スマホを含むコンピュータの仕組みや,安全に利用するためのセキュリティーの基礎知識を学び,コンピュータを「道具」として活用するための基本的な知識と技術を習得する。
*ハードウエア,OS,アプリ等,コンピュータを構成する基本的な要素について説明でき,安全に利用するためのマナー等を身に着ける.
*2進数によるデータの表現の概要を説明でき,整数の加算,減算ができる。
*ブール代数による基本的な演算,加算器など簡単な論理回路を構成できる。
概要:
スマートフォンを含むコンピュータを道具として活用できるように安全に利用するための知識を学び,また,そのハードウエアや計算の原理について学んでいきます.
授業の進め方・方法:
資料を用いた座学による授業が中心になります.ノートは必ず準備してください.
「サイバーセキュリティ人材育成事業(K-SEC)」により作成された教育コンテンツ(K-SEC教材)を使用する.
注意点:
ここで学ぶことは,今後5 年間の情報関連科目の基礎となります。分からない事はそのままにせず,質問,調べるなど自主的に学習する習慣を身に付ける事。
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
ガイダンス |
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2週 |
SNSの利用について(K-SEC教材) |
SNSを安全に利用する際の,危険性やマナーについて説明できる.
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3週 |
コンピュータの基礎知識1 |
コンピュータの基本構成を説明できる.
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4週 |
コンピュータの基礎知識2 |
現在のコンピュータに至る歴史の概要を説明できる.
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5週 |
2進数とディジタル |
数値,文字,画像の扱い方の概要と,2進数の関係を説明できる.
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6週 |
基数変換1 |
10進数と2進数との関係を知り,整数の基数変換ができる.
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7週 |
基数変換2 |
8進数,16進数と2進数の関係を学び,互いに変換することができる.
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8週 |
基数変換3 |
問題を解きながら基数変換の理解を深める.
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2ndQ |
9週 |
2進数の計算(加算と減算)1 |
2進数の加算と,補数を使った減算について学ぶ.
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10週 |
2進数の計算(加算と減算)2 |
演習を行いながら理解を深める
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11週 |
小数の基数変換 |
固定小数点法について理解し,基数変換ができる.
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12週 |
実数の表現方法 |
プログラミングで使用される実数(浮動小数点)の表現方法について説明できる
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13週 |
私物の端末の使用について (K-SEC教材) |
私物のPC,スマホの適切な利用について説明できる.
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14週 |
情報システムを使う(その1) (K-SEC教材) |
インターネットに危険性と自己防衛について説明できる.
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15週 |
情報システムを使う(その2) (K-SEC教材) |
IDの管理の重要性について説明できる.
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16週 |
前期末試験 |
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後期 |
3rdQ |
1週 |
情報システムを使う(その3) (K-SEC教材) |
コンピュータウイルスに感染してしまった時の対処法について説明できる.
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2週 |
情報システムを使う(その4) (K-SEC教材) |
ネット上での著作権について説明できる.
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3週 |
コンピュータを構成する基本的な回路とは? |
コンピュータを構成する論理回路について説明できる.
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4週 |
ブール代数の基礎と真理値表 |
ブール代数の考え方を説明できる.
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5週 |
ブール代数の公理 |
ブール代数の公理を真理値表を用いて確認できる.
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6週 |
論理式の出力 |
論理式の出力について真理値表を作ることができる.
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7週 |
論理式と論理回路 |
論理式から論理回路を,論理回路から論理式を書くことができる.
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8週 |
真理値表と論理回路 |
真理値表から論理式を作ることができる.
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4thQ |
9週 |
論理式の簡単化 |
ブール代数の公理,定理を用いて論理式をより少ない演算の式に変形することができる.
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10週 |
カルノー図 |
真理値表/論理式からカルノー図を描くことができる.
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11週 |
カルノー図を用いた論理式の簡単化1 |
カルノー図からより簡単な形で論理式を作ることができる.
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12週 |
カルノー図を用いた論理式の簡単化2 |
論理式,真理値表,カルノー図の関係から論理式の簡単化について説明できる.
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13週 |
組み合わせ回路の設計1 |
論理関数,カルノー図,真理値表の関係を理解し,論理回路を構成できる.
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14週 |
組み合わせ回路の設計2 |
半加算器,全加算器を真理値表から構成することが出来る.
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15週 |
論理回路まとめ |
演習問題を解くことで,論理回路について理解を深める.
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16週 |
期末試験 |
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 工学基礎 | 情報リテラシー | 情報リテラシー | 情報を適切に収集・処理・発信するための基礎的な知識を活用できる。 | 2 | |
論理演算と進数変換の仕組みを用いて基本的な演算ができる。 | 3 | |
コンピュータのハードウェアに関する基礎的な知識を活用できる。 | 2 | |
情報伝達システムやインターネットの基本的な仕組みを把握している。 | 2 | |
情報セキュリティの必要性および守るべき情報を認識している。 | 2 | |
個人情報とプライバシー保護の考え方についての基本的な配慮ができる。 | 2 | |
インターネット(SNSを含む)やコンピュータの利用における様々な脅威を認識している | 2 | |
インターネット(SNSを含む)やコンピュータの利用における様々な脅威に対して実践すべき対策を説明できる。 | 2 | |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 情報系分野 | 計算機工学 | 整数を2進数、10進数、16進数で表現できる。 | 3 | 前7 |
小数を2進数、10進数、16進数で表現できる。 | 3 | 前7 |
整数・小数をコンピュータのメモリ上でディジタル表現する方法を説明できる。 | 3 | 前3 |
基数が異なる数の間で相互に変換できる。 | 3 | 前4 |
基本的な論理演算を行うことができる。 | 3 | |
基本的な論理演算を組合わせて、論理関数を論理式として表現できる。 | 3 | |
論理式の簡単化の概念を説明できる。 | 3 | |
簡単化の手法を用いて、与えられた論理関数を簡単化することができる。 | 3 | |
論理ゲートを用いて論理式を組合せ論理回路として表現することができる。 | 3 | |
与えられた組合せ論理回路の機能を説明することができる。 | 3 | |
組合せ論理回路を設計することができる。 | 2 | |
フリップフロップなどの順序回路の基本素子について、その動作と特性を説明することができる。 | 2 | |
レジスタやカウンタなどの基本的な順序回路の動作について説明できる。 | 1 | |
与えられた順序回路の機能を説明することができる。 | 2 | |
順序回路を設計することができる。 | 1 | |
コンピュータを構成する基本的な要素の役割とこれらの間でのデータの流れを説明できる。 | 2 | 前3 |
システムプログラム | 形式言語の概念について説明できる。 | 1 | |
形式言語が制限の多さにしたがって分類されることを説明できる。 | 1 | |
情報数学・情報理論 | ブール代数に関する基本的な概念を説明できる。 | 2 | 後10 |
その他の学習内容 | 少なくとも一つの具体的なコンピュータシステムについて、起動・終了やファイル操作など、基本的操作が行える。 | 3 | |
少なくとも一つの具体的なオフィススイート等を使って、文書作成や図表作成ができ、報告書やプレゼンテーション資料を作成できる。 | 3 | |
少なくとも一つのメールツールとWebブラウザを使って、メールの送受信とWebブラウジングを行うことができる。 | 3 | |
分野別の工学実験・実習能力 | 情報系分野【実験・実習能力】 | 情報系【実験・実習】 | 与えられた仕様に合致した組合せ論理回路や順序回路を設計できる。 | 2 | 後12 |