国語Ⅰ

科目基礎情報

学校	旭川工業高等専門学校	開講年度	令和04年度 (2022年度)
授業科目	国語Ⅰ
科目番号	001	科目区分	一般 / 必修
授業形態	講義	単位の種別と単位数	履修単位: 4
開設学科	機械システム工学科（2021年度以降入学者）	対象学年	1
開設期	通年	週時間数	4
教科書/教材	「現代の国語」（大修館書店）、「言語文化」（大修館書店）、学習課題ノート（大修館書店）、「カラー版新国語便覧」（第一学習社）、「標準漢字演習」（とうほう）、国語辞典・古語辞典・漢和辞典
担当教員	石本 裕之

到達目標

１ 論理的な文章を客観的に理解することができる。
2. 文学的な文章を多角的に鑑賞することができる。
3. 日本文化への理解を深めることができる。
4. 現代日本語の知識を適切に活用して表現できる。
5. 論理的かつ効果的に双方向的コミュニケーションをとることができる。

ルーブリック

	理想的な到達レベルの目安	標準的な到達レベルの目安	未到達レベルの目安
評価項目1	論理的な文章を客観的に理解するこ とができる。	論理的な文章を理解することがで きる。	論理的な文章を理解することができない。
評価項目2	文学的な文章を多角的に鑑賞することができる。	文学的な文章を鑑賞することがで きる。	文学的な文章を鑑賞することができない。
評価項目3	日本文化への理解を十分に深めることができる。	日本文化への理解を深めることができる。	日本文化への理解を深めることが できない。
評価項目４	現代日本語の知識を適切に活用して表現することができる。	現代日本語の知識を活用して表現することができる。	現代日本語の知識を活用して表現 することができない。
評価項目５	論理的かつ効果的に双方向的コミュニケーションをとることができる。	双方向的コミュニケーションをとることができる。	双方向的コミュニケーションをとることができない。

学科の到達目標項目との関係

  機械システム工学科の教育目標④ （母国を含めた様々な文化や多様性を理解する力と日本語や外国語などによるコミュニケーション能力を育成し，国際的視野を持ってグローバルに活躍できる力を育てる。）

  本科の教育目標③ （国際的適応力と英語力を持ちグローバルに活躍する能力を備えた人材を育成する。）

教育方法等

概要:

現代文・古文・漢文をバランスよく学習し、知識・読解力・鑑賞力を身につけるとともに、論理的思考力を伸ばすことができる
よう、シラバスに沿って授業を進める。漢字検定試験準２級以上（４年生までに２級）合格をめざす。

授業の進め方・方法:

予習を前提として授業を進める。現代文は本文を熟読し、漢字の読み方や語句の意味を調べておくこと。古文・漢文は授業で説明する方法を用いて授業の前にノートを作成しておき、授業中は必要事項を書き込むようにする。夏・冬の長期休暇には別途課題を課す。

注意点:

授業内容をきちんと理解するために、毎回必ず予習をして授業に臨むこと。
① 学習に有用な、しっかりしたノート作りを確実に行い、理解力・表現力の伸長に心がける。
▼はじめの授業にノート作り指導をする。以後、どの教材もその仕方で各自ノート作りを行うこと。
▼現代文・古文・漢文それぞれ別個の、ノートを用いること。（ファイル式は不可。）
▼古文は予習として、本文書写と活用語、特に助動詞の明示を怠らないこと。
▼漢文は予習として、白文と書き下し文の記入を怠らないこと。
▼現代文ノートでは特に、聞き取りながらメモする作業を重視すること。
② 辞書を引き予習復習を行って、漢字力・語彙力を養成し、日常的な学習習慣を身につける。
▼教材程度のレベルの文章を自力で読み解くことができるようになることが肝心。
▼予習習慣の身に付けが、学習習慣身に付けの基礎であることを忘れないように。
▼「自分で調べ、読み、書く」ことが「勉強」であると、銘記すること。
③ 新聞を含め広く文章に親しみ、実際に読み書きすることを心がける。具体例としてコラム写書を行うことを推奨する。
▼必要な能力を身に付けるために、国語が不得意と自分で思う者ほど取り組む必要がある。
▼平常点に結びつくものであるから、国語が不得意と自分で思う者ほど取り組む必要がある。

授業計画

		週	授業内容	週ごとの到達目標
前期
	1stQ
		1週	ガイダンス　　　　　　　　　　　　　ノート法演習	・学習の取り組み方や意義・評価法等がわかる。 ・ノート作りが具体的にできる。
		2週	【漢文】　　　　　　　 ・漢文の世界へ ・漢文の構造と訓読の仕方	・基本的漢文構造を理解し、訓読文を読み下すことができる。
		3週	・成句・格言を読む ・推敲（唐詩紀事） 〈古典の扉〉	・漢文に親しみ、訓読文、書き下し文にすることができる。
		4週	【現代文】　　　　　　　　　　　　　　・ぐうぜん、うたがう、読書のススメ（随想）	・筆者の見方、感じ方を読み取ることができる。 ・文意を正確に読み取ることができる。
		5週	・待つということ（随想）	・要旨まとめの基礎を身につけることができる。
		6週	【古文】　　　　　　 ・児のそら寝〈宇治拾遺物語〉	・歴史的仮名遣い・係り結びを理解し、古文に親しみ、現代の言葉との関連を理解することができる。
		7週	〈文法から解釈へ①〉 〈古文を読むために①〉 次週、中間試験を実施する	・文語文法の基礎を理解することができる。
		8週	答案返却指導 【漢文】　　　　　　　　　 ・借虎威（戦国策）　・蛇足（戦国策）	・漢文の訓読や・書き下し文に慣れ、読みを進めることができる。 ・故事成語を身につけることができる。
	2ndQ
		9週	・漢詩 〈漢詩の表現〉	・詩の形式を理解し暗唱することができる。
		10週	【現代文】　　　　　　　　 ・羅生門（小説）	・背景事項や登場人物の心理に注意しながら読み進めることができる。
		11週	・羅生門（小説） ※清兵衛と瓢箪（志賀直哉）	・人物の心理変化を的確に読み取り、小説を味読することができる。 ※意見文をまとめることができる。
		12週	・水の東西（評論）	・論理的な文章の構成を理解し、叙述に即して読解することができる。
		13週	【古文】　　　　　　　　 ・かぐや姫の生い立ち（竹取物語） 〈文法から解釈へ②③〉	・古文ノートを作成し自学自習できる。 ・古文の文体に慣れ、物語の内容を理解することができる。
		14週	〈古文を読むために②③〉 ・筒井筒（伊勢物語）	・古文の文体に慣れ、筆者の考え方を理解することができる。
		15週	〈文法から解釈へ④⑤〉 〈古文を読むために④⑤〉	・用言の活用を理解し、活用の種類、活用形を指摘することができる。
		16週	前期末試験
後期
	3rdQ
		1週	【漢文】 　　　　　　　 ・鶏口牛後（十八史略）	・訓読や訓点・書き下し文に習熟し、基礎的な漢文を読み進めることができる。
		2週	・晏子之御（十八史略）	・話の展開を的確に捉えることができる。
		3週	【現代文】　　　　　　　 ・言語は色眼鏡である（評論）	・論理的な文章の構成を理解し、叙述に即して読解することができる。
		4週	・言語は色眼鏡である（評論） ・情報と身体（評論）	・提起された問題に対して自ら考えることができる。
		5週	・情報と身体（評論）	・提起された問題に対して自ら考えることができる ※小説を鑑賞し、読書レポートをまとめることができる。
		6週	【古文】　　　　　　　　 ・ある人、弓射ることを（徒然草） 〈文法から解釈へ⑤〉	・古文の文体に慣れ、筆者の考え方を理解することができる。
		7週	・門出（土佐日記） 次週、中間試験を実施する	・形容詞、形容動詞、助動詞について説明することができる。
		8週	答案返却指導 【漢文】　　　　　　　　　 ・論語	・漢文の基礎力を固め、孔子・孟子の学問や政治に対する考えを知り、を深めることができる。
	4thQ
		9週	・論語　　　　　　　　　　 ・孟子	・漢文の基礎力を固め、孔子・孟子の学問や政治に対する考えを知り、自己の思考を深めることができる。
		10週	・孟子	・漢文の基礎力を固め、孔子・孟子の学問や政治に対する考えを知り、自己の思考を深めることができる。
		11週	【現代文】　　　　　　　 ・コインは円形か〈評論〉	・筆者の主張を的確に理解し、自らのものの見方・感じ方を深めることができる。
		12週	・コインは円形か〈評論〉　　 ・命は誰のものなのか〈評論〉	・評論文を読んで要旨を的確にまとめることができる。
		13週	・命は誰のものなのか〈評論〉　　　　　　　　　　 【古文】　　　　　　　　 ・祇園精舎（平家物語）	・提起された問題に対して自ら考えることができる。 ※読書レポートをまとめることができる。 ・古文の基礎知識を確かなものにすることができる
		14週	・祇園精舎（平家物語） ・旅立ち（奥の細道）	・代表的な古典文学作品を味わうことができる
		15週	・旅立ち（奥の細道）	・代表的な古典文学作品を味わうことができる
		16週	学年末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類		分野	学習内容	学習内容の到達目標	到達レベル	授業週
基礎的能力	人文・社会科学	国語	国語	論理的な文章(論説や評論)の構成や展開を的確にとらえ、要約できる。	1	前4,前5,前12,後3,後4,後5,後11,後12,後13
				論理的な文章(論説や評論)に表された考えに対して、その論拠の妥当性の判断を踏まえて自分の意見を述べることができる。	1	前4,前5,前12,後3,後4,後5,後11,後12,後13
				文学的な文章(小説や随筆)に描かれた人物やものの見方を表現に即して読み取り、自分の意見を述べることができる。	1	前4,前10,前11,前13,前14,後1,後2,後6,後7,後8,後9,後10,後13,後14,後15
				常用漢字の音訓を正しく使える。主な常用漢字が書ける。	1	前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
				類義語・対義語を思考や表現に活用できる。	1	前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
				社会生活で使われている故事成語・慣用句の意味や内容を説明できる。	1	前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
				専門の分野に関する用語を思考や表現に活用できる。	1	後3,後4,後5,後11,後12,後13
				実用的な文章(手紙・メール)を、相手や目的に応じた体裁や語句を用いて作成できる。	1	前1,前4,前5,前12,後3,後4,後5,後11,後12,後13
				報告・論文の目的に応じて、印刷物、インターネットから適切な情報を収集できる。	1	前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
				収集した情報を分析し、目的に応じて整理できる。	1	前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
				報告・論文を、整理した情報を基にして、主張が効果的に伝わるように論理の構成や展開を工夫し、作成することができる。	1	前4,前5,前10,前11,前12,後3,後4,後5,後11,後12,後13
				作成した報告・論文の内容および自分の思いや考えを、的確に口頭発表することができる。	1	前2,前3,前4,前5,前6,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
				課題に応じ、根拠に基づいて議論できる。	1	前2,前3,前4,前5,前6,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
				相手の立場や考えを尊重しつつ、議論を通して集団としての思いや考えをまとめることができる。	1	前2,前3,前4,前5,前6,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
				新たな発想や他者の視点の理解に努め、自分の思いや考えを整理するための手法を実践できる。	1	前2,前3,前4,前5,前6,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15

評価割合

	試験	レポート	ノート	合計
総合評価割合	80	15	5	100
基礎的能力	60	5	5	70
専門的能力	0	0	0	0
分野横断的能力	20	10	0	30