数学ⅡB

科目基礎情報

学校 旭川工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 数学ⅡB
科目番号 0016 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 3
開設学科 一般理数科 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 3
教科書/教材 教科書:新版 基礎数学[実教出版],高専テキストシリーズ 線形代数[森北出版],問題集:新版 基礎数学演習 [実教出版],高専テキストシリーズ 線形代数問題集 [森北出版]
担当教員 降旗 康彦,近藤 真一,奥村 和浩

到達目標

数学における新しい概念や原理・法則の理解を深め、計算力の向上を目指す。さらに、事象を数学的に考察し処理する能力を身につけることを目標とする。
1.  2次曲線の方程式や不等式が表す領域を求めることができる。
2. ベクトルの概念およびベクトルに関する演算を理解でき,直線や平面を表現することなどに活用できる。
3. 行列・行列式・一次変換の概念および行列・行列式に関する演算を理解でき,連立1次方程式の解法に活用できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1平面座標上の2次曲線や不等式の表す領域に関する応用問題を解くことができる。平面座標上の2次曲線や不等式の表す領域に関する基本的な問題を解くことができる。平面座標上の2次曲線や不等式の表す領域に関する基本的な問題を解くことができない。
評価項目2ベクトルの概念およびベクトルに関する演算を理解でき,直線や平面を工夫して表現することなどに活用できる。ベクトルの概念およびベクトルに関する演算を理解でき,直線や平面を表現することなどに活用できる。ベクトルの概念およびベクトルに関する演算を理解できず,直線や平面を表現することなどに活用できない。
評価項目3行列・行列式・一次変換の概念および行列・行列式に関する演算を理解でき,連立1次方程式の解法に工夫して活用できる。行列・行列式・一次変換の概念および行列・行列式に関する演算を理解でき,連立1次方程式の解法に活用できる。行列・行列式・一次変換の概念および行列・行列式に関する演算を理解できず,連立1次方程式の解法に活用できない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 一般理数科の教育目標 ① 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 本科の教育目標 ① 説明 閉じる

教育方法等

概要:
基礎数学の続きとして,2次曲線と不等式が表す領域を学ぶ。次に,「線形代数」としてベクトルの概念,および演算方法を学び,平面における直線および空間における直線や平面などの方程式を学ぶ。さらに,行列・行列式の概念を導入し,それらの演算および応用例としての連立1次方程式の解法を理解する。さらに、線形変換とその表現行列についても学ぶ。
授業の進め方・方法:
概念の意味や具体的な例題を通して、理解をし、演習を行うことでその概念の使い方や応用される場面等を学ぶ。
評価方法は定期試験を80%、平常点(小テスト・レポート等の課題)を20%として評価する。
注意点:
① 道具としての数学を身に付けようという積極的な学習意欲を持ち,授業に臨むこと。
② 必ずその日のうちに復習をし,演習問題の反復練習に努めること。
③ 分からない個所がある場合は,必ず自分で可能な限り考えること。それでも分からない場合は,必ず担当教員に聞き,明らかにしておくこと。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 オリエンテーション
[基礎数学]
7章 図形と方程式
2節 2次曲線①
円,放物線の方程式を求めることができる。
2週 2節 2次曲線② 円,放物線の方程式を求めることができる。
3週 2節 2次曲線③ 2次曲線(楕円,双曲線)の標準形とその焦点を求めることができる。2次曲線(楕円,双曲線)のグラフの概形をかける。
4週 2節 2次曲線④ 2次曲線(楕円,双曲線)の標準形とその焦点を求めることができる。2次曲線(楕円,双曲線)のグラフの概形をかける。
5週 2節 2次曲線⑤ 2次曲線と直線の共有点を求めることができる。2次曲線を平行移動した方程式を求めることができる。不等式で表わされた領域を図示することができる。
6週 3節 不等式と領域① 不等式で表わされた領域を図示することができる。
7週 3節 不等式と領域②
次週、中間試験を実施する
不等式で表わされた領域を図示することができる。
8週 [線形代数]
1章 ベクトルと図形
1節 ベクトル①
ベクトルの定義を理解し,平面図形や空間図形に適応できる。
2ndQ
9週 1節 ベクトル② ベクトルの定義を理解し,平面図形や空間図形に適応できる。
10週 1節 ベクトル③ ベクトルの基本的な計算(和・差・定数倍)ができ、大きさを求めることができる。
11週 1節 ベクトル④ ベクトルの基本的な計算(和・差・定数倍)ができ、大きさを求めることができる。
12週 1節 ベクトル⑤ 平面および空間ベクトルの成分表示ができ、基本的な計算ができる。
13週 1節 ベクトル⑥ 平面および空間ベクトルの成分表示ができ、基本的な計算ができる。
14週 1節 ベクトル⑦ 平面および空間内の直線の方程式を求めることができる(必要に応じてベクトル方程式も扱う)。
15週 1節 ベクトル⑧ 平面および空間内の直線の方程式を求めることができる(必要に応じてベクトル方程式も扱う)。
16週 前期末試験
後期
3rdQ
1週 答案返却・解説
2節 ベクトルと図形①
平面および空間ベクトルの内積を求めることができる。
ベクトルの平行・垂直条件を利用することができる。
2週 2節 ベクトルと図形② 空間内の平面・球の方程式を求めることができる(必要に応じてベクトル方程式も扱う)。
3週 2章 行列と行列式
3節 行列①
行列の定義を理解している。
行列の和・差・数との積の計算ができる。
4週
3節 行列②
行列の積の計算ができる。
逆行列の定義を理解し,2次の正方行列の逆行列を求めることができる。
5週
3節 行列③
逆行列を用いて連立1次方程式を解くことができる。
6週 4節 行列式① 行列式の定義を理解し、2次3次の行列式の値を求めることができる。
7週 4節 行列式②
次週、中間試験を実施する
行列式の性質を理解し、行列式の値を求めることに適応できる。
行列式の展開を理解し、3次4次の行列式の値を求めることに適応できる。
8週 答案返却・解説
5節 基本変形とその応用①
クラメルの公式を用いて,連立1次方程式を解くことができる。
4thQ
9週 5節 基本変形とその応用② 余因子行列を用いて3次の逆行列を求めることができる。掃き出し法で連立1次方程式を解くことができる。
10週 5節 基本変形とその応用③ 掃き出し法で3次の逆行列を求めることができる。
11週 5節 基本変形とその応用④ 行列を応用して,ベクトルの線形独立と線形従属を判別できる。
12週 6節 線形変換と固有値① 線形変換の定義や性質を理解できる。
具体的な線形変換によるベクトルの像を求めることができる。
13週 6節 線形変換と固有値② 線形変換による直線の像を求めることができる。
線形変換の合成変換や逆変換の表現行列を求めることができる。
14週 6節 線形変換と固有値③ 線形変換の合成変換や逆変換の表現行列を求めることができる。直交変換や直交行列を理解できる。
15週 期末試験
16週 答案返却・解説
6節 線形変換と固有値④
2次正方行列の固有値・固有ベクトルを求めることができる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学簡単な場合について、円の方程式を求めることができる。2前1,前2
積の法則と和の法則を利用して、簡単な事象の場合の数を数えることができる。2前3
簡単な場合について、順列と組合せの計算ができる。2前3,前4,前5,前6
ベクトルの定義を理解し、ベクトルの基本的な計算(和・差・定数倍)ができ、大きさを求めることができる。2前8,前9,前10,前11
平面および空間ベクトルの成分表示ができ、成分表示を利用して簡単な計算ができる。2前12,前13
平面および空間ベクトルの内積を求めることができる。2後1
問題を解くために、ベクトルの平行・垂直条件を利用することができる。2後1
空間内の直線・平面・球の方程式を求めることができる(必要に応じてベクトル方程式も扱う)。2前14,前15,後2
行列の定義を理解し、行列の和・差・スカラーとの積、行列の積を求めることができる。2後3
行列の和・差・数との積の計算ができる。2後3
行列の積の計算ができる。2後4
逆行列の定義を理解し、2次の正方行列の逆行列を求めることができる。2後5
行列式の定義および性質を理解し、基本的な行列式の値を求めることができる。2後6,後7
線形変換の定義を理解し、線形変換を表す行列を求めることができる。2後12,後13
合成変換や逆変換を表す行列を求めることができる。2後14
平面内の回転に対応する線形変換を表す行列を求めることができる。2後14

評価割合

試験小テスト・レポート合計
総合評価割合80200000100
基礎的能力8015000095
専門的能力0000000
分野横断的能力0500005