化学情報工学

科目基礎情報

学校 旭川工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 化学情報工学
科目番号 0013 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 応用化学専攻 対象学年 専1
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 プリント/参考書:よくわかる実験計画法(中村義作著、近代科学社)、すぐわかる多変量解析(石村貞夫著、東京図書)、例解多変量解析(鈴木義一郎著、共立出版)、など
担当教員 松浦 裕志

到達目標

1.実験データなどのデータから統計学的手法を用いて推定、検定が実施できる。
2.重回帰分析・主成分分析・判別分析などの解析を簡単なデータから実施できる。


ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1(A-2、D-1、D-2)実験データなどのデータから統計学的手法を用いて推定、検定が実施でき、自らの研究分野と関連付けることができる。実験データなどのデータから統計学的手法を用いて推定、検定が実施できる。実験データなどのデータから統計学的手法を用いて推定、検定が実施できない。
評価項目2(A-2、D-1、D-2)重回帰分析・主成分分析・判別分析などの解析を簡単なデータから実施でき、自らの研究分野と関連付けることができる。重回帰分析・主成分分析・判別分析などの解析を簡単なデータから実施できる。重回帰分析・主成分分析・判別分析などの解析を簡単なデータから実施できない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 (応用化学専攻の教育目標) 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 (専攻科の教育目標) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
化学分野で取り扱われるデータから本質的情報を抽出し、目的に沿った形で取り扱う各種の方法について、基礎理論および実際の解析法を理解する。
授業の進め方・方法:
化学的データの背後にある情報を抽出し整理するための統計手法である推定、検定、多変量解析について理解する。
注意点:
教育プログラムの学習・教育到達目標の各項目はA-2、D-1、D-2とする。
総時間数90時間(自学自習60時間)
自学自習時間(60時間)は、日常の授業(30時間)のための予習復習時間、理解を深めるための演習課題の考察・解法の時間および定期試験の準備のための学習時間を総合したものとする。
評価については、合計点数が60点以上で単位修得となる。その場合、各到達目標項 目の到達レベルが標準以上であること、教育プログラムの学習・教育到達目標の各項目を満たしたことが認められる。
数学的取り扱いの内容が多く出てくるが、化学的問題と関連している内容であることをつねに意識して受講すること。各自の研究テーマとの関連についても意識し、どのような形で活用できるかを考えてみると良い。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 概要説明
統計量の基礎知識
情報化学・化学情報工学の領域に属する内容が何であるかを理解し、各自の取り組んでいる研究分野と結び付けることができる。この後の授業で必要となる各種の統計量について理解し、適切に取り扱うことができる。
2週 統計量の基礎知識(正規分布と統計的推定) 正規分布について理解し、各種統計量から母集団の統計量を統計的に推定することができる。
3週 統計量の基礎知識(相関と回帰) 相関の概念を理解し、相関係数を計算することができ、最小二乗法を用いて回帰分析ができる。
4週 検定①(t検定) 検定の概念を理解し、t検定を用いた分析ができる。
5週 検定②(分散分析①) 分散分析の概念を理解し、簡単なデータを用いて分散分析ができる。
6週 検定③(分散分析②) 分散分析の概念を理解し、簡単なデータを用いて分散分析ができる。
7週 パラメトリック検定とノンパラメトリック検定 パラメトリック検定とノンパラメトリック検定の違いについて理解し、実際のデータを用いて検定ができる。
8週 中間試験
4thQ
9週 実験計画法 実験計画法の概要を理解し、自ら実験計画法を用いたデータの取り扱いができる。
10週 多変量解析①(重回帰分析①) 多変量統計解析の意味を理解し、重回帰分析の理論を理解することができる。
11週 多変量解析②(重回帰分析②) 実際のデータから重回帰分析をすることができる。
12週 多変量解析③(主成分分析①) 主成分分析の理論について理解することができる。
13週 多変量解析④(主成分分析②) 実際のデータから主成分分析をすることができる。
14週 多変量解析⑤(判別分析) 判別分析の理論を理解し、具体的な計算ができる。
15週 期末試験
16週 答案返却
統計の使われ方
これまでに学んだことが具体的な場面でどのように利用されるのかを理解できる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学独立試行の確率、余事象の確率、確率の加法定理、排反事象の確率を理解し、簡単な場合について、確率を求めることができる。5後1,後2,後3
条件付き確率、確率の乗法定理、独立事象の確率を理解し、簡単な場合について確率を求めることができる。5後1,後2,後3
1次元のデータを整理して、平均・分散・標準偏差を求めることができる。5後1,後2,後3,後9

評価割合

試験小テストレポート合計
総合評価割合502525100
基礎的能力0101020
専門的能力50151580
分野横断的能力0000