機械材料学Ⅱ

科目基礎情報

学校 旭川工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 機械材料学Ⅱ
科目番号 074 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 機械システム工学科(2021年度以降入学者) 対象学年 3
開設期 前期 週時間数 前期:2
教科書/教材 宮川大海・吉葉正行 著,よくわかる材料学,森北出版/ 配布資料(担当教員作成)
担当教員 杉本 剛

到達目標

1. 金属材料およびそれら合金の基礎的性質ならびに熱処理による組織変化および加工が性質におよぼす影響を理解する。
2. 代表的なプラスチック、セラミックスの性質、用途、また、その再利用などについて理解する。
3. 炭素材料、複合材料、木材等の基礎的性質について説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1金属および合金について、種類、製法、性質、用途、加工性、処理技術等の知識を正しく説明できる。金属および合金について、種類、製法、性質、用途、加工性、処理技術等の知識を説明できる。金属および合金について、種類、製法、性質、用途、加工性、処理技術等の知識を説明できない。
評価項目2プラスチック及びセラミックスについて、種類、性質、用途、構造等を正しく説明できる。プラスチック及びセラミックスについて、種類、性質、用途、構造等を説明できる。プラスチック及びセラミックスについて、種類、性質、用途、構造等を説明できない。
評価項目3炭素材料、複合材料、木材等について、種類、性質、用途、加工性、構造等を正しく説明できる。炭素材料、複合材料、木材等について、種類、性質、用途、加工性、構造等を説明できる。炭素材料、複合材料、木材等について、種類、性質、用途、加工性、構造等を説明できない。

学科の到達目標項目との関係

  機械システム工学科の教育目標② 説明 閉じる
  本科の教育目標① 説明 閉じる

教育方法等

概要:
機械材料の基本的性質,実用材料の歴史的発展,材料相互間の位置付けを系統的に理解させることを目的とする。日常生活においてよく見かける様々な機械を構成する材料は主に、金属・プラスチック(高分子材料)・セラミックス・木材等に分けられる。それぞれの特徴を理解しておくことは、ものづくりに関わる技術者にとって非常に有用かつ重要なことである。
 この科目は企業で材料およびその生産プロセスの研究・開発を担当していた教員が,その経験を活かし,機械に使われる各種材料の種類,特性,製造プロセス,用途等について講義形式で授業を行うものである。
授業の進め方・方法:
本授業の前半では金属材料に関する基礎的事項について学ぶ。後半においては,非金属材料(プラスチック,セラミックス)、複合材料および機能性材料について学ぶ。
注意点:
全ての機械は材料がないと造ることはできず,機械材料学はものづくりのベースとなる.多種のモノを作る上での基礎を学び,設計・製造プロセスを考えるうえでの基礎としてもらいたい.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 耐食材料 防食、不動態皮膜、フェライト系・オーステナイト系ステンレス鋼、粒界腐食、応力腐食割れ等が理解できる。
2週 耐熱材料 耐熱材料における原理,その組織を学ぶ
3週 新材料・複合材料 形状記憶材料の動作原理と用途,複合材料の製法とその特性について説明できる.
4週 熱可塑性,熱硬化性プラスチック プラスチックが熱との関係により,大きく分けて二種類に分類されることを説明でき、それぞれの特徴がわかる。
5週 プラスチックの強度特性 プラスチックの機械的性質の特徴を説明できる。
6週 プラスチックとリサイクル,セラミックスの基礎 プラスチックのリサイクルについて説明できる.セラミックスを汎用セラミックスとファインセラミックスに分類できる。
7週 機械構造用セラミックス 構造用セラミックスの性質がわかる。結合様式と特性との関係がわかる。
8週 中間試験 学んだ知識の確認ができる。
2ndQ
9週 製造法による特性変化,炭素材料 セラミックスの製造法による特性変化がわかる.DLC,カーボンナノチューブの性質がわかる。
10週 構造用複合材料 複合材料の発展や分類について説明できる。複合材料の機械的強度や複合則について説明できる。
11週 傾斜機能材料,アモルファス合金 傾斜機能材料,アモルファス合金の性質がわかる。
12週 水素吸蔵合金,超塑性合金 水素吸蔵合金,超塑性合金の性質がわかる。
13週 木材 木材の基礎的な性質と材料としての特徴が理解できる
14週 木材の利用と資源循環 木材の利用方法と資源循環による環境負荷の低減について理解できる
15週 木材の製法 木材の製造プロセスについて理解できる
16週 期末試験 学んだ知識の確認ができる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力500000050
専門的能力500000050
分野横断的能力0000000