国語Ⅱ

科目基礎情報

学校 旭川工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 国語Ⅱ
科目番号 0009 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 3
開設学科 人文理数総合科(人文系) 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 3
教科書/教材 「精選現代文B[改訂版]」「精選古文B[改訂版]」(三省堂)、学習課題ノート(三省堂)、「カラー版新国語便覧」(第一学習社)、「標準漢字演習」(とうほう)、国語辞典・古語辞典・漢和辞典
担当教員 石本 裕之,倉持 しのぶ,小田島 良

到達目標

1 論理的な文章を客観的に理解することができる。
2. 文学的な文章を多角的に鑑賞することができる。
3. 日本文化への理解を深めることができる。
4. 現代日本語の知識を適切に活用して表現できる。
5. 論理的かつ効果的に双方向的コミュニケーションをとることができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安(優)標準的な到達レベルの目安(良)未到達レベルの目安(不可)
評価項目1論理的な文章を客観的に理解するこ とができる。 論理的な文章を理解することがで きる。 論理的な文章を理解することができない。
評価項目2文学的な文章を多角的に鑑賞することができる。 文学的な文章を鑑賞することがで きる。 文学的な文章を鑑賞することができない。
評価項目3日本文化への理解を十分に深めることができる。 日本文化への理解を深めることができる。 日本文化への理解を深めることが できない。
評価項目4現代日本語の知識を適切に活用して表現することができる。 現代日本語の知識を活用して表現することができる。現代日本語の知識を活用して表現 することができない。
評価項目5論理的かつ効果的に双方向的コミュニケーションをとることができる。 双方向的コミュニケーションをとることができる。 双方向的コミュニケーションをとることができない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 人文理数総合科(人文系)の教育目標 ① 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 本科の教育目標 ① 説明 閉じる

教育方法等

概要:
現代文・古文・漢文をバランスよく学習し、知識・読解力・鑑賞力を身につけるとともに、論理的思考力を伸ばすことができる
よう、シラバスに沿って授業を進める。漢字検定試験準2級以上(4年生までに2級)合格をめざす。
授業の進め方・方法:
予習を前提として授業を進める。現代文は本文を熟読し、漢字の読み方や語句の意味を調べておくこと。古文・漢文は授業で説明する方法を用いて授業の前にノートを作成しておき、授業中は必要事項を書き込むようにする。夏・冬の長期休暇には別途課題を課す。
注意点:
授業内容をきちんと理解するために、毎回必ず予習をして授業に臨むこと。
① 学習に有用な、しっかりしたノート作りを確実に行い、理解力・表現力の伸長に心がける。
▼はじめの授業にノート作り指導をする。以後、どの教材もその仕方で各自ノート作りを行うこと。
▼現代文・古文・漢文それぞれ別個の、ノートを用いること。(ファイル式は不可。)
▼古文は予習として、本文書写と活用語、特に助動詞の明示を怠らないこと。
▼漢文は予習として、白文と書き下し文の記入を怠らないこと。
▼現代文ノートでは特に、聞き取りながらメモする作業を重視すること。
② 辞書を引き予習復習を行って、漢字力・語彙力を養成し、日常的な学習習慣を身につける。
▼教材程度のレベルの文章を自力で読み解くことができるようになることが肝心。
▼予習習慣の身に付けが、学習習慣身に付けの基礎であることを忘れないように。
▼「自分で調べ、読み、書く」ことが「勉強」であると、銘記すること。
③ 新聞を含め広く文章に親しみ、実際に読み書きすることを心がける。具体例としてコラム写書を行うことを推奨する。
▼必要な能力を身に付けるために、国語が不得意と自分で思う者ほど取り組む必要がある。
▼平常点に結びつくものであるから、国語が不得意と自分で思う者ほど取り組む必要がある。
*前期および後期の16回目の授業については、補講日または時間割空き時間に実施する

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス             ノート法演習 ・学習の取り組み方や意義       ・評価法等がわかる。
・ノート作りが具体的にできる。
2週 【現代文】          
・地球上の「旅人」〈随想〉
・短い随想を読んで筆者の考えを読み取ることができる。
3週 ・ミロのヴィーナス〈評論〉 ・評論を読み、筆者の着眼点を正確につかむことができる。
4週 ・ミロのヴィーナス〈評論〉 【古文】            ・博雅の三位と鬼の笛〈十訓抄〉 ・評論を読み、筆者の着眼点を正確につかむことができる。         ・国語総合での学習を踏まえ的確に読み取ることができる。
5週 ・博雅の三位と鬼の笛〈十訓抄〉                   ・大江山〈古今著聞集〉 ・国語総合での学習を踏まえ的確に読み取ることができる。          ・和歌の修辞技法を理解することができる。
6週 【漢文】           
・季札挂剣〈蒙求〉
・国語総合での学習を踏まえ的確に読み取ることができる。
7週 ・愛蓮説〈古文真宝〉
次週、中間試験を実施する。
・訓点法を習得し、正確な書き下し文を書くことができる。
8週 前期中間試験・答案返却指導    
【現代文】
・最初のペンギン〈随想〉                        
・随想を読み筆者の意図を的確に捉えることができる。
2ndQ
9週 【現代文】
・最初のペンギン〈随想〉             ・山月記〈小説〉
・随想を読み筆者の意図を的確に捉えることができる。            
・虎の姿に託して描かれた人間性とは何かを考え、登場人物の心の姿を理解することができる。
10週 ・山月記〈小説〉 ・虎の姿に託して描かれた人間性とは何かを考え、登場人物の心の姿を理解することができる。
11週 ・山月記〈小説〉 ・虎の姿に託して描かれた人間性とは何かを考え、登場人物の心の姿を理解することができる。
12週 【古文】 
・ゆく河の流れ〈方丈記〉
・月やあらぬ〈伊勢物語〉
・日本古典の代表的随筆を読み、筆者の考え方を理解することができる。                ・登場人物の心情を的確に読み取ることができる。
13週 ・月やあらぬ〈伊勢物語〉    【漢文】           
・四面楚歌〈史記〉
・登場人物の心情を的確に読み取ることができる。              ・訓読の習得につとめ、歴史物語を通じて、人間の生き方について考えを深めることができる。
14週 【漢文】              
・烏江亭〈史記〉
・訓読の習得につとめ、歴史物語を通じて、人間の生き方について考えを深めることができる。
15週 前期末試験
16週 答案返却指導
後期
3rdQ
1週 【現代文】               ・未来世代への責任〈評論〉 ・評論文を読み、論理の展開を理解することができる。
2週 ・未来世代への責任〈評論〉    
・恐怖とは何か〈評論〉
・評論文を読み、論理の展開を理解することができる。           ・構成を確かめながら,筆者の主張を読み取ることができる。
3週 ・恐怖とは何か〈評論〉 ・構成を確かめながら,筆者の主張を読み取ることができる。
4週 【古文】            
・中納言参り給ひて〈枕草子〉
・筆者の美意識やものの見方を読み取ることができる。           
・敬語を理解することができる。
5週 ・弓争ひ〈大鏡〉 ・歴史物語を読み、登場人物の描写や人間関係を理解することができる。
6週 【漢文】               ・不忍人之心〈孟子〉 ・儒家の思想を理解するとともに、人間の生き方やあり方についての考えることができる。
7週 ・人之性悪〈荀子〉
次週、中間試験を実施する。
・儒家の思想を理解するとともに、人間の生き方やあり方についての考えることができる。
8週 前期中間試験・答案返却指導           【現代文】           
・メディアと歴史〈評論〉    
・人間が生み出した道具や技術と、現代人の生活の変化との関係を読み取ることができる。
4thQ
9週 ・メディアと歴史〈評論〉         ・人間が生み出した道具や技術と、現代人の生活の変化との関係を読み取ることができる。
10週 ・スポーツとナショナリズム〈評論〉  ・現代社会の抱える問題について、筆者の私的に沿って理解し、考えることができる。
11週 ・スポーツとナショナリズム〈評論〉  ・現代社会の抱える問題について、筆者の私的に沿って理解し、考えることができる。
12週 【古文】            
・光源氏の誕生〈源氏物語〉
・敬語法に注目し、主語を補いながら解釈することができる。        ・日本古典の代表作を味わい、正確に理解することができる。
13週 ・行く春を〈去来抄〉      
【漢文】            
・青取之於青、而青於藍〈荀子〉
・俳論を読み、筆者の主張を読み取ることができる。            
・儒家の思想を理解するとともに、人間の生き方やあり方についての考えを深めることができる。
14週 【漢文】           
・天下莫柔弱於水〈老子〉    
・夢為胡蝶〈荘子〉      
・道家の思想を理解するとともに、自分の思考を深めることができる。
15週 学年末試験
16週 答案返却指導

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力人文・社会科学国語国語論理的な文章(論説や評論)の構成や展開を的確にとらえ、要約できる。2前2,前3,前4,前8,前9,後1,後2,後3,後8,後9,後10,後11
論理的な文章(論説や評論)に表された考えに対して、その論拠の妥当性の判断を踏まえて自分の意見を述べることができる。2前2,前3,前4,前8,前9,後1,後2,後3,後8,後9,後10,後11
文学的な文章(小説や随筆)に描かれた人物やものの見方を表現に即して読み取り、自分の意見を述べることができる。2前2,前8,前9,前10,前11
常用漢字の音訓を正しく使える。主な常用漢字が書ける。2前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14
類義語・対義語を思考や表現に活用できる。2前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14
社会生活で使われている故事成語・慣用句の意味や内容を説明できる。2前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14
専門の分野に関する用語を思考や表現に活用できる。2
実用的な文章(手紙・メール)を、相手や目的に応じた体裁や語句を用いて作成できる。2
報告・論文の目的に応じて、印刷物、インターネットから適切な情報を収集できる。2
収集した情報を分析し、目的に応じて整理できる。2
報告・論文を、整理した情報を基にして、主張が効果的に伝わるように論理の構成や展開を工夫し、作成することができる。2
作成した報告・論文の内容および自分の思いや考えを、的確に口頭発表することができる。2
課題に応じ、根拠に基づいて議論できる。2
相手の立場や考えを尊重しつつ、議論を通して集団としての思いや考えをまとめることができる。2
新たな発想や他者の視点の理解に努め、自分の思いや考えを整理するための手法を実践できる。2
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能日本語と特定の外国語の文章を読み、その内容を把握できる。2
他者とコミュニケーションをとるために日本語や特定の外国語で正しい文章を記述できる。2
他者が話す日本語や特定の外国語の内容を把握できる。2
日本語や特定の外国語で、会話の目標を理解して会話を成立させることができる。2
他者の意見を聞き合意形成することができる。2
合意形成のために会話を成立させることができる。2
書籍、インターネット、アンケート等により必要な情報を適切に収集することができる。2
どのような過程で結論を導いたか思考の過程を他者に説明できる。2
事実をもとに論理や考察を展開できる。2
結論への過程の論理性を言葉、文章、図表などを用いて表現できる。2
態度・志向性(人間力)態度・志向性態度・志向性コミュニケーション能力や主体性等の「社会人として備えるべき能力」の必要性を認識している。2

評価割合

試験レポートノート合計
総合評価割合80155100
基礎的能力605570
専門的能力0000
分野横断的能力2010030