生産システム工学特別実験

科目基礎情報

学校 旭川工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 生産システム工学特別実験
科目番号 0030 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験 単位の種別と単位数 学修単位: 4
開設学科 生産システム工学専攻 対象学年 専1
開設期 通年 週時間数 前期:4 後期:4
教科書/教材 教科書:各テーマ担当教員がプリントを用意する。
担当教員 宇野 直嗣,岡田 昌樹,横井 直倫,有馬 達也,畑口 雅人,笹岡 久行,平 智幸,阿部 晶,三井 聡

到達目標

1. より複雑な課題をための実験自習計画を自ら計画し,実験結果の整理と考察ができる。
2. 目的達成のために他者と協調・協働して行動する意義を理解し,かつその行動できる。
3. 体裁等が整い,他者が理解できる記述内容のレポートを作成できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1 (A-3)実験自習計画を自ら計画でき,実験結果の整理と考察を正しく行うことができる。実験自習計画を自ら概計画でき,実験結果の整理と考察をほぼ正しく行うことができる。実験自習計画を自ら計画できず,実験結果の整理と考察を正しく行うことができない。
評価項目2 (E-2) 状況判断しながら目的達成のために他者と協調・協働した行動ができる。目的達成のために他者と協調・協働しての行動がほぼできる。目的達成のために他者と協調・協働した行動ができない。
評価項目3 (D-2,E-1)体裁等が整い,他者が理解しやすい記述内容のレポートを作成できる。体裁等がほぼ整い,他者が理解できる記述内容のレポートを作成できる。体裁等が不十分であり,他者が理解できる記述内容のレポートを作成できない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 (生産システム工学専攻の教育目標) 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 (専攻科の教育目標) 説明 閉じる
JABEE A-3 説明 閉じる
JABEE D-2 説明 閉じる
JABEE E-1 説明 閉じる
JABEE E-2 説明 閉じる
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教育方法等

概要:
生産システムの基盤となる機械システム工学,電気情報工学,制御情報工学の3分野において精選した内容を実験テーマとした。
実験を通じて生産システムの固有技術や総合技術を習得し,かつ問題点を分析,把握して改善策を検討できる能力を習得する。
授業の進め方・方法:
各実験担当教員の指導の下で,授業を行う。
実験はできるだけ自分で考えて行い,装置の組み立て,機器の使い方を習得し実践的な力を身につけること。またデータの処理,解析を通じて分析する能力や問題解決の能力を身につけるよう努力すること。
評価は実験に対する姿勢,報告書等を参考に以下の注意点等に基づいて評価する。実験に欠席する事は評価に重要な影響を与えるので注意すること。

注意点:
・教育プログラムの学習・教育到達目標の各項目の割合は,A-3(10%), D-2(10%), E-1(50%) , E-2(30%)とする。
・自学自習時間(60時間)は,日常の授業(120時間)に係る理論についての予習復習時間,実験装置・方法の理解を深め正しい計測を行なうための予習復習時間,実験結果を検討し報告書をまとめる時間等を総合したものとする。
・評価については,合計点数が60点以上で単位修得となる.その場合,各到達目標項目の到達レベルが標準以上であること,教育プログラムの学習・教育到達目標の各項目を満たしたことが認められる.
・評価項目と評価対象の各組合せは,「技術,知識習得度(A-3)」が「実験の取組み」,「分析能力(D-2)」が「レポート」,「達成度(E-1)」が「レポート」,「積極性・協調性 (E-2)」が「実験の取組み」である。評価内容の詳細については,ガイダンスにおいて周知する。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス
前期の実験説明
実験スケジュールが理解できる。実験テーマの概略,レポートの作成に関して記載すべき項目,提出締切について理解できる。成績の評価方法が理解できる。
2週 PICマイコンを用いた制御回路の製作と動作実験Ⅰ(1)

三井教員
PICマイコン,Zigbeeを用いた制御回路をブレッドボード上で構成し,通信実験を行う。組み込みシステムの開発方法を理解できる。
3週 PICマイコンを用いた制御回路の製作と動作実験Ⅰ(2)

三井教員
PICマイコン,Zigbeeを用いた制御回路をブレッドボード上で構成し,通信実験を行う。組み込みシステムの開発方法を理解できる。
4週 ロボットアームの制御実験Ⅰ(1)

阿部教員
状態フィードバック制御の基礎事項について学習し,ロボットアームの位置決め制御を試みる。シミュレーションおよび実験を通して制御理論を理解できる。
5週 ロボットアームの制御実験Ⅰ(2)

阿部教員
状態フィードバック制御の基礎事項について学習し,ロボットアームの位置決め制御を試みる。シミュレーションおよび実験を通して制御理論を理解できる。
6週 レポート点検(1)
レポートの記載内容の点検・再点検・見直しができる。
7週 シーケンス制御実験(1)

岡田教員
PLCによるシーケンス制御を理解し,制御回路の配線とプログラムをつくることができる。
8週 シーケンス制御実験(2)

岡田教員
PLCによるシーケンス制御を理解し,制御回路の配線とプログラムをつくることができる。
2ndQ
9週 データ処理に関する数値実験(1)

有馬教員
自作のプログラムで実験データを処理できる。
ソートで数値データを並べ替える,スプライン補間,最小二乗法を理解して使える。非線形データをテーラー展開で近似し,関数を得る。
10週 データ処理に関する数値実験(2)


有馬教員
自作のプログラムで実験データを処理できる。
ソートで数値データを並べ替える,スプライン補間,最小二乗法を理解して使える。非線形データをテーラー展開で近似し,関数を得る。
11週 レポート点検(2)
レポートの記載内容の点検・再点検・見直しができる。
12週 論理回路の設計(1)

畑口教員
カウンタ回路を設計し,実際に素子を用いて回路を作成することができる。
13週 論理回路の設計(2)

畑口教員
カウンタ回路を設計し,実際に素子を用いて回路を作成することができる。
14週 SolidWorksによるCAE実験Ⅰ(1)

宇野教員
三次元設計ツールSolidWorksの解析(CAE)機能の基本操作を習得し,機械工学における基本的な問題に関してCAEを行い,得られたCAE結果の妥当性について自ら判断することができる。
15週 SolidWorksによるCAE実験Ⅰ(2)

宇野先生
三次元設計ツールSolidWorksの解析(CAE)機能の基本操作を習得し,機械工学における基本的な問題に関してCAEを行い,得られたCAE結果の妥当性について自ら判断することができる。
16週
後期
3rdQ
1週 ガイダンス
後期の実験説明
実験スケジュールが理解できる。実験テーマの概略が理解できる。
2週 材料強度実験
(1)

宇野先生
板状試験片を用いた引張試験の方法を理解し,材料の機械的性質(降伏応力,引張強さ,一様伸び,破断伸び等)を正しく求めることができる。また,材料の変形抵抗が温度とひずみ速度によって変化することを理解できる。
3週 材料強度実験
(2)

宇野教員
板状試験片を用いた引張試験の方法を理解し,材料の機械的性質(降伏応力,引張強さ,一様伸び,破断伸び等)を正しく求めることができる。また,材料の変形抵抗が温度とひずみ速度によって変化することを理解できる。
4週 レーザー計測実験

横井教員
光のドップラー効果を利用した速度計測の原理・方法を理解でき、レーザーを利用して運動体の速度を計測できる。
5週 画像処理と計測

横井教員
画像処理に基づく距離、角度、面積等の計測の手法を理解でき、画像処理用ソフトウェアを用いた画像計測が行える。
6週 レポート点検(3)
レポートの記載内容の点検・再点検・見直しができる。
7週 ダブルブリッジを用いた低抵抗の測定実験
有馬教員
ダブルブリッジについて調査し説明できる。未知の低抵抗を測定できる。
8週 直流および交流電動機の回転原理に関する実験

有馬教員
簡単な実験で電動機が回転することを理解し、なぜ回転するのかについて原理を詳しく説明できる。
4thQ
9週 マルチロボット環境における シミュレーション実験(1)

笹岡教員
オブジェクト指向型のプログラミング言語の特徴を理解し,説明することができる。また,この言語を用いてロボット制御に関するシミュレーション実験を実施し,各自の設計したモデルとシミュレーション結果の違いを考察することができる。
10週 マルチロボット環境における シミュレーション実験(2)

笹岡教員
オブジェクト指向型のプログラミング言語の特徴を理解し,説明することができる。また,この言語を用いてロボット制御に関するシミュレーション実験を実施し,各自の設計したモデルとシミュレーション結果の違いを考察することができる。
11週 レポート点検(4)
レポートの記載内容の点検・再点検・見直しができる。
12週 PICマイコンを用いた制御回路の製作と動作実験Ⅱ(1)


三井教員
PICマイコン,Zigbeeを用いた制御回路を,プリント基板加工を使って製作する。回路設計,基板設計,基板加工,組立,動作実験を通して,組み込みシステムの実践的な開発を体験できる。
13週 PICマイコンを用いた制御回路の製作と動作実験Ⅱ(2)

三井教員
PICマイコン,Zigbeeを用いた制御回路を,プリント基板加工を使って製作する。回路設計,基板設計,基板加工,組立,動作実験を通して,組み込みシステムの実践的な開発を体験できる。
14週 ロボットアームの制御実験Ⅱ(1)

阿部教員
状態フィードバック制御は,状態量すべてをフィードバック制御に利用することを前提としているが,実際に制御系を構成する場合,観測できるのは状態量の一部のみである。そこで,本実験ではこれら観測量を利用して状態量を推定する手法について学習し,取得ができる。
15週 ロボットアームの制御実験Ⅱ(2)

阿部教員
状態フィードバック制御は,状態量すべてをフィードバック制御に利用することを前提としているが,実際に制御系を構成する場合,観測できるのは状態量の一部のみである。そこで,本実験ではこれら観測量を利用して状態量を推定する手法について学習し,取得ができる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

技術・知識習得度分析能力達成度積極性・協調性ポートフォリオその他合計
総合評価割合1010503000100
基礎的能力000000
専門的能力101040100070
分野横断的能力0010200030