」という疑問をみずからで打ち出せるように、主体的に学びの姿勢を保ち続けてください。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 オリエンテーション
(1)ヨーロッパ哲学の2大源流として
の前期ソクラテスの哲学者たち
(2)合理主義と神秘主義の長所と短所
自然哲学の歴史と数論の哲学的な関係を考察することができる
2週 プラトンの哲学
(1)イデア論
(2)対話篇『テイマイオス』の宇宙生
成論と人間
2元論における人間の魂の位置づけを明らかにすることができる
3週 アリストテレスの形而上学  (1)自然における生成の説明を明らかにすることができる 
(2)哲学的な4原因論を宇宙生成論によって考察することができる
4週 プロティノスの神秘主義 (1)善のイデアとしての一者から流出する自然界の位置と人間の魂の関係を明らかにすることができる
(2)グノーシス主義・エピクロス派・ストア派との関係を考察することができる
5週 アウグスティヌスの三位一体論   (1)人間の魂の三位一体構造と神学との結び付きをキリスト教の救済論によって理解することができる
(2)自然の光としての理性を超自然の光である恩寵によって明らかにすることができる
6週 スコラ哲学   (1)トマス・アクイナスの形而上学(自然神学)における人間と神の問題を理解することができる 
(2)普遍論争を通じたスコラ哲学の近代科学への準備を考察することができる   
7週 人間中心説による近代のはじまり
次週、中間試験を実施する 
(1)クザーヌスによる神の展開としての人間論を理解することができる
(2)コペルニクス、ケプラー、ガリレオの宇宙論の神学的、科学的な二重構造の意味を考察することができる  
8週 答案返却指導 答案の解答と解説
4thQ
9週 近世社会における人間理性のとらえかた (1)ベーコンの学問論を理解することができる  
(2)ホッブスの国家論の意味を考察することができる
10週 デカルトにおける明晰な精神  (1)自然の意味を理解することができる
(2)精神としての人間の意味を考察することができる
11週 イギリス経験論における真理  (1)ロックの人間論と市民社会を理解できる
(2)ヒュームにおける人間論と懐疑主義を考察することができる
12週 カントとドイツ観念論の哲学 (1)批判哲学における認識論を理解ができる 
(2)フィヒテとシェリングにおける自我論のちがいを考察することができる
13週 ヘーゲルと近世の終わり  (1)歴史哲学を理解することができる  
(2)世界精神の意味を考察することができる
14週 マルクス主義の哲学
20世紀の哲学  
(1)人間解放論としてのマルクス主義を理解することができる 
(2)実存主義における人間論の意味を考察することができる

(1)生の哲学における人間論を理解することができる
(2)現象学における存在論と方法論の意味を考察することができる

15週 期末試験
16週 解答と解説等

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力人文・社会科学社会公民哲学者の思想に触れ、人間とはどのような存在と考えられてきたかについて理解できる。2
諸思想や諸宗教において、自分が人としていかに生きるべきと考えられてきたかについて理解できる。2
諸思想や諸宗教において、好ましい社会と人間のかかわり方についてどのように考えられてきたかを理解できる。2

評価割合

試験レポート相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合90100000100
基礎的能力90100000100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000