数学ⅢA

科目基礎情報

学校 旭川工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 数学ⅢA
科目番号 0015 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 4
開設学科 人文理数総合科(理数系) 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 4
教科書/教材 新版微分積分Ⅰ改訂版[実教出版],新版微分積分Ⅱ改訂版[実教出版],新版微分積分Ⅰ 問題集改訂版[実教出版],新版微分積分Ⅱ問題集改訂版[実教出版]
担当教員 大澤 智子,矢不 俊文

到達目標

・不定積分と定積分の考え方を理解し、置換積分法・部分積分法による計算ができる。
・定積分の応用として、面積・体積・曲線の長さを求めることができる。
・曲線の媒介変数表示と極方程式について、微分・積分ができる。
・不定形の極限を求めることができる。
・関数のべき級数展開ができる。
・広義積分を理解し、計算ができる。
・偏微分法について理解し、近似式や極値を求めることができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目11変数関数の様々な不定積分・定積分の計算ができる。1変数関数の不定積分・定積分の基本的な計算ができる。1変数関数の不定積分・定積分の基本的な計算ができない。
評価項目21変数関数の微分法を理解し、導関数を利用した様々な計算ができる。1変数関数の微分法を理解し、導関数を利用した基本的な計算ができる。1変数関数の微分法を理解し、導関数を利用した基本的な計算ができない。
評価項目32変数関数の微分法を理解し、偏導関数を用いた計算ができる。2変数関数の微分法を理解し、偏導関数を用いた基本的な計算ができる。2変数関数の微分法を理解し、偏導関数を用いた基本的な計算ができない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 本科の教育目標 ① 説明 閉じる

教育方法等

概要:
前年度のテキストを引き続き使用し、不定積分・定積分の様々な計算法を学び、その応用として面積や体積を求める。
曲線を「媒介変数」「極座標」により表示する方法を学び、続けてさらに、関数を「べき級数」で表すことを学ぶ。
媒介変数表示および極座標で表された図形の面積や曲線の長さおよび体積を定積分によって求めることを学ぶ。
「2変数関数」についての微分法である「偏微分法」を学び、2変数関数の極値を求める。
授業の進め方・方法:
概念の意味や具体的な例題を通して、理解をし、演習を行うことでその概念の使い方や応用のされ方等を学ぶ。
評価方法は定期試験を80%、平常点(小テスト・レポート等の課題)を20%として評価する。
注意点:
① 道具としての数学を身に付けようという積極的な学習意欲を持ち,授業に臨むこと。
② 必ずその日のうちに復習をし,演習問題の反復練習に努めること。
③ 分からない個所がある場合は,必ず自分で可能な限り考えること。それでも分からない場合は,担当教員等に尋ね,疑問を早めに解決すること。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 オリエンテーション
微分法の復習
新版 微分積分Ⅰ
第3章 積分法
1節 不定積分と定積分
1.不定積分
不定積分の定義を理解し、簡単な関数の不定積分を求めることができる。
2週 2.置換積分法と部分積分法 不定積分の置換積分法を理解し、与えられた関数について、不定積分を求めることができる。
不定積分の部分積分法を理解し、与えられた関数について,不定積分を求めることができる。
3週 2.置換積分法と部分積分法
3.いろいろな関数の不定積分
不定積分の部分積分法を理解し、与えられた関数について,不定積分を求めることができる。
有理関数の不定積分を割り算や部分分数分解を利用して求めることができる。
特殊な三角関数の不定積分を求めることができる。(積を和・差に直す公式)
4週 3.いろいろな関数の不定積分
4.定積分
特殊な三角関数の不定積分を求めることができる。(積を和・差に直す公式)
置換積分法を応用して、不定積分を求めることができる。
定積分の定義を理解し、簡単な関数の定積分を計算できる。
5週 4.定積分
5.定積分の置換積分法・部分積分法
定積分の定義を理解し、簡単な関数の定積分を計算できる。
定積分の置換積分法を理解し、与えられた関数について、定積分を求めることができる。
6週 5.定積分の置換積分法・部分積分法 定積分の部分積分法を理解し、与えられた関数について、定積分を求めることができる。
7週 5.定積分の置換積分法・部分積分法
次週、中間試験を実施する
特殊な三角関数の定積分を求めることができる。
微分積分学の基本定理が理解できる。
8週 2節 積分法の応用
1.定積分と面積
定積分を用いて、簡単な図形の面積を求めることができる。
定積分を用いて、2曲線で囲まれた図形の面積を求めることができる。
2ndQ
9週 1.定積分と面積 定積分を用いて、2曲線で囲まれた図形の面積を求めることができる。
定積分を用いて、直線や曲線で囲まれた図形および軸に対称な図形の面積を求めることができる。
10週 1.定積分と面積
2.体積
定積分を用いて、直線や曲線で囲まれた図形および軸に対称な図形の面積を求めることができる。
定積分を用いて、立体の体積を求めることができる。
11週 2.体積 定積分を用いて、立体の体積を求めることができる。
回転体の体積を求めることができる。
12週 3.定積分と和の極限
新版 微分積分Ⅱ
第1章 微分法
1節 いろいろな関数表示の微分法
1.媒介変数表示の関数
区分求積法による定積分の定義を理解し、簡単な関数の定積分を計算できる。
簡単な媒介変数表示の関数のグラフをかくことができる。
13週 1.媒介変数表示の関数
2.極座標表示の関数
媒介変数表示の関数について理解し、微分を求めることができる。
極座標表示を理解し、直交座標との関係から座標を求めることができる。
14週 2.極座標表示の関数 極方程式が表す図形を図示することができる。
極座標表示の関数の微分を求めることができる。
15週 3.陰関数
2節 平均値の定理とその応用
1.連続関数の性質
陰関数表示から陰関数を求めることができる。
陰関数表示を理解し、局所的にy=f(x)の形に表されたときの導関数を求めることができる。
平均値の定理を理解し、不定形の極限値を求めることができる。
16週 前期末試験
後期
3rdQ
1週 2.平均値の定理
3.不定形の極限値
平均値の定理を理解し、不定形の極限値を求めることができる。
2週 3節 テイラーの定理とその応用
1.関数の近似
2.テイラーの定理
簡単な関数の1次近似・2次近似によって、近似値を求めることができる。
簡単な関数のn次近似を求めることができる。
3週 2.テイラーの定理
3.テイラー展開
簡単な関数のn次近似を求めることができる。
簡単な関数のテイラー展開およびマクローリン展開を求めることができる。
4週 3.テイラー展開
第2章 積分法
1節 定積分と不定積分
3.いろいろな不定積分
簡単な関数のテイラー展開およびマクローリン展開を求めることができる。
オイラーの公式を用いて、複素数変数の指数関数の簡単な計算ができる。
やや複雑な有理関数の不定積分を割り算や部分分数分解を利用して求めることができる。
5週 3.いろいろな不定積分 やや複雑な有理関数の不定積分を割り算や部分分数分解を利用して求めることができる。
特殊な三角関数の不定積分を求めることができる。
6週 3.いろいろな不定積分
2節 定積分の応用
1.図形の面積
特殊な無理関数の不定積分を求めることができる。
媒介変数表示の図形の面積を求めることができる。
極座標表示の図形の面積を求めることができる。
7週 1.図形の面積
次週、中間試験を実施する
極座標表示の図形の面積を求めることができる。
直交座標による曲線の長さを求めることができる。
8週 2.曲線の長さ 媒介変数表示の曲線の長さを求めることができる。
極座標表示の曲線の長さを求めることができる。
4thQ
9週 4.広義積分 広義積分の定義を理解し、広義積分を求めることができる。
10週 第3章 偏微分
1節 2変数関数と偏微分
1.2変数関数とそのグラフ
2.極限値と偏導関数
2変数関数の定義域を理解し、不等式やグラフで表すことができる。
2変数関数の極限値を求めることができる。2変数関数の連続性を調べることができる。
11週 2.極限値と偏導関数 偏微分係数・偏導関数の定義を理解し、簡単な関数の偏微分係数・偏導関数を求めることができる。
簡単な関数について、2次までの偏導関数を求めることができる。
12週 2.極限値と偏導関数
3.合成関数の微分法
簡単な関数について、2次までの偏導関数を求めることができる。
合成関数の偏微分法を利用して、偏導関数を求めることができる。
13週 3.合成関数の微分法
4.全微分と接平面
合成関数の偏微分法を利用して、偏導関数を求めることができる。
全微分の定義を理解し、近似値を求めることができる。
簡単な2変数関数のある点における接平面の方程式を求めることができる。
14週 2節 偏微分の応用
1.極値問題
簡単な2変数関数の極値を求めることができる。
15週 1.極値問題 簡単な2変数関数の極値を求めることができる。
16週 学年末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学不定形を含むいろいろな数列の極限を求めることができる。3後1,後2
関数の媒介変数表示を理解し、媒介変数を利用して、その導関数を求めることができる。3前12,前13
不定積分の定義を理解し、簡単な不定積分を求めることができる。3前1,前2
置換積分および部分積分を用いて、不定積分や定積分を求めることができる。3前2,前3,前4,前5,前6,前7
定積分の定義と微積分の基本定理を理解し、簡単な定積分を求めることができる。3前4,前5,前7
分数関数・無理関数・三角関数・指数関数・対数関数の不定積分・定積分を求めることができる。3前3,前4,前7,後4,後5,後6
簡単な場合について、曲線で囲まれた図形の面積を定積分で求めることができる。3前8,前9,前10,前12,後6,後7
簡単な場合について、曲線の長さを定積分で求めることができる。3後7,後8
簡単な場合について、立体の体積を定積分で求めることができる。3前10,前11
2変数関数の定義域を理解し、不等式やグラフで表すことができる。3後10,後11
合成関数の偏微分法を利用して、偏導関数を求めることができる。3後12,後13
簡単な関数について、2次までの偏導関数を求めることができる。3後11,後12
偏導関数を用いて、基本的な2変数関数の極値を求めることができる。3後14,後15
簡単な1変数関数の局所的な1次近似式を求めることができる。3後2
1変数関数のテイラー展開を理解し、基本的な関数のマクローリン展開を求めることができる。3後3,後4
オイラーの公式を用いて、複素数変数の指数関数の簡単な計算ができる。3後4
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能課題の解決は直感や常識にとらわれず、論理的な手順で考えなければならないことを知っている。3前7,前16,後7,後16
どのような過程で結論を導いたか思考の過程を他者に説明できる。3前7,前16,後7,後16
適切な範囲やレベルで解決策を提案できる。3前7,前16,後7,後16
事実をもとに論理や考察を展開できる。3前7,前16,後7,後16
結論への過程の論理性を言葉、文章、図表などを用いて表現できる。3前7,前16,後7,後16

評価割合

試験小テスト・レポート合計
総合評価割合8020100
総合評価割合8020100
基礎的能力000
専門的能力000
分野横断的能力000