サイバーセキュリティ基礎

科目基礎情報

学校 旭川工業高等専門学校 開講年度 令和07年度 (2025年度)
授業科目 サイバーセキュリティ基礎
科目番号 078 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電気情報工学科(2021年度以降入学者) 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 TEXTBOOK 情報セキュリティ(林 隆史、林 智子、宮北 和之、中野 敬介 著、近代科学社)/図解まるわかり セキュリティのしくみ(増井 敏克 著、翔泳社)、情報セキュリティの技術と対策がしっかりわかる教科書(中村 行宏、若尾 靖和、林 静香 著、翔泳社)、改訂新版 ファーストステップ 情報通信ネットワーク(浅井 宗海 著、近代科学社)、わかりやすいディジタル情報理論(塩野 充、蜷川 繁 著、オーム社)、授業プリントなど
担当教員 嶋田 鉄兵

到達目標

1.主な情報ネットワーク技術について説明することができる。
2.情報ネットワークにおける主な攻撃手法や防御手法について説明することができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1主な情報ネットワーク技術について説明することができる。また,最新のネットワーク技術に関心を持ち,自ら調べ,その特徴を説明することができる。主な情報ネットワーク技術に関して,授業で取り上げた内容を理解し,説明することができる。主な情報ネットワーク技術について説明することができない。
評価項目2情報ネットワークにおける主な攻撃手法や防御手法について説明することができる。また,最新の事柄について自ら調べ,その特徴を説明することができる。情報ネットワークにおける主な攻撃手法や防御手法について,授業で取り上げた内容を理解し,説明することができる。情報ネットワークにおける主な攻撃手法や防御手法について説明することができない。

学科の到達目標項目との関係

  電気情報工学科の教育目標② 説明 閉じる
本科の教育目標① 説明 閉じる

教育方法等

概要:
インターネットの利用が拡大した現代社会において,「サイバーセキュリティ」は必須の知識のひとつと考えられる。ネットワーク上の様々な脅威から情報資産を守るためには単にセキュリティソフトウェアをインストールするだけではなく,様々な点に注意を払いながら利用しなくてはならない。
本授業では,利用者側・管理者側(攻撃を受ける側)の視点および攻撃者の視点の両方から,サイバーセキュリティについて考える。
攻撃を受ける側の視点からは,セキュリティインシデントに対する備えや発生時の対応などについて考える。
攻撃者側の視点からは様々な攻撃手法について知ることで,それらに対する防御の方法を知る目的がある。
授業の進め方・方法:
・本科目ではサイバーセキュリティに関する幅広い内容を取り扱う。また、サイバーセキュリティを考える上で必要となる情報ネットワーク技術や各種の情報技術(データベースなど)についても適宜取り扱う。
・授業ではまず授業資料を基に講義を行い、後半に演習等の取り組みおよび質問の時間を設ける。また、サイバーセキュリティに関する体験や調査の機会を適宜設ける。
・「サイバーセキュリティ人材育成事業(K-SEC)」により作成された教育コンテンツ(K-SEC 教材)を使用する。
注意点:
・総時間数90時間(自学自習60時間)
・自学自習(60時間)は、日常の授業(30時間)のための予習復習時間、理解を深めるための演習課題の考察・解法の時間および小テストや定期試験の準備のための勉強時間を総合したものとする。
・評価については、合計点数が60点以上で単位修得となる。その場合、各到達目標項目の到達レベルが標準以上であることが認められる。
・授業内容の理解を深めるために、演習・課題等に積極的に取り組むことが求められる。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 情報セキュリティの必要性 情報資産をめぐる様々な攻撃やリスクの危険性とサイバーセキュリティの必要性について説明できる。
2週 情報セキュリティの主要要素 情報セキュリティの3要素、および追加の4要素について説明できる。また、セキュリティにおける基本的な考え方について説明できる。
3週 様々な攻撃(1) 情報ネットワークにおける攻撃手法について説明できる。
4週 様々な攻撃(2) 情報ネットワークにおける攻撃手法について説明できる。
5週 情報セキュリティの確保(1) 情報ネットワークおよびソフトウェアにおけるリスクと対処方法について説明できる。
6週 情報セキュリティの確保(2) 情報ネットワークおよびソフトウェアにおけるリスクと対処方法について説明できる。
7週 まとめ(1) これまでに学んだ事項について確認できる。
8週 中間試験 学んだ知識の確認ができる。
2ndQ
9週 暗号/認証技術の基礎と管理(1) 暗号の種類や認証のしくみについて説明できる。
10週 暗号/認証技術の基礎と管理(2) 暗号の種類や認証のしくみについて説明できる。
11週 個人と組織のセキュリティ対策(1) ソーシャルエンジニアリング、セキュリティポリシーについて説明できる。
12週 個人と組織のセキュリティ対策(2) 個人や組織におけるセキュリティ対策について説明できる。
13週 インシデントへの備えと対応 セキュリティインシデントとそれに対する対応策について説明できる。
14週 社会活動と情報セキュリティ 社会における情報セキュリティについて説明できる。
15週 まとめ(2) これまでに学んだ事項について確認できる。
16週 期末試験 学んだ知識の確認ができる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎情報リテラシー情報リテラシー情報伝達システムやインターネットの基本的な仕組みを把握している。4前1,前5,前6
情報セキュリティの必要性および守るべき情報を認識している。4前1,前2,前5,前6,前9,前10,前11,前12,前13,前14
個人情報とプライバシー保護の考え方についての基本的な配慮ができる。4前2,前11,前12
インターネット(SNSを含む)やコンピュータの利用における様々な脅威を認識している4前1,前3,前4,前11,前12,前13,前14
インターネット(SNSを含む)やコンピュータの利用における様々な脅威に対して実践すべき対策を説明できる。4前1,前3,前4,前11,前12,前13,前14

評価割合

試験演習・課題・小テスト等合計
総合評価割合7030100
基礎的能力301040
専門的能力402060
分野横断的能力000