情報リテラシー

科目基礎情報

学校 旭川工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 情報リテラシー
科目番号 081 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 システム制御情報工学科(2021年度以降入学者) 対象学年 1
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材
担当教員 佐竹 利文

到達目標

スマホを含むコンピュータの仕組みや,安全に利用するためのセキュリティーの基礎知識を学び,コンピュータを「道具」として活用するための基本的な知識と技術を習得する。
*ハードウエア,OS,アプリ等,コンピュータを構成する基本的な要素について説明でき,安全に利用するためのマナー等を身に着ける.
*2進数によるデータの表現の概要を説明でき,整数の加算,減算ができる。
*ブール代数による基本的な演算,加算器など簡単な論理回路を構成できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1コンピュータを構成する基本的な要素について説明でき,安全に利用するためのマナー等を説明できる.コンピュータを構成する基本的な要素について説明でき,安全に利用するためのマナー等を説明できる.コンピュータを構成する基本的な要素と安全に利用するためのマナー等を説明できない.
評価項目22進数によるデータの表現の概要を説明でき,整数の加算,減算ができる。2進数によるデータの表現の概要を説明でき,整数の加算,減算が できる。2進数によるデータの表現の概要を説明,整数の加算,減算ができな い
評価項目3ブール代数による基本的な演算,加算器など簡単な論理回路を構成できる。ブール代数による基本的な演算, 加算器など簡単な論理回路を構 成できる。ブール代数による基本的な演算, 加算器など簡単な論理回路を構成 できない。

学科の到達目標項目との関係

  システム制御情報工学科の教育目標② 説明 閉じる
本科の教育目標① 説明 閉じる

教育方法等

概要:
スマートフォンを含むコンピュータを道具として活用できるように安全に利用するための知識を学び,また,そのハードウエアや計算の原理について学んでいきます.
授業の進め方・方法:
資料を用いた座学による授業が中心になります.ノートは必ず準備してください.
「サイバーセキュリティ人材育成事業(K-SEC)」により作成された教育コンテンツ(K-SEC教材)を使用する.
注意点:
ここで学ぶことは,今後5 年間の情報関連科目の基礎となります。分からない事はそのままにせず,質問,調べるなど自主的に学習する習慣を身に付ける事。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス
2週 SNSの利用について(K-SEC教材) SNSを安全に利用する際の,危険性やマナーについて説明できる.
3週 コンピュータの基礎知識1 コンピュータの基本構成を説明できる.
4週 コンピュータの基礎知識2 現在のコンピュータに至る歴史の概要を説明できる.
5週 2進数とディジタル 数値,文字,画像の扱い方の概要と,2進数の関係を説明できる.
6週 基数変換1 10進数と2進数との関係を知り,整数の基数変換ができる.
7週 基数変換2 8進数,16進数と2進数の関係を学び,互いに変換することができる.
8週 基数変換3 問題を解きながら基数変換の理解を深める.
2ndQ
9週 2進数の計算(加算と減算)1 2進数の加算と,補数を使った減算について学ぶ.
10週 2進数の計算(加算と減算)2 演習を行いながら理解を深める
11週 小数の基数変換 固定小数点法について理解し,基数変換ができる.
12週 実数の表現方法 プログラミングで使用される実数(浮動小数点)の表現方法について説明できる
13週 私物の端末の使用について
(K-SEC教材)
私物のPC,スマホの適切な利用について説明できる.
14週 情報システムを使う(その1)
(K-SEC教材)
インターネットに危険性と自己防衛について説明できる.
15週 情報システムを使う(その2)
(K-SEC教材)
IDの管理の重要性について説明できる.
16週 前期末試験
後期
3rdQ
1週 情報システムを使う(その3)
(K-SEC教材)
コンピュータウイルスに感染してしまった時の対処法について説明できる.
2週 情報システムを使う(その4)
(K-SEC教材)
ネット上での著作権について説明できる.
3週 コンピュータを構成する基本的な回路とは? コンピュータを構成する論理回路について説明できる.
4週 ブール代数の基礎と真理値表 ブール代数の考え方を説明できる.
5週 ブール代数の公理 ブール代数の公理を真理値表を用いて確認できる.
6週 論理式の出力 論理式の出力について真理値表を作ることができる.
7週 論理式と論理回路 論理式から論理回路を,論理回路から論理式を書くことができる.
8週 真理値表と論理回路 真理値表から論理式を作ることができる.
4thQ
9週 論理式の簡単化 ブール代数の公理,定理を用いて論理式をより少ない演算の式に変形することができる.
10週 カルノー図 真理値表/論理式からカルノー図を描くことができる.
11週 カルノー図を用いた論理式の簡単化1 カルノー図からより簡単な形で論理式を作ることができる.
12週 カルノー図を用いた論理式の簡単化2 論理式,真理値表,カルノー図の関係から論理式の簡単化について説明できる.
13週 組み合わせ回路の設計1 論理関数,カルノー図,真理値表の関係を理解し,論理回路を構成できる.
14週 組み合わせ回路の設計2 半加算器,全加算器を真理値表から構成することが出来る.
15週 論理回路まとめ 演習問題を解くことで,論理回路について理解を深める.
16週 期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎情報リテラシー情報リテラシー情報を適切に収集・処理・発信するための基礎的な知識を活用できる。2
論理演算と進数変換の仕組みを用いて基本的な演算ができる。3
コンピュータのハードウェアに関する基礎的な知識を活用できる。2
情報伝達システムやインターネットの基本的な仕組みを把握している。2
情報セキュリティの必要性および守るべき情報を認識している。2
個人情報とプライバシー保護の考え方についての基本的な配慮ができる。2
インターネット(SNSを含む)やコンピュータの利用における様々な脅威を認識している2
インターネット(SNSを含む)やコンピュータの利用における様々な脅威に対して実践すべき対策を説明できる。2
専門的能力分野別の専門工学情報系分野計算機工学整数・小数をコンピュータのメモリ上でディジタル表現する方法を説明できる。3前3
基数が異なる数の間で相互に変換できる。3前4
整数を2進数、10進数、16進数で表現できる。3前7
小数を2進数、10進数、16進数で表現できる。3前7
基本的な論理演算を行うことができる。3
基本的な論理演算を組合わせて、論理関数を論理式として表現できる。3
論理式の簡単化の概念を説明できる。3
簡単化の手法を用いて、与えられた論理関数を簡単化することができる。3
論理ゲートを用いて論理式を組合せ論理回路として表現することができる。3
与えられた組合せ論理回路の機能を説明することができる。3
組合せ論理回路を設計することができる。2
フリップフロップなどの順序回路の基本素子について、その動作と特性を説明することができる。2
レジスタやカウンタなどの基本的な順序回路の動作について説明できる。1
与えられた順序回路の機能を説明することができる。2
順序回路を設計することができる。1
コンピュータを構成する基本的な要素の役割とこれらの間でのデータの流れを説明できる。2前3
システムプログラム形式言語の概念について説明できる。1
形式言語が制限の多さにしたがって分類されることを説明できる。1
情報数学・情報理論ブール代数に関する基本的な概念を説明できる。2後10
その他の学習内容少なくとも一つの具体的なコンピュータシステムについて、起動・終了やファイル操作など、基本的操作が行える。3
少なくとも一つの具体的なオフィススイート等を使って、文書作成や図表作成ができ、報告書やプレゼンテーション資料を作成できる。3
少なくとも一つのメールツールとWebブラウザを使って、メールの送受信とWebブラウジングを行うことができる。3
分野別の工学実験・実習能力情報系分野【実験・実習能力】情報系【実験・実習】与えられた仕様に合致した組合せ論理回路や順序回路を設計できる。2後12

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合800101000100
基礎的能力10010100030
専門的能力700000070
分野横断的能力0000000