到達目標
1. オイラーの公式が数学の様々な場面で応用される様子を,テキストにある多くの例から学び取り,この公式の有用性につて理解を深める。合わせて,既習の数学分野のつながりを学ぶ。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | オイラーの公式により数学のいくつかの分野が有機的に結びつく様子を,具体例を挙げつつ説明できる。 | オイラーの公式が活躍する数学の分野少なくとも一つに対して,具体例を挙げながら説明できる。 | オイラーの公式がどのように役に立つのか説明できない。 |
学科の到達目標項目との関係
学習・教育到達度目標 本科の教育目標 ③
説明
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教育方法等
概要:
オイラーの公式はその美しさと共に数学・科学において基本的道具として有用である。本講義では,P.J. Nahin, "Dr. Euler's Fabulous Formula" (2006) (和訳:ナーイン著『オイラー博士の素敵な数式』(ちくま学芸文庫))の始めの数章を中心に学生による発表形式で輪読・議論し,皆で理解してゆく。扱うテーマとしては,「複素数と行列」「ベクトル解析」「微分方程式」に関係した話題である。普段の数学の授業で学んだことは前提にして,数学の様々な話題に触れることで,数学が使われる様子を知ることが講義の目的でである。
授業の進め方・方法:
指定した教科書の内容は各自で授業前に理解を試みておく。受講者は割り当てられた部分の概要を発表の形で解説し,疑問点について議論する。話題に上がった数学的な概念に関して演習問題に取り組み理解を深める。
注意点:
・総時間数45時間(自学自習15時間)
・自学自習時間(15時間)ついては,日常の授業(30時間)での発表・議論の準備,レポート作成時間,試験のための学習時間を総合したものとする.
・評価については,合計点数が60点以上で単位修得となる.その場合,各到達目標項目の到達レベルが標準以上であることが認められる.
・評価は発表についてが30%,課題が30%,定期試験が40%である。
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
イントロダクション |
授業の進め方,発表の仕方等について理解できる。
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2週 |
1.複素数① |
複素数と行列の関係を理解できる。
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3週 |
1.複素数② |
ケーリー-ハミルトンの定理からド・モアブルの定理を導くことができる。
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4週 |
1.複素数③ |
ある種の級数の和をオイラーの公式を利用して求めることができる。
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5週 |
1.複素数④ |
ウォリスの公式を証明できる。コーシー-シュワルツの不等式を証明できる。
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6週 |
1.複素数⑤ |
数の作図可能性について理解できる。
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7週 |
1.複素数⑥ |
整数問題に複素数を利用できる。
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8週 |
中間試験 |
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4thQ |
9週 |
1.複素数⑦ |
ディリクレの不連続積分を計算できる。
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10週 |
2.ベクトルと複素数① |
線積分の意味を理解し,計算できる。
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11週 |
2.ベクトルと複素数② |
平面曲線を複素数で表し,その長さや曲率について理解できる。
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12週 |
2.ベクトルと複素数③ |
平面曲線を微分方程式で記述し,その解を調べることができる。
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13週 |
3.πの無理数性① |
微分作用素の性質について理解できる。
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14週 |
3.πの無理数性② |
関数を有理関数で近似する方法について理解できる。
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15週 |
3.πの無理数性③ |
πが無理数であることの証明の流れを理解できる。
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16週 |
期末試験 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
評価割合
| 試験 | レポート | 発表 | 合計 |
総合評価割合 | 40 | 30 | 30 | 100 |
基礎的能力 | 40 | 30 | 30 | 100 |
専門的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 |