力学基礎

科目基礎情報

学校 旭川工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 力学基礎
科目番号 060 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 機械システム工学科(2021年度以降入学者) 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 機械力学の基礎(堀野正俊著、オーム社)/プリント
担当教員 杉本 剛,安田 洋平

到達目標

1.力学で用いられる専門用語の意味を理解し、説明できる。
2.力学の基本法則を理解し、公式を組み合わせて使うことができる。
3.微積分を用いて、力学の基本的な問題を解くことができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1力学で用いられる専門用語の意味を理解し、説明できる。力学で用いられる専門用語の意味を理解できる。力学で用いられる専門用語の意味を理解できない。
評価項目2力学の基本法則を理解し、公式を組み合わせて使うことができる。力学の基本法則を理解し、公式を使うことができる。力学の基本法則を理解し、公式を使うことができない。
評価項目3微積分を用いて、機械工学に関連する力学の問題を解くことができる。微積分を用いて、基本的な力学の問題を解くことができる。微積分を用いて、基本的な力学の問題を解くことができない。

学科の到達目標項目との関係

  機械システム工学科の教育目標② 説明 閉じる
  本科の教育目標① 説明 閉じる

教育方法等

概要:
機械工学の専門科目を学ぶうえで、力学の知識は必要不可欠である。この授業では、物理で学習した力学の基礎を復習するとともに、機械工学に関連する力学の基本的な問題を解けるようにする。
授業の進め方・方法:
1.力、重心、質点の運動、力と運動の法則、質点系の運動、仕事、エネルギー、動力、摩擦について学習する。
2.例題や演習問題をできるだけ多く解くことで、力学の基本法則を確実に理解し、公式を使いこなせるようにする。
注意点:
1.物理の教科書を復習し、理解力が不足している部分を自習すること。
2.例題、演習問題、宿題を解くさい、深く考え、わからない場合は必ず質問すること。
3.宿題およびノートは必ず期限内に提出すること。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス、力 力は、大きさ、向き、作用する点によって表されることが理解できる。力の合成と分解を図で表現できる
2週 力の合力と分力を計算できる。一点に作用する力のつり合い条件を説明できる。
3週 力のモーメントと偶力のモーメントを計算できる。
4週 作用点が異なる力のつり合い条件を説明できる。
5週 摩擦 静摩擦と動摩擦の意味を理解し、静摩擦力と動摩擦力を計算できる。
6週 重心 重心の意味を説明できる。
7週 重心 平板の重心位置を計算できる。
8週 中間試験 学んだ知識の確認ができる。
2ndQ
9週 中間試験の返却と解説
学んだ知識の再確認と修正ができる。
10週 重心 立体の重心位置を計算できる。
11週 質点の運動 変位、速度、加速度の意味を理解し、計算できる。
12週 質点の運動 等速度運動および等加速度運動について、速度と時間の関係、変位と時間の関係を計算できる。
13週 質点の運動 自由落下運動を運動方程式で表し、速度と時間の関係、変位と時間の関係を計算できる。
14週 質点の運動 放物運動を運動方程式で表し、速度と時間の関係、変位と時間の関係を計算できる。
15週 質点の運動 放物運動を運動方程式で表し、速度と時間の関係、変位と時間の関係を計算できる。
16週 期末試験 学んだ知識の確認ができる。
後期
3rdQ
1週 質点の運動 等速円運動および角加速度が一定の円運動について、角速度と時間の関係、角変位と時間の関係を計算できる。
2週 質点の運動 等速円運動について、周速度、回転速度、向心力と遠心力を計算できる。
3週 力と運動 運動の第1法則、第2法則、第3法則を説明できる。
4週 力と運動 慣性力の意味を理解し、計算できる。
5週 力と運動 動摩擦力がはたらく物体の運動を運動方程式で表し、加速度、速度と時間の関係、変位と時間の関係を計算できる。
6週 質点系の運動 質点系の運動を運動方程式で表すことができる。
7週 質点系の運動 質点系の加速度、速度と時間の関係、変位と時間の関係を計算できる。
8週 中間試験 学んだ知識の確認ができる。
4thQ
9週 中間試験の返却と解説
質点系の運動
学んだ知識の再確認と修正ができる。
質点系の加速度、速度と時間の関係、変位と時間の関係を計算できる。
10週 仕事 仕事の意味を理解し、計算できる。
11週 仕事 てこ、滑車、斜面などの道具を用いた場合の仕事を計算できる。
12週 エネルギー エネルギーの意味を理解し、位置エネルギーおよび運動エネルギーを計算できる。
13週 エネルギー 力学的エネルギー保存の法則を理解し、応用できる。
14週 動力 動力の意味を理解し、直線運動における動力を計算できる。
15週 動力 回転運動における動力を計算できる。
16週 期末試験 学んだ知識の確認ができる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理力学速度と加速度の概念を説明できる。3前11
直線および平面運動において、2物体の相対速度、合成速度を求めることができる。3
等加速度直線運動の公式を用いて、物体の座標、時間、速度に関する計算ができる。3
平面内を移動する質点の運動を位置ベクトルの変化として扱うことができる。3
物体の変位、速度、加速度を微分・積分を用いて相互に計算することができる。3前11
自由落下、及び鉛直投射した物体の座標、速度、時間に関する計算ができる。3前13,前14,前15,前16
水平投射、及び斜方投射した物体の座標、速度、時間に関する計算ができる。3前14,前15,前16
物体に作用する力を図示することができる。3前1,前2,前4,前8,前9
力の合成と分解をすることができる。3前1,前2,前4,前8,前9
重力、抗力、張力、圧力について説明できる。3
フックの法則を用いて、弾性力の大きさを求めることができる。3
慣性の法則について説明できる。3後3,後4
作用と反作用の関係について、具体例を挙げて説明できる。3
運動方程式を用いた計算ができる。3
簡単な運動について微分方程式の形で運動方程式を立て、初期値問題として解くことができる。3
静止摩擦力がはたらいている場合の力のつりあいについて説明できる。3前5
最大摩擦力に関する計算ができる。3前5
動摩擦力に関する計算ができる。3前5,後5
仕事と仕事率に関する計算ができる。3
物体の運動エネルギーに関する計算ができる。3
重力による位置エネルギーに関する計算ができる。3後12
弾性力による位置エネルギーに関する計算ができる。3
力学的エネルギー保存則を様々な物理量の計算に利用できる。3後13
周期、振動数など単振動を特徴づける諸量を求めることができる。3
単振動における変位、速度、加速度、力の関係を説明できる。3
等速円運動をする物体の速度、角速度、加速度、向心力に関する計算ができる。3
万有引力の法則から物体間にはたらく万有引力を求めることができる.3
万有引力による位置エネルギーに関する計算ができる。3
専門的能力分野別の専門工学機械系分野力学力は、大きさ、向き、作用する点によって表されることを理解し、適用できる。4前1,前8,前9
一点に作用する力の合成と分解を図で表現でき、合力と分力を計算できる。4前2,前8,前9
一点に作用する力のつりあい条件を説明できる。4前2,前8,前9
力のモーメントの意味を理解し、計算できる。4前3,前8,前9
偶力の意味を理解し、偶力のモーメントを計算できる。4前3,前8,前9
着力点が異なる力のつりあい条件を説明できる。4前4,前8,前9
重心の意味を理解し、平板および立体の重心位置を計算できる。4前6,前7,前8,前9,前10,前16
速度の意味を理解し、等速直線運動における時間と変位の関係を説明できる。4前11,前12
加速度の意味を理解し、等加速度運動における時間と速度・変位の関係を説明できる。4前11,前12
運動の第一法則(慣性の法則)を説明できる。4後3,後4,後8,後9
運動の第二法則を説明でき、力、質量および加速度の関係を運動方程式で表すことができる。4前13,前14,前15,前16,後3,後5,後6,後7,後8,後9
運動の第三法則(作用反作用の法則)を説明できる。4後3,後8,後9
周速度、角速度、回転速度の意味を理解し、計算できる。4後1,後2,後8,後9
向心加速度、向心力、遠心力の意味を理解し、計算できる。4後2,後8,後9
仕事の意味を理解し、計算できる。4後10,後11,後16
てこ、滑車、斜面などを用いる場合の仕事を説明できる。4後11,後16
エネルギーの意味と種類、エネルギー保存の法則を説明できる。4後12,後13,後16
位置エネルギーと運動エネルギーを計算できる。4後12,後13,後16
動力の意味を理解し、計算できる。4後14,後15,後16
すべり摩擦の意味を理解し、摩擦力と摩擦係数の関係を説明できる。4前5,前8,前9,後5

評価割合

試験小テストレポート口頭発表成果品実技その他合計
総合評価割合80020000100
基礎的能力4001000050
専門的能力4001000050
分野横断的能力0000000