数学ⅡB

科目基礎情報

学校 旭川工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 数学ⅡB
科目番号 011 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 機械システム工学科(2021年度以降入学者) 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 『新版線形代数 改訂版』(実教出版),『新版線形代数問題集 改訂版』(実教出版)
担当教員 降旗 康彦

到達目標

数学における新しい概念や原理・法則の理解を深め、計算力の向上を目指す。さらに、事象を数学的に考察し処理する能力を身につけることを目標とする。
1. ベクトルの概念およびベクトルに関する演算を理解でき,直線や平面を表現することなどに活用できる。
2. 行列・行列式の概念や演算を理解でき,連立1次方程式の解法に活用できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1ベクトルの概念およびベクトルに関する演算を理解でき,直線や平面を工夫して表現することなどに活用できる。ベクトルの概念およびベクトルに関する演算を理解でき,直線や平面を表現することなどに活用できる。ベクトルの概念およびベクトルに関する演算を理解できない。
評価項目2行列・行列式の概念やその演算を理解でき,連立1次方程式の解法に工夫して活用できる。行列・行列式の概念やその演算を理解でき,連立1次方程式の解法に活用できる。行列・行列式の概念やその演算を理解できない。

学科の到達目標項目との関係

  機械システム工学科の教育目標① 説明 閉じる
  本科の教育目標① 説明 閉じる
  本科の教育目標② 説明 閉じる

教育方法等

概要:
「線形代数」の内容から,まずベクトルの概念,および演算方法を学び,平面における直線および空間における直線や平面などの方程式を学ぶ。さらに,行列・行列式の概念を導入し,それらの演算および応用例としての連立1次方程式の解法を理解する。また,行列式の図形的意味についても理解し応用できるようにする。
授業の進め方・方法:
あらかじめテキストの該当部分を読んでから授業に臨むことを前提とする。授業では概念の意味や具体的な例題を通して、理解を確実にし、演習を行うことでその概念の使い方や応用される場面等を学ぶ。
評価方法は定期試験を80%、平常点(小テスト・レポート等の課題)を20%として評価する。
注意点:
① あらかじめ疑問点などをはっきりさせて授業に臨むここと。
② 道具としての数学を身に付けようという積極的な学習意欲を持ち,授業に臨むこと。
③ 必ずその週のうちに復習をし,演習問題の反復練習に努めること。
④ 分からない個所がある場合は,必ず自分で可能な限り考え,友人と議論し,それでも分からない場合は,必ず担当教員に聞き,明らかにしておくこと。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 第1章 ベクトル
1節 平面ベクトル①
ベクトルの定義を理解し,基本的な計算(和・差・実数倍)ができる。2つのベクトルが平行である条件を理解できる。
2週 1節 平面ベクトル② ベクトルの成分表示ができ、ベクトルの大きさなどの基本的な計算ができる。
3週 1節 平面ベクトル③ ベクトルの1次独立・1次従属の概念を理解でき,ベクトルの分解などに適用できる。
4週 1節 平面ベクトル④ ベクトルの内積の定義を理解して,計算もできる。
5週 1節 平面ベクトル⑤ 内積の基本性質を理解し,内積の計算に適用できる。
6週 1節 平面ベクトル⑥ 位置ベクトルを平面上の図形の問題に適用できる。
7週 1節 平面ベクトル⑦ 平面上の直線の方程式を様々な方法で表すことができる。
8週 1節 平面ベクトル⑧
次週,中間試験を実施する
円の方程式をベクトルを用いて表すことができる。平面のベクトルについての演習問題に取り組み,理解を深めることができる。
2ndQ
9週 2節 空間ベクトル① 空間のベクトルについて,基本的な計算ができる。
10週 2節 空間ベクトル② 空間ベクトルの成分表示ができ、ベクトルの大きさなどの基本的な計算ができる。空間ベクトルの1次独立性の概念を理解できる。
11週 2節 空間ベクトル③ 空間ベクトルの内積の計算ができ,基本性質も適用できる。
12週 2節 空間ベクトル④ 空間の位置ベクトルを空間内の図形の問題に適用できる。
13週 2節 空間ベクトル⑤ 空間内の直線の方程式を求めることができる。
14週 2節 空間ベクトル⑥ 空間内の平面・球の方程式を求めることができる。
15週 2節 空間ベクトル⑦ 空間のベクトルについての演習問題に取り組み理解を深めることができる。
16週 前期末試験
後期
3rdQ
1週 第2章 行列と連立1次方程式
1節 行列①
行列の定義を理解できる。
行列の和・差・実数倍の計算ができる。
2週 1節 行列②
行列の積の計算ができる。
3週 1節 行列③ 逆行列の定義を理解し,2次の正方行列の逆行列を求めることができる。
4週 1節 行列④
逆行列の性質を理解できる。転置行列の定義を理解し,対称行列・交代行列であるかを判定できる。
5週 2節 連立1次方程式と行列① 掃き出し法を用いて,連立1次方程式を解くことができる。
6週 2節 連立1次方程式と行列② 掃き出し法を用いて,逆行列を求めることができる。
7週 2節 連立1次方程式と行列③
連立1次方程式が解を持つ条件を階数の概念を用いて理解できる。
8週 第3章 行列式
1節 行列式の定義と性質①
次週,中間試験を実施する
2次の行列式の定義を理解し計算できる。また,その性質を理解できる。
4thQ
9週 1節 行列式の定義と性質② n次の行列式の定義を理解し,その性質を利用して値を求めることができる。
10週 1節 行列式の定義と性質③ 行列式の余因子展開をすることができる。
11週 1節 行列式の定義と性質④ 種々の行列式の値を求めることができる。積の行列式が行列式の積であることを理解できる。
12週 2節 行列式の応用① 行列の正則性を判定でき,逆行列を余因子行列を用いて逆行列式を求めることができる。
13週 2節 行列式の応用② クラメルの公式を利用して連立1次方程式を解くことができる。
14週 2節 行列式の応用③ 外積の定義を理解し,計算できる。行列式を用いて,平行四辺形の面積および平行六面体の体積を求めることができる。
15週 2節 行列式の応用④ n次元ベクトルについて1次独立・1次従属の概念を理解し,行列式を用いて判定できる。
16週 期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験小テスト・課題合計
総合評価割合8020100
基礎的能力8020100
専門的能力000
分野横断的能力000