技術者倫理

科目基礎情報

学校 旭川工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 技術者倫理
科目番号 0022 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 生産システム工学専攻 対象学年 専1
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 技術者倫理の世界(藤本温,他 ,森北出版)/プリント,DVD
担当教員 岡田 昌樹

到達目標

1. 技術者倫理が必要とされる背景や重要性を理解し,技術者の役割と責任を説明できる。
2. 説明責任,内部告発,リスクマネジメントなど,技術者の行動に関する基本的事項を理解し,説明できる。
3. 行動規範を理解し,問題への対応力を身に付けて課題解決のプロセスを実践できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1技術者倫理が必要とされる背景や重要性を正しく理解し,技術者の役割と責任を適切に説明できる。技術者倫理が必要とされる背景や重要性を理解し,技術者の役割と責任を説明できる。技術者倫理が必要とされる背景や重要性を理解できず,技術者の役割と責任を説明できない。
評価項目2説明責任,内部告発,リスクマネジメントなど,技術者の行動に関する基本的事項を正しく理解し,適切に説明できる。説明責任,内部告発,リスクマネジメントなど,技術者の行動に関する基本的事項を理解し,説明できる。説明責任,内部告発,リスクマネジメントなど,技術者の行動に関する基本的事項を理解できず,説明できない。
評価項目3行動規範を正しく理解し,問題への対応力を身に付けて課題解決のプロセスを適切に実践できる。行動規範を理解し,問題への対応力を身に付けて課題解決のプロセスを実践できる。行動規範を理解できず,問題への対応力が身に付いておらず課題解決のプロセスを実践できない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 (生産システム工学専攻の教育目標) 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 (専攻科の教育目標) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
この科目は企業で経営管理を担当していた教員が,その経験を活かし,技術業務が社会全体に与える影響,コンプライアンスや組織倫理から定まる行動規範について,講義と演習を組み合わせた授業を行うものである。
授業の進め方・方法:
初回を除き,授業は隔週4時間で実施する。毎回,事前課題で関連知識の調査をしてきてもらい,授業の前半で知識の復習や事例をレクチャーする反転授業を行う。授業の後半はケーススタディを行い,グループディスカッションと発表で思考を深める。評価は,定期試験60%,事前課題20%,グループディスカッション等への貢献度20%で行う。
注意点:
・自学自習時間(60時間)は,日常の授業(30時間)に対する予習復習,理解を深めるための演習課題の考察・解法の時間および小テストや定期試験の準備のための勉強時間を総合したものとする。
・評価については,合計点数が60点以上で単位修得となる。その場合,各到達目標項目の到達レベルが標準以上であることが認められる。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 倫理の概念 倫理の概念について説明できる。
2週 功利主義と費用便益分析 功利主義と費用便益分析の概要と違いを説明できる。また,リスク管理手法を理解し,説明できる。
3週 功利主義と費用便益分析 功利主義と費用便益分析の概要と違いを説明できる。また,リスク管理手法を理解し,説明できる。
4週 徳倫理学と義務倫理学 結果によらない倫理的判断として,徳倫理学と義務倫理学について説明できる。
5週 徳倫理学と義務倫理学 結果によらない倫理的判断として,徳倫理学と義務倫理学について説明できる。
6週 内部告発 内部告発の各事例を分析し,道徳的に正当な考え方を導き出せる。
7週 内部告発 内部告発の各事例を分析し,道徳的に正当な考え方を導き出せる。
8週 コンプライアンス 内部統制とコンプライアンスの基礎知識を修得し,実践的な事例を分析できる。
4thQ
9週 コンプライアンス 内部統制とコンプライアンスの基礎知識を修得し,実践的な事例を分析できる。
10週 リスク 科学技術の不確実性であるリスクに対して,責任が持てる技術者の考え方を見出すことができる。
11週 リスク 科学技術の不確実性であるリスクに対して,責任が持てる技術者の考え方を見出すことができる。
12週 ヒューマンエラー ヒューマンエラーの原因と対策法を理解し,実践的な問題を発見し,その解決案を提案できる。
13週 ヒューマンエラー ヒューマンエラーの原因と対策法を理解し,実践的な問題を発見し,その解決案を提案できる。
14週 ストレス ストレスの本質を理解し,技術者を取り巻く高度化,複雑化する環境の中で,心理的ストレスへの対処案を考え,提案できる。
15週 ストレス ストレスの本質を理解し,技術者を取り巻く高度化,複雑化する環境の中で,心理的ストレスへの対処案を考え,提案できる。
16週 期末試験 学んだ知識の確認ができる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史環境問題の現状についての基本的な事項について把握し、科学技術が地球環境や社会に及ぼす影響を説明できる。4後11
環境問題を考慮して、技術者としてふさわしい行動とは何かを説明できる。4後11
全ての人々が将来にわたって安心して暮らせる持続可能な開発を実現するために、自らの専門分野から配慮すべきことが何かを説明できる。4後13
技術者を目指す者として、平和の構築、異文化理解の推進、自然資源の維持、災害の防止などの課題に力を合わせて取り組んでいくことの重要性を認識している。4後13

評価割合

試験演習合計
総合評価割合6040100
基礎的能力30030
専門的能力30030
分野横断的能力04040