創造工学基礎演習

科目基礎情報

学校 旭川工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 創造工学基礎演習
科目番号 096 科目区分 専門 / 必修
授業形態 演習 単位の種別と単位数 履修単位: 4
開設学科 システム制御情報工学科(2021年度以降入学者) 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 4
教科書/教材
担当教員 中村 基訓,堀川 紀孝,技術職員 ,中川 佑貴

到達目標

システムとしての装置の製作と制御を通して,設計から製造までのモノづくりとシステムにおけるコンピュータによる制御および情報技術を体験的に理解する。
① モノづくりの基本技能、コンピュータ制御工作機械の操作
② 自動倉庫のCAD製図,機構部製作,回路製作
③ CAD/CAMシステムによる製品の設計から製造,3Dプリンタによる部品製作
④ シーケンス制御とコンピュータによる制御,AIを用いた制御の基礎

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1モノづくりの基本技能、コンピュータ制御工作機械の説明と操作ができ,それらについて説明できる.モノづくりの基本技能、コンピュータ制御工作機械の操作ができる.モノづくりの基本技能、コンピュータ制御工作機械の操作ができない.
評価項目2自動倉庫のCAD製図および機構部の製作,回路を製作できて,それらについて説明できる.自動倉庫のCAD製図および機構部の製作,回路を製作できる.自動倉庫のCAD製図および機構部の製作,回路を製作できない.
評価項目3CADによる設計,CAMによるNCプログラムの生成及び加工と3Dプリンタによる成形を行うことができ,それらについて説明できる.CADによる設計,CAMによるNCプログラムの生成及び加工と3Dプリンタによる成形を行うことができる.CADによる設計,CAMによるNCプログラムの生成及び加工と3Dプリンタによる成形を行うことができない.
評価項目4シーケンス制御,小型コンピュータによる制御,AIを用いた制御のプログラムの製作ができて,それらについて説明できる.シーケンス制御,小型コンピュータによる制御,AIを用いた制御のプログラムの製作ができる.シーケンス制御,小型コンピュータによる制御,AIを用いた制御のプログラムの製作ができない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
以下の4つのテーマを通してモノづくりおよび造り上げたシステムにおける制御技術と情報技術を学びます。
① モノづくりの基本技能、コンピュータ制御工作機械の操作
② 自動倉庫のCAD製図,機構部製作,回路製作
③ CAD/CAMシステムによる製品の設計から製造,3Dプリンタによる部品製作
④ シーケンス制御とコンピュータによる制御,AIを用いた制御の基礎
授業の進め方・方法:
8人程度の少人数グループに分かれて,それぞれ,CAD製図,自動倉庫の製作.CAM加工,シーケンス制御,回路製作,AI,3Dプリンタ,鋳造,旋盤,NC旋盤の10個のテーマについて演習を行う.各テーマでは最初にこれぞれの作業に関する安全教育受けた後演習に入る.
注意点:
他教科目の授業内容と関連付けて学習し、理解を深める。各テーマにおいて与えられた課題を,安全,整理・整頓などの演習の基本的態度で臨むことが必須である。また,レポートを決められた期日までに提出すること。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス 演習で扱う内容とともに,レポートに記載する内容について理解できる.
2週 CAD製図1 原図を元に3次元のモデリングができる.
可動部の定義方法を理解し,可動部分の動きを再現できる.
3週 CAD製図2 三面図等,製作で使用できる形式に出力できる.
4週 自動倉庫製作 自動倉庫の構造が理解できる.CADで製作した図面を用いて倉庫の製作に必要な部品加工ができる.
5週 自動倉庫製作 CADで製作した図面を用いて倉庫の製作に必要な部品加工ができる.
6週 自動倉庫製作 製作した部品を組み立て,自動倉庫を製作できる.
7週 自動倉庫製作 自動倉庫の動作確認ができる.
8週 文献調査日 ものづくり及びCAD/CAM,AIや制御に関わる文献調査を行う.
2ndQ
9週 CAM加工 CADで作られた設計データから機械加工を行うCAD/CAMについて理解できる.鋳造を行うことを前提にCADでコマを設計できる.
10週 CAM加工 発泡スチロール系の素材をモデリングマシンで加工できる.
11週 鋳造 CAMで作成した発泡スチロール製の模型を用いてフルモールド法による鋳造ができる
12週 鋳造 木型を用いて砂型を製作し,鋳鉄の鋳造ができる
13週 シーケンス制御 ハンドアームを対象として、シーケンサを用いた制御プログラムを作成できる。
14週 シーケンス制御 ラダープログラムを用いてPLC用のプログラムを作成し,動作確認ができる.
15週 文献調査日 ものづくり及びCAD/CAM,AIや制御に関わる文献調査を行う.
16週
後期
3rdQ
1週 AIを用いたロボットの制御 プログラミングによるロボットの制御ができる.
2週 AIを用いたロボットの制御 画像処理AIを用いた学習ができる.
3週 AIを用いたロボットの制御 画像処理AIを用いたロボットの制御ができる.
4週 AIを用いたロボットの制御 画像処理AIを用いたロボットの制御ができる.
5週 NC旋盤 NC旋盤の基本的な仕組み及び使い方を理解できる.
6週 NC旋盤 NC旋盤用のNCプログラムが作成できる.
7週 NC旋盤 シミュレータによる加工動作の確認ができる.
8週 NC旋盤 NCプログラムを用いて実際にNC旋盤を動作させ,部品を製作できる.
4thQ
9週 3Dプリンティング 3Dプリンタの原理,モデリングから印刷までの工程が説明でき,実際に印刷ができる.
10週 3Dプリンティング 3Dプリント品の寸法誤差の程度やその要因を理解し,3Dプリントに適した部品が設計できる.
11週 回路製作 自動倉庫制御のためのセンサーからの入力の応じてモータの起動,停止を行うための回路を製作できる
12週 回路製作 制御用電子回路の製作を行い,回路の動作確認ができる.
13週 旋盤 四爪チャックを使用し、芯出しができる。ドリルを使った穴あけ加工やバイトで内径加工ができる.
14週 旋盤 バイトで内径テーパ加工ができる。外径ローレット加工ができる。
15週 文献調査日 ものづくり及びCAD/CAM,AIや制御に関わる文献調査を行う.
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野工作鋳物の作り方、鋳型の要件、構造および種類を説明できる。3
切削加工の原理、切削工具、工作機械の運動を説明できる。2
バイトの種類と各部の名称、旋盤の種類と構造を説明できる。2
ドリルの種類と各部の名称、ボール盤の種類と構造を説明できる。3
切削工具材料の条件と種類を説明できる。2
切削速度、送り量、切込みなどの切削条件を選定できる。4
切削のしくみと切りくずの形態、切削による熱の発生、構成刃先を説明できる。2
分野別の工学実験・実習能力機械系分野【実験・実習能力】機械系【実験実習】実験・実習の目標と心構えを理解し、実践できる。4
災害防止と安全確保のためにすべきことを理解し、実践できる。4
レポートの作成の仕方を理解し、実践できる。4
ノギスの各部の名称、構造、目盛りの読み方、使い方を理解し、計測できる。3
マイクロメータの各部の名称、構造、目盛りの読み方、使い方を理解し、計測できる。3
ダイヤルゲージ、ハイトゲージ、デプスゲージなどの使い方を理解し、計測できる。3
けがき工具を用いてけがき線をかくことができる。3
やすりを用いて平面仕上げができる。3
ねじ立て工具を用いてねじを切ることができる。3
旋盤主要部の構造と機能を説明できる。3
旋盤の基本操作を習得し、外丸削り、端面削り、段付削り、ねじ切り、テ―パ削り、穴あけ、中ぐりなどの作業ができる。3
ボール盤の基本操作を習得し、穴あけなどの作業ができる。3
NC工作機械の特徴と種類、制御の原理、NCの方式、プログラミングの流れを説明できる。3
少なくとも一つのNC工作機械について、各部の名称と機能、作業の基本的な流れと操作を理解し、プログラミングと基本作業ができる。3
電気・電子系分野【実験・実習能力】電気・電子系【実験実習】キルヒホッフの法則を適用し、実験結果を考察できる。2
分流・分圧の関係を適用し、実験結果を考察できる。2
情報系分野【実験・実習能力】情報系【実験・実習】与えられた問題に対してそれを解決するためのソースプログラムを、標準的な開発ツールや開発環境を利用して記述できる。2
ソフトウェア生成に利用される標準的なツールや環境を使い、ソースプログラムをロードモジュールに変換して実行できる。2

評価割合

取組み・成果物レポート合計
総合評価割合60400000100
基礎的能力3010000040
専門的能力3030000060
分野横断的能力0000000