機械加工学Ⅰ

科目基礎情報

学校 旭川工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 機械加工学Ⅰ
科目番号 087 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 機械システム工学科(2021年度以降入学者) 対象学年 2
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 機械工作法(朝倉書店)/プリント(資料,解説,図表など)
担当教員 岡田 昌樹

到達目標

1. 切削加工理論の原理を理解し,その現象を説明できる。
2. 切削工具の構造,原理,使用方法を理解し,その特徴を説明できる。
3. 旋盤,フライス盤,ボール盤などの特徴を説明でき,それらの加工手法を選択できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1切削加工理論の原理を正しく理解し,その現象を詳しく説明できる。切削加工理論の原理を理解し,その現象を説明できる。切削加工理論の原理を理解できず,その現象を説明できない。
評価項目2切削工具の構造,原理,使用方法を正しく理解し,その特徴を詳しく説明できる。切削工具の構造,原理,使用方法を理解し,その特徴を説明できる。切削工具の構造,原理,使用方法を理解できず,その特徴を説明できない。
評価項目3旋盤,フライス盤,ボール盤などの特徴を正しく説明でき,それらの最適な加工手法を選択できる。旋盤,フライス盤,ボール盤などの特徴を説明でき,それらの加工手法を選択できる。旋盤,フライス盤,ボール盤などの特徴を説明できず,それらの加工手法を選択できない。

学科の到達目標項目との関係

  機械システム工学科の教育目標② 説明 閉じる
  本科の教育目標① 説明 閉じる

教育方法等

概要:
ものづくりを行う上で必須の工作機械を用いた機械加工法について,各々の特徴を理解することで,機械加工法における体系的な知識を身につける。 特に,機械加工学Ⅰでは,機械製作実習で操作方法を習得した旋盤,フライス盤,ボール盤などの汎用工作機械を対象に,切削理論を学び,最適な加工手法を選択できる能力を養う。
授業の進め方・方法:
板書による説明を中心に10回以上のミニテストの実施で授業ごとの達成度を自己採点し,学修実態の自己評価を記録してもらう。この取組み成果を20%評価し,残りは中間試験と期末試験で80%評価する。
注意点:
・評価については,合計点数が60点以上で単位修得となる。その場合,各到達目標項目の到達レベルが標準以上であることが認められる。
・機械加工法を身につけていくには,経験と知識の両方が求められる。従って,機械製作実習で使用した教科書及び自ら作成した報告書を再度熟読し,作業内容を思い出しておくこと。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 機械工作法概要 機械工作法の目的や分類を説明できる。
2週 工作機械概要 工作機械の役割と分類を説明できる。
3週 切削加工理論 バイトによる2次元切削モデルを説明できる。
4週 切削加工理論 切りくずの種類と特徴,構成刃先,切削抵抗の3分力を説明できる。
5週 切削加工工具 切削工具の代表的元素,用途,特徴を説明できる。
6週 切削加工工具 切削工具の工具寿命の判定方法,切削油剤の必要性を説明できる。
7週 旋盤 機械の構造と加工原理,作業条件等を説明できる。
8週 中間試験
旋盤工具

専用工具について,種類と構造,特徴を説明できる。
4thQ
9週 ボール盤 機械の構造と加工原理,作業条件等を説明できる。
10週 ボール盤工具 専用工具について,種類と構造,特徴を説明できる。
11週 フライス盤 機械の構造と加工原理,作業条件等を説明できる。
12週 フライス盤工具 専用工具について,種類と構造,特徴を説明できる。
13週 フライス加工法 フライスの加工理論について,その原理や計算方法を説明できる。
14週 鋳造 精密鋳造法,ダイカスト法およびその他の鋳造法における鋳物の作り方を説明でき,鋳物の欠陥について説明できる。
15週 溶接 溶接法を分類でき,サブマージアーク溶接,イナートガスアーク溶接,炭酸ガスアーク溶接で用いられる装置と溶接のしくみを説明できる。
16週 期末試験 学んだ知識の確認ができる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野工作精密鋳造法、ダイカスト法およびその他の鋳造法における鋳物の作り方を説明できる。4後14
鋳物の欠陥について説明できる。4後14
溶接法を分類できる。4後15
サブマージアーク溶接、イナートガスアーク溶接、炭酸ガスアーク溶接で用いられる装置と溶接のしくみを説明できる。4後15
切削加工の原理、切削工具、工作機械の運動を説明できる。3後12
バイトの種類と各部の名称、旋盤の種類と構造を説明できる。3後8
フライスの種類と各部の名称、フライス盤の種類と構造を説明できる。3後11
ドリルの種類と各部の名称、ボール盤の種類と構造を説明できる。3後10
切削工具材料の条件と種類を説明できる。3後12
切削速度、送り量、切込みなどの切削条件を選定できる。3後13
切削のしくみと切りくずの形態、切削による熱の発生、構成刃先を説明できる。3後4

評価割合

試験演習合計
総合評価割合8020100
基礎的能力401050
専門的能力401050