物理学を学ぶことにより，物事の本質を見抜き抽出する力，論理的に考え説明する力を養う。先人が明らかにした物理法則を文字式を用いて理解し，その法則を用いて身近な現象を定量的に理解することや，定性的に直感的に理解し説明する力を身につける。
概要:
まずは，力学の基礎を習得する。1年生で学習した物体の運動や力に関する内容を発展させた運動法則，円運動と単振動といった周期的な運動について学ぶ。次に，波動の範囲に入り，波の性質について学ぶ。最後に，電気の範囲に入り，静電気力・電界・電位について学習する。
授業の進め方・方法:
教科書と配布したプリントを用いて授業を進める。物理法則を教えた後，それに関する問題演習をしてもらう。必要に応じて補習をおこなう。
注意点:
基本的物理量の概念が次々に定義され，新しい物理法則が導出されるので，物理法則を単に暗記するのではなく，一つ一つを直感的に理解し，それを用いて物理現象を“理解”すること。法則を使う練習・努力を怠らないこと。一つの公式に数値を当てはめるだけで満足せず，物理的イメージを持ち，それを元に考えることが重要である。わからない場合は，まず自分なりに理解する努力をし，それでも解決できない場合は遠慮せず教員に質問すること。
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
| 前期 |
| 1stQ |
| 1週 |
ガイダンス
[物理]
第1編 力と運動
第1章 平面内の運動
1 平面運動の速度・加速度 |
・平面内での運動を位置ベクトルの変化として理解している。
・平面内での運動を垂直な2方向の運動の組合せとして扱うことができる。
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| 2週 |
[物理]
第1章 平面内の運動
2 落体の運動 |
・水平投射や斜方投射について，位置，速度などを求めることができる。
・水平投射や斜方投射を,運動方程式を用いて扱うことがで きる。
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| 3週 |
[物理]
第1章 平面内の運動
2 落体の運動 |
・水平投射や斜方投射について，位置，速度などを求めることができる。
・水平投射や斜方投射を,運動方程式を用いて扱うことがで きる。
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| 4週 |
[物理]
第2章 剛体
1 剛体にはたらく力のつりあい |
・力のモーメントを理解し,剛体のつり合いを扱うことができる。
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| 5週 |
[物理]
第2章 剛体
2 剛体にはたらく力の合力と重心 |
・力のモーメントを理解し,剛体の重心 を求めることができる。
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| 6週 |
[物理]
第3章 運動量の保存
1 運動量と力積 |
・物体の質量と速度から運動量を求めることができる。
・力積を運動量の差から求めることができる。
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| 7週 |
[物理]
第3章 運動量の保存
2 運動量保存則
次週，前期中間試験を実施する |
・運動量保存の法則を式で表すことができる。
・力積・運動量・運動量保存の法則を用いて，物体の運動を扱うことができる。
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| 8週 |
試験返却
[物理]
第3章 運動量の保存
3 反発係数 |
・物体の衝突について，反発係数を求めることができる。
・物体の衝突を，運動量保存の法則やエネルギー保存の法則を用いて扱うことができる。
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| 2ndQ |
| 9週 |
[物理]
第4章 円運動と万有引力
1 等速円運動 |
・等速円運動について，周期・回転数・角速度・向心力・向心加速度などを求めることができる。
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| 10週 |
[物理]
第4章 円運動と万有引力
1 等速円運動 |
・等速円運動を，半径方向と接線方向に分けて考え，向心加速度と向心力について説明できる。
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| 11週 |
[物理]
第4章 円運動と万有引力
1 等速円運動 |
・等速円運動を，半径方向と接線方向に分けて考え，向心加速度と向心力について説明できる。
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| 12週 |
[物理]
第4章 円運動と万有引力
3 単振動 |
・単振動について，周期・振動数などを求めることができる。
・単振動について，どのような運動か理解し，速度・加速度・力の関係を説明できる。
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| 13週 |
[物理]
第4章 円運動と万有引力
3 単振動 |
・単振動について，どのような運動か理解し，速度・加速度・力の関係を説明できる。
・単振動を運動方程式を用いて扱うことができる。
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| 14週 |
[物理]
第4章 円運動と万有引力
3 単振動 |
・単振動を運動方程式を用いて扱うことができる。
・ばね振り子・単振り子を力学的エネルギー保存の法則を用いて扱うことができる。
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| 15週 |
[物理]
第4章 円運動と万有引力
4 万有引力 |
・万有引力について説明できる。
・物体間にはたらく万有引力を求めることができる。
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| 16週 |
前期末試験 |
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| 後期 |
| 3rdQ |
| 1週 |
答案返却
[物理]
第3編 波
第1章 波の伝わり方
1 波と媒質の運動 |
・波動とはどのようなものか，定性的に説明できる。
・横波と縦波，連続波とパルス波など，波の種類とその違いについて,定性的に説明できる。
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| 2週 |
[物理]
第1章 波の伝わり方
2 正弦波 |
・波を表す量が波のどの部分を指すのか説明できる。
・波をグラフに表し,グラフから波を表す量を読み取ることができる。
・波の速さ・波長・振動数・周期の間の関係を，文字式を用いて定量的に扱うことができる。
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| 3週 |
[物理]
第1章 波の伝わり方
3 波の伝わり方 |
・波の重ね合わせの原理や波の独立性を説明できる。
・ひもに生じる定常波について,特徴を理解している。
・波の干渉を定性的に説明することができ，強め合い弱め合いの条件を，式を用いて定量的に扱うことができる。
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| 4週 |
[物理]
第1章 波の伝わり方
3 波の伝わり方 |
・波の回折,反射,屈折をホイヘンスの原理から説明できる。
・反射の法則，屈折の法則を説明することができる。
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| 5週 |
[物理]
第2章 音の伝わり方
1 音の伝わり方
2 音のドップラー効果 |
・音波の基本的な性質や特徴を説明することができる。
・ドップラー効果を説明でき,振動数変化を計算できる。
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| 6週 |
[新物理基礎]
第Ⅲ章 波動
第2節 音波
3. 弦の固有振動 |
・弦を伝わる波について理解し，弦の長さと弦を伝わる波の速さから固有振動数を求めることができる。
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| 7週 |
[新物理基礎]
第Ⅲ章 波動
第2節 音波
4. 気柱の固有振動
次週，後期中間試験を実施する |
・気柱の振動について理解し，気柱の長さと音速から，開管と閉管の固有振動数を求めることができる。
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| 8週 |
答案返却
[物理]
第4編 電気と磁気
第1章 電場
1 静電気力 |
・静電気に関する現象で，電荷の役割を説明できる。
・電荷間に働く力を，クーロンの法則を用い計算できる。
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| 4thQ |
| 9週 |
[物理]
第1章 電場
2 電場 |
・電界の中を電荷が移動するとき,位置エネルギーが変化することを説明できる。
・電界，電位差，電位を理解し，その関係を説明できる。
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| 10週 |
[物理]
第1章 電場
3 電位 |
・電界の中を電荷が移動するとき,位置エネルギーが変化することを説明できる。
・電界，電位差，電位を理解し，その関係を説明できる。
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| 11週 |
[物理]
第1章 電場
4 物質と電場
5 コンデンサー |
・電場が導体や不導体に及ぼす影響を理解し，物質が示す振る舞いを電子の移動と関係付けて定性的に説明することができる。
・コンデンサーが電荷を蓄える仕組みを説明できる。
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| 12週 |
[物理]
第1章 電場
5 コンデンサー |
・電気容量や合成容量，静電エネルギーを計算できる。
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| 13週 |
[物理]
第2章 電流
1 オームの法則 |
・電流が電子の流れであることを定性的に説明できる。
・導体と不導体の違いについて，自由電子と関連させて説明できる。
・オームの法則を用いて電圧・電流・抵抗の計算ができる。
・ジュール熱や電力の計算ができる。
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| 14週 |
[物理]
第2章 電流
2 直流回路 |
・オームの法則をもとに，抵抗を直列接続・並列接続したときの合成抵抗を計算できる。
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| 15週 |
[物理]
第2章 電流
2 直流回路 |
・回路の電流を，キルヒホッフの法則を用い計算できる。
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| 16週 |
学年末試験
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| 分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
| 基礎的能力 | 自然科学 | 物理 | 力学 | 平面内を移動する質点の運動を位置ベクトルの変化として扱うことができる。 | 3 | 前2 |
| 水平投射、及び斜方投射した物体の座標、速度、時間に関する計算ができる。 | 3 | 前3 |
| 運動の法則について説明できる。 | 3 | 前6 |
| 力学的エネルギー保存則を様々な物理量の計算に利用できる。 | 3 | 前1 |
| 物体の質量と速度から運動量を求めることができる。 | 3 | 前5 |
| 運動量の差が力積に等しいことを利用して、様々な物理量の計算ができる。 | 3 | 前5 |
| 運動量保存則を様々な物理量の計算に利用できる。 | 3 | 前6,前8 |
| 周期、振動数など単振動を特徴づける諸量を求めることができる。 | 3 | 前9,前10,前11,前12,前13 |
| 単振動における変位、速度、加速度、力の関係を説明できる。 | 3 | 前9,前10,前11,前12,前13 |
| 等速円運動をする物体の速度、角速度、加速度、向心力に関する計算ができる。 | 3 | 前9,前10,前11,前12,前13 |
| 万有引力の法則から物体間にはたらく万有引力を求めることができる. | 3 | 前14 |
| 万有引力による位置エネルギーに関する計算ができる。 | 3 | 前14 |
| 力のモーメントを求めることができる。 | 3 | 前4 |
| 剛体における力のつり合いに関する計算ができる。 | 3 | 前4 |
| 重心に関する計算ができる。 | 3 | 前4 |
| 熱 | ボイル・シャルルの法則や理想気体の状態方程式を用いて、気体の圧力、温度、体積に関する計算ができる。 | 3 | 前1 |
| 波動 | 波の振幅、波長、周期、振動数、速さについて説明できる。 | 3 | 前16 |
| 横波と縦波の違いについて説明できる。 | 3 | 後3 |
| 波の重ね合わせの原理について説明できる。 | 3 | 後1 |
| 波の独立性について説明できる。 | 3 | 後1 |
| 2つの波が干渉するとき、互いに強めあう条件と弱めあう条件について計算できる。 | 3 | 後1 |
| 定常波の特徴(節、腹の振動のようすなど)を説明できる。 | 3 | 後5,後6 |
| ホイヘンスの原理について説明できる。 | 3 | 後2 |
| 波の反射の法則、屈折の法則、および回折について説明できる。 | 3 | 後2 |
| 弦の長さと弦を伝わる波の速さから、弦の固有振動数を求めることができる。 | 3 | 後5 |
| 気柱の長さと音速から、開管、閉管の固有振動数を求めることができる(開口端補正は考えない)。 | 3 | 後6 |
| 共振、共鳴現象について具体例を挙げることができる。 | 3 | 後5,後6 |
| 一直線上の運動において、ドップラー効果による音の振動数変化を求めることができる。 | 3 | 後4 |
| 自然光と偏光の違いについて説明できる。 | 3 | 後2 |
| 光の反射角、屈折角に関する計算ができる。 | 3 | 後2 |
| 波長の違いによる分散現象によってスペクトルが生じることを説明できる。 | 3 | 後2 |
| 電気 | 導体と不導体の違いについて、自由電子と関連させて説明できる。 | 3 | 後8,後9,後10,後11,後12 |
| オームの法則から、電圧、電流、抵抗に関する計算ができる。 | 3 | 後13,後14 |
| 抵抗を直列接続、及び並列接続したときの合成抵抗の値を求めることができる。 | 3 | 後13,後14,後16 |
| ジュール熱や電力を求めることができる。 | 3 | 後13,後14,後16 |