数学特講

科目基礎情報

学校 旭川工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 数学特講
科目番号 0003 科目区分 一般 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 人文理数総合科(理数系) 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 後期:2
教科書/教材 加藤文元「大学教養線形代数」(数研出版)
担当教員 降旗 康彦

到達目標

1. 線形代数の基本的概念(ベクトル空間,基底,線形変換,内積空間,行列の対角化など)を理解したうえで,具体的な計算も実行できるようになること。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1ベクトルの成分や線形写像の表現行列が基底変換でどのように変化するか理解でき,簡単な問題に対しては適切な基底を選ぶことができる。ベクトルの成分や線形写像の表現行列が基底変換でどのように変化するか理解できる。ベクトルの成分や線形写像の表現行列が基底変換でどのように変化するか計算できない。
評価項目2与えられた行列が対角化可能か判断できる。対角化可能な行列について対角化できる。行列の固有値・固有ベクトルを求めることができない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 本科の教育目標 ③ 説明 閉じる

教育方法等

概要:
線形代数は現代の科学技術を支える基本的道具である。本講義では,線形代数の基本的な概念であるベクトル空間,線形写像に関連した事項を理解し,具体的な問題に取り組むことで知識を定着させる。
授業の進め方・方法:
指定した教科書の内容は各自で授業前に理解を試みておく。受講者は割り当てられた部分の概要を発表の形で解説し,疑問点について議論する。
注意点:
・総時間数45時間(自学自習15時間)
・自学自習時間(15時間)ついては,日常の授業(30時間)の準備,レポート作成時間,試験のための学習時間を総合したものとする.
・評価については,合計点数が60点以上で単位修得となる.その場合,各到達目標項目の到達レベルが標準以上であることが認められる.
・評価は発表についてが20%,課題が30%,定期試験が50%である。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 1.掃き出し法と階数 掃出し法のアルゴリズムを復習し,行列の階数を求めることができる。
2週 2. ベクトル空間と部分空間 ベクトル空間の部分集合がベクトル部分空間であるか判定することができる。
3週 3. 1次独立と1次従属 1次独立・1次従属の解念を理解し,その判定ができる。
4週 4. 基底と次元 線型空間の基底を構成できる。
5週 5. 線形写像とその基本的性質 線形写像の定義からその性質を理解できる。
6週 6. 線形写像の行列表現 基底を定めて,線形写像を行列で表現できる。
7週 7. 基底変換と表現行列 基底の変換により,表現行列がどのように変わるか理解できる。
8週 中間試験
4thQ
9週 8. 内積と正規直交基底 内積空間において正規直交基底を構成できる。
10週 9. 直交変換とユニタリ変換 内積を保つ変換について理解できる。
11週 10. 固有空間と対角化 固有空間の基底を用いて行列を対角化できる。
12週 11. 対称行列・エルミート行列の対角化 対称行列・エルミート行列を対角化できる。
13週 12. 三角化 一般の行列を三角化することができる。
14週 13. ケーリー・ハミルトンの定理 ケーリー・ハミルトンの定理を理解でき,応用もできる。
15週 演習
16週 期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験レポート発表合計
総合評価割合503020100
基礎的能力503020100
専門的能力0000
分野横断的能力0000