概要:
授業で学んだ理論を実験により確認し,さらに授業で学ぶ機会のなかった分野についても実験を通して学ぶ.
授業の進め方・方法:
6~7名程度のグループに分かれ,それぞれのグループが異なるテーマの実験に取り組む.1テーマは2回(2週間)で完結し,次のテーマへと移行する.実験レポートは実験終了後1週間以内の提出が義務付けられており,テーマによって1週毎のレポート提出が課されている場合もある.
注意点:
・実験にあたっては,単に指示どおりの手順に従うのではなく,手順や操作の意味を自分の頭で考え,与えられた条件で最も精度の良いデータを得られるよう細心の注意を払う必要がある.実験報告書は,提出期限を厳守して,所定の書式で十分な内容を含んだ報告書として提出することを心がける.実験を欠席すると,レポートも提出できなくなりそれだけで評価点が大幅に下ることが容易に予想されるので,体調管理を万全にして実験に臨むこと.
・下記授業計画に示す授業内容の実験テーマは,6名程度のグループでローテーションするため,一例として示してあるので,全員が下記の順で実験を進めるわけではないことに注意する.
・総時間数90時間(自学自習30時間)
・自学自習(30時間)ついては,日常の実験(60時間)のための情報収集,理解を深めるための予備実験の時間,報告書やレポートの作成時間などを総合したものとする.
・評価については,合計点数が60点以上で単位修得となる.その場合,各到達目標項目の到達レベルが標準以上であることが認められる.
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
ガイダンス |
本実験を通して学習すべきこと,行動すべきことを理解して,説明できる. 実験レポートの作成方法,記述すべき内容,提出期限を守ることの意味について理解し,説明できる.
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2週 |
RaspberryPiのシステムと開発環境(1週目) |
種々の情報を活用しながらRaspberry piのシステムをセットアップし,開発環境の構築ならびにコードの実行ができる.
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3週 |
RaspberryPiのシステムと開発環境(2週目) |
Raspberry piをアクセスポイント化し,リモートでの制御ができる.
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4週 |
RaspberryPiを用いた入出力実験Ⅰ(1週目) |
RaspberryPiを用いて,センサやアクチュエータを取り扱うことができる.
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5週 |
RaspberryPiを用いた入出力実験Ⅰ(2週目) |
RaspberryPiを用いて,各種センサの入出力特性を理解,取得できる. センサ入力から,アクチュエータを持つデバイスの制御ができる.
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6週 |
電気回路基礎実験(1週目) |
電池の起電力測定方法を説明でき,それに基づき電池の起電力と内部抵抗を測定できる. 最小自乗法を用いて測定データから起電力と内部抵抗を適切に推定できる. ブリッジ回路を用いたセンサ抵抗の測定原理を説明でき,サーミスタの温度-抵抗特性を適切に計測できる.
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7週 |
電気回路基礎実験(2週目) |
交流電源を伴うR,RL直列,RC直列回路の電圧を計測でき,電流,リアクタンスを適切に算出できる. 交流電源を伴う各種回路の位相特性をオシロスコープにより適切に計測できる. 交流電源を伴うRLC直列回路の共振特性を適切に計測し,共振周波数等を算出できる.
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8週 |
材料工学基礎実験(1週目) |
材料試験を行い,機械設計に必須の材料の機械的性質を求めることができる.
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2ndQ |
9週 |
材料工学基礎実験(2週目) |
材料試験を行い,機械設計に必須の材料の機械的性質を求めることができる.
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10週 |
Onshapeの基礎(1週目) |
3DCADのOnshapeを用いて角柱、円柱、シェル構造、ロフト形状、バネのモデリングと2次元図面の作成を行うことができる
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11週 |
Onshapeの応用(2週目) |
3DCADのOnshapeを用いて回転押し出し、サーフェスを用いたポット、食用品型、網目構造のモデリングを行うことができる。マルチパーツの使い方が分かる
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12週 |
電気電子回路解析とモータ制御(1週目) |
モータドライバ実装回路について理解し,Raspberry piを用いたモーターの基本的な制御ができる.
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13週 |
電気電子回路解析とモータ制御(2週目) |
モータドライバ実装回路について理解し,Raspberry piを用いたモーターの基本的な制御ができる.
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14週 |
プレ創造工学(1週目) |
これまでの実施した実験に基づき,チームで自律走行ロボットを開発するための基本的な検討ができる.
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15週 |
プレ創造工学(2週目) |
これまでの実施した実験に基づき,チームで自律走行ロボットを開発するための基本的な検討ができる.
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16週 |
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 自然科学 | 化学実験 | 化学実験 | 測定と測定値の取り扱いができる。 | 3 | 前6 |
レポート作成の手順を理解し、レポートを作成できる。 | 3 | 前6 |
工学基礎 | 工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法) | 工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法) | 物理、化学、情報、工学における基礎的な原理や現象を明らかにするための実験手法、実験手順について説明できる。 | 3 | 前6 |
実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の正しい取扱を身に付け、安全に実験できる。 | 3 | 前6 |
実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。 | 3 | 前6 |
実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。 | 3 | 前6,前7 |
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。 | 3 | 前6,前7 |
実験データを適切なグラフや図、表など用いて表現できる。 | 3 | 前6,前7 |
実験の考察などに必要な文献、参考資料などを収集できる。 | 3 | 前6,前7 |
実験・実習を安全性や禁止事項など配慮して実践できる。 | 3 | 前6,前7 |
個人・複数名での実験・実習であっても役割を意識して主体的に取り組むことができる。 | 3 | 前6,前7 |
共同実験における基本的ルールを把握し、実践できる。 | 3 | 前6,前7 |
レポートを期限内に提出できるように計画を立て、それを実践できる。 | 3 | 前6,前7 |
専門的能力 | 分野別の工学実験・実習能力 | 機械系分野【実験・実習能力】 | 機械系【実験実習】 | 実験・実習の目標と心構えを理解し、実践できる。 | 3 | 前6,前7 |
災害防止と安全確保のためにすべきことを理解し、実践できる。 | 3 | 前6,前7 |
レポートの作成の仕方を理解し、実践できる。 | 3 | 前6,前7 |
電気・電子系分野【実験・実習能力】 | 電気・電子系【実験実習】 | キルヒホッフの法則を適用し、実験結果を考察できる。 | 3 | 前6 |
分流・分圧の関係を適用し、実験結果を考察できる。 | 3 | 前6 |
ブリッジ回路の平衡条件を適用し、実験結果を考察できる。 | 3 | 前6 |
重ねの理を適用し、実験結果を考察できる。 | 3 | 前6 |
インピーダンスの周波数特性を考慮し、実験結果を考察できる。 | 3 | 前7 |