数学ⅢA

科目基礎情報

学校 旭川工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 数学ⅢA
科目番号 0014 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 4
開設学科 一般理数科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 4
教科書/教材 「微分積分Ⅰ」「微分積分Ⅱ」(高専テキストシリーズ:森北出版)、問題集「微分積分Ⅰ」「微分積分Ⅱ」(森北出版)
担当教員 大澤 智子,冨永 徳雄,長岡 耕一,奥村 和浩

到達目標

・一般の関数についての微分法の応用ができる。
・関数のべき級数展開ができる。
・広義積分を理解し、計算ができる。
・定積分の応用として、面積・体積が計算できる。
・曲線の媒介変数表示と極方程式について、微分・積分ができる。
・定積分の考え方を理解し、置換積分法・部分積分法による計算ができる。
・偏微分法について理解し、近似式や極値を求めることができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目11変数関数の微分法を理解し、導関数を利用した様々な計算ができる。1変数関数の微分法を理解し、導関数を利用した基本的な計算ができる。1変数関数の微分法を理解し、導関数を利用した基本的な計算ができない。
評価項目21変数関数の積分法を理解し、様々な不定積分・定積分の計算ができる。1変数関数の積分法を理解し、不定積分・定積分の基本的な計算ができる。1変数関数の積分法を理解し、不定積分・定積分の基本的な計算ができない。
評価項目32変数関数の微分法(偏微分法)を理解し、偏導関数を用いた計算ができる。2変数関数の微分法(偏微分)を理解し、偏導関数を用いた基本的な計算ができる。2変数関数の微分法(偏微分)を理解し、偏導関数を用いた基本的な計算ができない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 一般理数科の教育目標 ① 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 本科の教育目標 ① 説明 閉じる

教育方法等

概要:
前年度に学んだ1変数関数の「微分法」の続きを[微分積分Ⅰ]のテキストで学ぶ。一般の関数について、増減・極値、最大・最小、変曲点などを求める。
次に、「積分法」で、定積分の考え方および定積分の計算法を学び、その後に不定積分法を扱う。
次に[微分積分Ⅱ]のテキストの内容を学ぶ。曲線を「媒介変数」「極座標」により表示する方法を学ぶ。続いて関数を「べき級数」で表すことを学ぶ。さらに、「2変数関数」についての微分法である「偏微分法」を学ぶ。
授業の進め方・方法:
概念の意味や具体的な例題を通して、理解をし、演習を行うことでその概念の使い方や応用のされ方等を学ぶ。
評価方法は定期試験を80%、平常点(小テスト・レポート等の課題)を20%として評価する。
注意点:
① 道具としての数学を身に付けようという積極的な学習意欲を持ち,授業に臨むこと。
② 必ずその日のうちに復習をし,演習問題の反復練習に努めること。
③ 分からない個所がある場合は,必ず自分で可能な限り考えること。それでも分からない場合は,担当教員等に尋ね,疑問を早めに解決すること。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 [微分積分Ⅰ]
第2章 微分法
逆三角関数の導関数
7 微分法の応用Ⅱ
不定形の極限
逆三角関数の導関数を求めることができる。ロピタルの定理を用いて極限が求められる。
2週 関数の増減と変曲点、関数の最大値・最小値 関数の増減・極値を求めることができる。それを用いてグラフが欠ける。また最大・最小を判定できる。
3週 微分と近似、変化率 近似式の考えが理解できる。現象に関する変化率を求めることができる。
4週 第3章 積分法
8 定積分  定積分
10 不定積分
定積分の考えを理解できる。不定積分の公式を利用することができる。
5週 不定積分の置換積分法 置換積分法を用いて不定積分を計算できる。
6週 不定積分の部分積分法 部分積分法を用いて不定積分を計算できる。
7週 8 定積分
定積分の計算と面積(1)
次週、中間試験を実施する
定積分を用いて図形の面積を求めることができる。
8週 定積分の計算と面積(2) 定積分を用いて図形の面積を求めることができる。
2ndQ
9週 定積分の置換積分法 置換により定積分を計算できる。
10週 定積分の部分積分法 部分積分法を用いて定積分を計算できる。
11週 いろいろな定積分 偶関数・奇関数の性質を用いて定積分を計算できる。三角関数のべき乗の公式を用いた計算ができる。
12週 9 定積分の応用
面積、体積(1)
面積、体積を定積分を用いて計算できる。
13週 面積、体積(2)、速度と位置
速度と位置について定積分を利用できる。
14週 [微分積分Ⅱ]
第1章 いろいろな微分法と積分法
曲線の媒介変数表示と微分法(1)
曲線の媒介変数表示を理解できる。接線ベクトルを求めることができる。
15週 曲線の媒介変数表示と微分法(2)
曲線の媒介変数表示と積分法
接線の方程式を求めることができる。図形の面積、曲線の長さを求めることができる。
16週 前期末試験
後期
3rdQ
1週 極座標と極方程式(1) 極座標と直交座標の関係を理解する。極方程式が表す図形がかける。
2週 極座標と極方程式(2)、極方程式と積分法 図形の面積、曲線の長さを求めることができる。
3週 2 いろいろな積分法
いろいろな積分法、広義積分
台形公式の考えが理解できる。広義積分を計算できる。
4週 第2章 関数の展開
3 関数の展開
高次導関数、べき級数(1)
高次導関数を求めることができる。べき級数の収束半径を求めることができる。
5週 べき級数(2)、テイラーの定理とテイラー展開(1) べき級数の項別微分・項別積分が理解できる。マクローリンの定理が理解でき、マクローリン展開ができる。
6週 テイラーの定理とテイラー展開(2) テイラー展開が理解できる。近似式を用いて近似値が求められる。
7週 既習事項の確認
次週、中間試験を実施する
既習事項について復習する
8週 第3章 偏微分法
4 偏導関数
2変数関数
2変数関数のグラフがイメージできる。2変数関数の極限が求められる。
4thQ
9週 偏導関数 偏導関数を求め、偏微分係数が求められる。第2次編導関数を求めることができる。
10週 合成関数の導関数・偏導関数 2変数関数について、合成関数の導関数・偏導関数が求められる。
11週 接平面、全微分と近似 接平面の方程式を求めることができる。全微分を求めることができ、それを用いて近似値が求められる。
12週 5 偏導関数の応用
2変数関数の極値
2変数関数の極値のとりうる点を求めることができる。
13週 極値の判定法 2変数関数の極値を判定する方法を理解し、極値を求めることができる。
14週 陰関数の微分法
条件付き極値問題
陰関数の導関数を求めることができる。接線の方程式を求めることができる。
条件付きの極値問題が解くことができる。
15週 学年末試験
16週 答案返却・解説
既習事項のポイントを確認する。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学逆三角関数を理解し、逆三角関数の導関数を求めることができる。2前1
関数の増減表を書いて、極値を求め、グラフの概形をかくことができる。2前2
極値を利用して、関数の最大値・最小値を求めることができる。2前2
簡単な場合について、関数の接線の方程式を求めることができる。2前15
2次の導関数を利用して、グラフの凹凸を調べることができる。2前3,後15
関数の媒介変数表示を理解し、媒介変数を利用して、その導関数を求めることができる。2前14
不定積分の定義を理解し、簡単な不定積分を求めることができる。2前4
置換積分および部分積分を用いて、不定積分や定積分を求めることができる。2前5,前6
定積分の定義と微積分の基本定理を理解し、簡単な定積分を求めることができる。2前4
微積分の基本定理を理解している。2前4
定積分の基本的な計算ができる。2前4
置換積分および部分積分を用いて、定積分を求めることができる。2前9,前10
分数関数・無理関数・三角関数・指数関数・対数関数の不定積分・定積分を求めることができる。2前4
簡単な場合について、曲線で囲まれた図形の面積を定積分で求めることができる。2前7,前8,前12
簡単な場合について、曲線の長さを定積分で求めることができる。2前15
簡単な場合について、立体の体積を定積分で求めることができる。2前12
2変数関数の定義域を理解し、不等式やグラフで表すことができる。2後8
いろいろな関数の偏導関数を求めることができる。2後9
合成関数の偏微分法を利用して、偏導関数を求めることができる。2後10
簡単な関数について、2次までの偏導関数を求めることができる。2後9
偏導関数を用いて、基本的な2変数関数の極値を求めることができる。2後12,後13

評価割合

試験小テスト・レポート合計
総合評価割合8020100
総合評価割合8020100
基礎的能力000
専門的能力000
分野横断的能力000