工学基礎演習Ⅱ

科目基礎情報

学校 旭川工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 工学基礎演習Ⅱ
科目番号 059 科目区分 専門 / 必修
授業形態 演習 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 機械システム工学科(2021年度以降入学者) 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 新版 基礎数学,高専テキストシリーズ 線形代数,LIBRALY工学基礎&高専TEXT 微分積分,シングルボードコンピュータ用プリント
担当教員 松岡 俊佑,石向 桂一,後藤 孝行,福澤 修一朗

到達目標

1.シングルボードコンピュータ(Raspberry Pi)の各種操作およびプログラミングができる。
2.三角関数の性質や定理を理解し、関連する問題を解くことができる。
3.平面上の図形やベクトルについて理解し、基本的な問題を解くことができる。
4.微積分の公式を使いて、基本的な関数の導関数や積分を求めることができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1シングルボードコンピュータの基礎を十分に理解し,自ら各種操作およびプログラミングができる。シングルボードコンピュータの基礎を理解し,教員の助言等により各種操作およびプログラミングができる。シングルボードコンピュータの基礎が理解できず,教員の助言等があっても操作およびプログラミングができない。
評価項目2三角関数の性質や定理の数学的な 意味を理解し、関連する問題を解 くことができる。三角関数の定理や公式を適用して 問題を解くことができる。三角関数の定理や公式を適用して 問題を解くことができない。
評価項目3平面ベクトルの基本計算の数学的 な意味を十分に理解し、関連する 問題を解くことができる。直線の方程式の導出や、ベクトル による基本的な計算ができる。直線の方程式の導出や、ベクトル による基本的な計算ができない。
評価項目34微積分の公式を適用して、さまざ まな関数の導関数や積分が求めら れる。微積分の公式を適用して、基本的 な関数の導関数や積分が求められ る。直線の方程式の導出や、ベクトル による基本的な計算ができない。

学科の到達目標項目との関係

  機械システム工学科の教育目標② 説明 閉じる
  本科の教育目標① 説明 閉じる

教育方法等

概要:
【前期】
・シングルボードコンピュータRaspberry Piの各種操作およびPythonによるプログラミング技術を習得する。
・Pythonによるプログラミングの演習課題に取り組む。
・数学で学習している多項式や三角関数について,Pythonを利用してプログラムを組み,グラフ化する方法を習得する。

【後期】
・1学年および2学年で学ぶ数学の中でも力学で用いることの多い三角関数,平面上の図形,平面上のベクトル,行列,積分と微分について,基本的な演習問題を解く。
授業の進め方・方法:
【前期】担当教員:松岡,石向,後藤,技術職員
・シングルボードコンピュータRaspberry Piを用いた演習ではチームごとに演習を行う。
・Pythonによるプログラミングの演習課題は各自が取り組む。
・リフレクションシートや課題等は指定された期限日までに,指定された方法で提出する。
・毎回の授業でリフレクションシートを作成して提出すること。
・リフレクションシートの提出は次回の授業の点呼後を期限とする。提出期限の週の金曜日までに提出できなかった場合はリフレクションシートの点数は0点とする。
・リフレクションシートの提出期限が過ぎて点数が0点になった場合についても,必ず提出すること。

【後期】担当教員:松岡,福澤
・指定された範囲の演習問題を授業時間内で解く。
・試験前に演習ノートを提出する。
注意点:
【前期】
・授業を欠席した場合についても,授業内容をクラスメートやチームメイトに聞き,授業で配布された資料を参考にしながらリフレクションシートを必ず提出すること。
・リフレクションシートや授業の資料はファイルに綴じて,保管すること。
・前期は毎回の授業でファイルを持参すること。
・ファイルは定期的にチェックする。
・データのバックアップおよび授業時間外の学習のため,各自USBメモリ等の記憶媒体を用意し,必要なファイルを各自で保存・管理しておくことを推奨します。
・シングルボードコンピュータはていねいかつ大切にあつかうこと。
・単にコンピュータの操作をこなすだけに終始せず,解決しようとしている問題の内容とコンピュータ操作を関連付けて理解するように心がけること。

【後期】
・丸暗記した公式に数値を代入して解くのではなく,数学的な意味を十分に考えて解くこと。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス
シングルボードコンピュータを使ったDCモータの回転制御
シングルボードコンピュータ上でScratchのプログラムを作成し,DCモータ回転制御することができる。
2週 PythonにおけるLEDの点滅プログラムの作成 PythonをつかってLEDの点滅プログラムを作成できる。
3週 Pythonにおけるモータ制御プログラムの作成 Pythonをつかってモータ制御プログラムを作成できる。
4週 Pythonの基本操作および標準入出力のプログラミング Pythonの基本操作および標準入出力のプログラミングができる。
5週 Pythonによる条件判断のプログラミング Pythonによる条件判断のプログラミングができる。
6週 Pythonによる複雑な条件判断のプログラミング Pythonによる複雑な条件判断のプログラミングができる。
7週 Pythonによる繰り返しのプログラミング Pythonによる繰り返しのプログラミングができる。
8週 Pythonによる多重繰り返しのプログラミング Pythonによる多重繰り返しのプログラミングができる。
2ndQ
9週 Pythonによる数値演算のプログラミング Pythonによる数値演算のプログラミングができる。
10週 Pythonによる複雑な数値演算のプログラミング Pythonによる複雑な数値演算のプログラミングができる。
11週 Pythonとグラフ描画ライブラリによる多項式関数のプログラミング Pythonとグラフ描画ライブラリによる多項式関数のプログラミングができる。
12週 Pythonとグラフ描画ライブラリによる三角関数のプログラミング Pythonとグラフ描画ライブラリによる三角関数や三角関数の各種公式(加法定理)のプログラミングができる。
13週 Pythonによるグラフ作成のプログラミング Pythonによるグラフ作成の基本操作ができる。Pythonによる各種関数(多項式関数,三角関数および三角関数の各種公式)のグラフ作成ができる。
14週 サンプルデータの集計 サンプルデータをExcelやPythonを使って集計できる。
15週 リフレクションシートのデータの集計 リフレクションシートのデータをExcelやPythonを使って集計できる。
16週
後期
3rdQ
1週 三角関数① 三角関数の性質について理解できる。
2週 三角関数② 三角関数のグラフについて理解できる。
加法定理や2倍角の公式について理解できる。
3週 三角関数③
平面状の図形①
三角関数の合成について理解できる。
三角関数を含む方程式と不等式の解き方について理解できる。
直線の方程式や円の方程式について理解できる。
4週 平面状の図形② 直線の方程式や円の方程式について理解できる。
5週 平面上のベクトル① ベクトルの加法・減法・実数倍について理解できる。
6週 平面上のベクトル② ベクトルの演算について理解できる。
ベクトルの成分表示について理解できる。
ベクトルの分解について理解できる。
7週 平面上のベクトル③ ベクトルの内積について理解できる。
内積の成分表示について理解できる。
内積の基本性質について理解できる。
8週 後期中間試験 学んだ知識の再確認と修正ができる。
4thQ
9週 試験の返却と解答,平面上のベクトル④ ベクトルの平行について理解できる。
ベクトルの平行・垂直について理解できる。
位置ベクトルについて理解できる。。
10週 行列① 行列の和、差の計算ができる。
行列の積の計算ができる。
11週 行列②
導関数
2次の正方行列の逆行列を求めることができる。
連立1次方程式を行列を使って解くことができる。
導関数について理解できる。
12週 関数の積の微分、商の微分、合成関数の微分 関数の積の微分、商の微分を計算できる。
合成関数の微分の計算ができる。
13週 いろいろな導関数 三角関数や指数関数などのいろいろな関数の導関数を求めることができる。
14週 接線、関数の増減と極大・極小 曲線の接線の方程式を求めることができる。
関数の増減と極大・極小を調べグラフを書くことができる。
15週 定積分、不定積分 定積分、不定積分について理解できる。
16週 学年末試験 学んだ知識の再確認と修正ができる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学2次関数の性質を理解し、グラフをかくことができ、最大値・最小値を求めることができる。3
角を弧度法で表現することができる。3
三角関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。3
加法定理および加法定理から導出される公式等を使うことができる。3
三角関数を含む簡単な方程式を解くことができる。3
三角比を理解し、簡単な場合について、三角比を求めることができる。3
一般角の三角関数の値を求めることができる。3
2点間の距離を求めることができる。3
内分点の座標を求めることができる。3
2つの直線の平行・垂直条件を利用して、直線の方程式を求めることができる。3
簡単な場合について、円の方程式を求めることができる。3
ベクトルの定義を理解し、ベクトルの基本的な計算(和・差・定数倍)ができ、大きさを求めることができる。3
平面および空間ベクトルの成分表示ができ、成分表示を利用して簡単な計算ができる。3
問題を解くために、ベクトルの平行・垂直条件を利用することができる。3
行列の定義を理解し、行列の和・差・スカラーとの積、行列の積を求めることができる。3
逆行列の定義を理解し、2次の正方行列の逆行列を求めることができる。3
微分係数の意味や、導関数の定義を理解し、導関数を求めることができる。3
積・商の導関数の公式を用いて、導関数を求めることがができる。3
合成関数の導関数を求めることができる。3
三角関数・指数関数・対数関数の導関数を求めることができる。3
逆三角関数を理解し、逆三角関数の導関数を求めることができる。3
関数の増減表を書いて、極値を求め、グラフの概形をかくことができる。3
極値を利用して、関数の最大値・最小値を求めることができる。3
簡単な場合について、関数の接線の方程式を求めることができる。3

評価割合

試験課題・レポート演習ノートその他合計
総合評価割合3550150100
基礎的能力354015090
専門的能力0100010
分野横断的能力00000