史学

科目基礎情報

学校	旭川工業高等専門学校	開講年度	令和06年度 (2024年度)
授業科目	史学
科目番号	040	科目区分	一般 / 選択
授業形態	講義	単位の種別と単位数	学修単位: 2
開設学科	システム制御情報工学科（2021年度以降入学者）	対象学年	4
開設期	後期	週時間数	2
教科書/教材	なし
担当教員	谷口 牧子,根本 聡,箱山 健一

到達目標

・資本主義経済体制の史的確立について正しく理解する。
・19世紀末大不況下における資本主義経済体制の史的変質について正しく理解する。
・20世紀末のグローバル化と市場統合について発生史の見地から正しく理解する。

ルーブリック

	理想的な到達レベルの目安	標準的な到達レベルの目安	未到達レベルの目安
資本主義経済体制の確立	資本主義の確立について正しく説明できる	資本主義の確立について正しく理解できる	資本主義の確立について正しく理解できない
資本主義経済体制の変質	資本主義の変質について正しく説明できる	資本主義の変質について正しく理解できる	資本主義の変質について正しく理解できない
グローバル化と地域統合	グローバル化と地域統合について正しく理解できる	グローバル化と地域統合について正しく理解できる	グローバル化と地域統合について正しく理解できない

教育方法等

概要:

資本主義は、産業革命によって確立された近代固有の経済システムであり、各国の歴史的な蓄積条件の違いから、今日でも解消されない各国独特の型が生じ、その後、19世紀末と20世紀末に大きな構造転換を経て、現在に至りました。この授業では、資本主義の成り立ちとその後の変質の特徴を習得し、次いで、主要各国の資本主義の型を習得、最後に、現代資本主義の歴史的な特徴を学びます。

授業の進め方・方法:

授業は講義形式で行ないます。授業終了後はノート等を見直してよく復習しておくこと。
授業内容の復習を行なっているか確認して評価するために、定期的に授業内容を要約した小論文を提出してもらいます。

注意点:

・総時間数90時間（自学自習60時間）
・自学自習時間（60時間）は、日常の授業に対する復習、課題の解答作成時間，試験のための学習時間を総合したものとする。
・評価については、合計点数が60点以上で単位修得となる。その場合、各到達目標項目の到達レベルが標準以上であることが認められる。

授業計画

		週	授業内容	週ごとの到達目標
後期
	3rdQ
		1週	資本主義社会確立をめぐる諸問題 産業革命の概念	産業革命の概念について正しく理解する
		2週	初期資本主義’(1) 第一次囲い込み運動と資本主義的牧羊業の成立	産業革命に先行する初期資本主義の概念について正しく理解する。とくに、16世紀西欧における資本主義的牧羊業の成立について正しく理解する。
		3週	初期資本主義(2) 輸出市場向け農村毛織物手工業の成立	産業革命に先行する初期資本主義の概念について正しく理解する。とくに、16世紀西欧における農村毛織物手工業の成立について正しく理解する。
		4週	初期資本主義(3) 資本主義精神の形成	資本主義の経済活動に適合的な経済倫理がどのようにして形成されたか、ウェーバーテーゼに基づいて正しく理解する。
		5週	産業革命期イギリス木綿産業の技術史	木綿産業の技術革新が社会経済に与えた作用について正しく理解する。
		6週	第二次囲い込み運動と農工のもつれ合い	農業の資本主義化の進展について正しく理解する。
		7週	国際資本主義体制の確立	イギリス以外の諸国の産業革命の進展と複数の資本主義国民経済による多国間自由貿易体制の成立について正しく理解する。
		8週	十九世紀末大不況下における資本主義の変質	生産の集中と資本の集中について正しく理解する。
	4thQ
		9週	イギリス資本主義の特徴	寄生地主制とシティについて正しく理解する。
		10週	フランス資本主義の特徴	アトリエ工業と高利貸的なフランス銀行資本の特徴について正しく理解する。
		11週	ドイツ資本主義の特徴	ドイツ重工業と金融市場の基本特徴について正しく理解する。
		12週	アメリカ資本主義の特徴	19世紀末アメリカ金融市場の基本特徴について正しく理解する。
		13週	国際金本位制の成立と展開	金本位制と再建国際金本位制について正しく理解する。
		14週	20世紀末における資本主義の変質	グローバル化と地域統合に浮いて正しく理解する。
		15週	期末試験
		16週	試験答案の返却と解説

評価割合

	試験	小論文	合計
総合評価割合	80	20	100
基礎的能力	70	10	80
専門的能力	10	0	10
分野横断的能力	0	10	10