到達目標
1. 同次変換行列を用いてロボットの3次元座標変換を行うことができる。
2. ロボットアームのヤゴビ行列を求めることができる。
3. 2物体の向心・偏心衝突を計算できる。
4. 動力学の基礎の1つである1自由度系の振動現象を説明できる.
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 同次変換行列を用いて,多自由度の多関節ロボットにおける3次元の先端座標を導出できる。 | 同次変換行列を用いて,低自由度のロボットにおける3次元の先端座標を導出できる。 | 同次変換行列が導出することができない。 |
評価項目2 | 多自由度の多関節ロボットアームにおけるヤゴビ行列を導出できる。 | 低自由度のロボットアームにおけるヤゴビ行列を導出できる。 | ヤコビ行列を導出することができない。 |
評価項目3 | 2物体の向心・偏心衝突を正確に計算できる。 | 2物体の向心・偏心衝突を計算できる。 | 2物体の向心・偏心衝突を計算できない。 |
評価項目4 | 1自由度系の自由および強制振動現象を正確に説明できる。 | 1自由度系の自由および強制振動現象を説明できる。 | 1自由度系の自由および強制振動現象を説明できない。 |
学科の到達目標項目との関係
システム制御情報工学科の教育目標②
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本科の教育目標①
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教育方法等
概要:
ロボットの機構と構成要素の位置を,同次変換行列を用いて記述し,各関節の変位と角度を与え,位置・姿勢を求める順運動学について学習する.次いで,ヤコビ行列の導出法を学習し,関節角速度とアームの速度及び姿勢変化の関係について学習する.さらには,2物体の向心と偏心衝突問題を学習する.最後に,動力学の基礎の1つである1自由度系の振動現象を学習する.
授業の進め方・方法:
多関節ロボットアームの順・逆運動学や1自由度系の振動現象に関する基礎事項を学び,ロボットの機械要素の力学に関する知識を習得する。学んだ内容の理解を確認するために宿題を課すので,翌週の授業までに提出すること.
注意点:
・ロボットの運動学に関する基礎を確実に身につけ,具体的な問題に応用できる能力と,さらに深い内容について,独力で学べる土台を造ることに留意する。
・総時間数45時間(自学自習30時間)
・自学自習時間(30時間)は,日常の授業(15時間)に対する予習復習,レポート課題の解答作成時間,試験のための学習時間を時間を総合したものとする。
・評価については,合計点数が60点以上で単位修得となる.その場合,各到達目標項目の到達レベルが標準以上であることが認められる。
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
ロボットの概要
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ロボット三原則に代表されるロボットの定義を説明できる.ロボットの構成要素を説明できる.産業用ロボットを形状により分類できる.
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2週 |
ロボットの順運動学 |
運動学の概要を説明できる. 座標系の表現方法を説明できる.
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3週 |
ロボットの順運動学 |
幾何学的な方法により,ロボットアームの先端座標を計算できる.
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4週 |
ヤコビ行列 |
ヤコビ行列を計算できる.
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5週 |
衝突 |
2物体の向心衝突の問題を解くことができる.
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6週 |
衝突 |
2物体の偏心衝突の問題を解くことができる.
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7週 |
中間試験 |
これまで学んだ内容について,試験で確認する.
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8週 |
振動の基礎 |
機械振動の種類を分類できる。振動の基本的な数学表現を説明できる.
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4thQ |
9週 |
1自由度系の自由振動 |
1自由度系の運動方程式を求めることができる.
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10週 |
1自由度系の自由振動 |
非減衰1自由度系の自由振動を説明できる.
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11週 |
1自由度系の自由振動 |
減衰1自由度系の自由振動を説明できる.
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12週 |
1自由度系の強制振動 |
非減衰1自由度系の強制振動を説明できる.
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13週 |
1自由度系の強制振動 |
減衰1自由度系の強制振動を説明できる.
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14週 |
1自由度系の強制振動 |
減衰1自由度系の強制振動解を求めることができる.
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15週 |
1自由度系の強制振動 |
周波数応答曲線から振動の状態を説明できる.
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16週 |
学年末試験 |
これまで学んだ内容について,試験で確認する.
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 機械系分野 | 力学 | 運動量および運動量保存の法則を説明できる。 | 4 | 後5,後6 |
振動の種類および調和振動を説明できる。 | 4 | 後8 |
不減衰系の自由振動を運動方程式で表し、系の運動を説明できる。 | 4 | 後9,後10,後12 |
減衰系の自由振動を運動方程式で表し、系の運動を説明できる。 | 4 | 後11 |
調和外力による減衰系の強制振動を運動方程式で表し、系の運動を説明できる。 | 4 | 後13,後14 |
調和変位による減衰系の強制振動を運動方程式で表し、系の運動を説明できる。 | 4 | 後14,後15 |
評価割合
| 試験 | レポート | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 75 | 25 | 0 | 0 | 0 | 0 | 100 |
基礎的能力 | 25 | 10 | 0 | 0 | 0 | 0 | 35 |
専門的能力 | 50 | 15 | 0 | 0 | 0 | 0 | 65 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |