メカトロニクスⅠ

科目基礎情報

学校 旭川工業高等専門学校 開講年度 令和07年度 (2025年度)
授業科目 メカトロニクスⅠ
科目番号 0106 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 : 1
開設学科 システム制御情報工学科(2021年度以降入学者) 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 メカトロニクス入門(土谷・深谷 共著 森北出版)
担当教員 三井 聡

到達目標

1. メカトロニクス製品の基本的な構成要素,特徴を理解し,説明できる。
2. 各種アクチュエータの動作原理を理解し,説明できる。
3. 位置、速度センサの種類,動作原理,特性を理解し,説明できる。
4.  DCモーターの制御方法を理解し、説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1メカトロニクス製品の基本的な構成要素,特徴を理解し,説明できる。メカトロニクス製品の基本的な構成要素,特徴をある程度理解し,説明できる。メカトロニクス製品の基本的な構成要素,特徴を説明できない。
評価項目2アクチュエータの種類,各種モータの動作原理,特性を理解し,説明できる。アクチュエータの種類,各種モータの動作原理,特性をある程度理解し,説明できる。アクチュエータの種類,各種モータの動作原理,特性をある程度理解し,説明できない。
評価項目3位置,速度センサの種類,動作原理,特性を理解し,説明できる。位置、速度センサの種類,動作原理,特性をある程度理解し,説明できる。位置,速度センサの種類,動作原理,特性を説明できる。
評価項目3DCモーターの制御方法、PWM制御を理解し、説明できる。DCモーターの制御方法、PWM制御をある程度理解し、説明できる。DCモーターの制御方法、PWM制御を説明できる。

学科の到達目標項目との関係

  システム制御情報工学科の教育目標② 説明 閉じる
本科の教育目標① 説明 閉じる

教育方法等

概要:
機械,電気,電子,情報,制御工学を関連付け,それらを統合したメカトロニクスに関する工学あるいは技術について学習し,理解を深めて,機械をコンピュータで制御する基礎的知識を身につける。簡単なメカトロニクス製品の基本設計ができる能力を養うことを目的とし,メカトロニクスシステムを構成するアクチュエータ,センサ,マイクロコンピュータなどの基本要素の動作原理,特徴,使用例について学習する。この科目は企業で工作機械のシステム設計を担当していた教員が,その経験を活かし,モータ、センサ、等について講義形式で授業を行うものである。
授業の進め方・方法:
・モータ,センサなどの基本要素について学習し,DCモータの制御に関する演習問題に取り組み,メカトロニクスの基本事項の理解を深める。実際には,メカトロニクス製品の持つ機能を達成するために,これらの構成要素がどのような役割を担っているかを理解することがポイントである。
・教科書第1章,3章,2章の順に授業を進める。板書が中心であるが,適宜パワーポイントを使って進める。パワーポイントと同様のプリントを配布するが,配布プリントは穴埋め式になっており,説明を聞きながら各自で穴埋めを行ってもらう。
注意点:
・総時間数45時間(自学自習30時間)
・自学自習(30時間)ついては,日常の授業(15時間)のための予習復習時間,理解を深めるための演習課題の考察・解法の時間および試験の準備のための勉強時間を総合したものとする。
・評価については,合計点数が60点以上で単位修得となる.その場合,各到達目標項目の到達レベルが標準以上であること,教育プログラムの学習・教育到達目標の各項目を満たしたことが認められる。
・到達度試験と定期試験を合わせて試験の評価とする。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 メカトロニクス概要
(1)メカトロニクス製品の特徴と分類
(2)メカトロニクスの構成要素
アクチュエータ
(1)アクチュエータの種類
(2)モータの種類
メカトロニクスの概要,分類について説明できる。
サーボシステムについて説明できる。
アクチュエータの種類,モータの種類について説明できる。
2週 (3)DCモータの動作原理
 ①DCモータの特性,効率
DCモータの種類とその特性,効率について説明できる。DCモータの動作原理について説明できる。
3週  ②DCサーボモータの状態方程式 DCサーボモータの状態方程式と伝達関数について理解し,説明できる。
4週  ③DCサーボモータの時定数,駆動方法
次回達成度試験を実施する。
DCサーボモータの時定数,駆動方法について理解し,説明できる。
5週 達成度試験1
学んだ知識の確認ができる。
6週 答案返却と解説
(4)ACモータの動作原理と特性
 ①3相誘導モータの動作原理と特性
学んだ知識の再確認&修正ができる。
ACモータの動作原理と特性について理解し、説明できる。
3相誘導モータ、単相誘導モータの動作原理とその特性について説明できる。
7週  ②単相誘導モータの動作原理と特性
 ③同期モータの動作原理と特性
交流電源,誘導モータの動作原理について説明できる。
同期モータの動作原理について説明できる。
8週 (5)各種モータの動作原理と特性
 ① ブラシレスDCモータ,ステッピングモータの動作原理
次回達成度試験を実施する。
ブラシレスDCモータ,ステッピングモータの動作原理とその特性について説明できる。
2ndQ
9週 達成度試験2 学んだ知識の確認ができる。
10週  答案返却と解説
② 超音波モータ,リニアモータ
学んだ知識の再確認&修正ができる。
超音波モータ,リニアモータの動作原理とその特性について説明できる。
永久磁石の種類とその特性について説明できる。
11週 (6)永久磁石
センサ
(1)センサの役割
(2)位置の計測
永久磁石の種類と特性について説明できる。
センサの役割について理解し、説明できる。
マイクロスイッチ、光電スイッチについて説明できる。

12週 (3)変位の計測
 ①ポテンショメータ
 ②差動変圧器、レゾルバ
ポテンショメータ、レゾルバ,インダクトシンの動作原理と特性について説明できる。
13週  ③磁気式センサ
 ④光学的センサ
磁気スケールの動作原理について説明できる。
バーニア式、Laser干渉測長機の動作原理について説明できる。
14週  (3)位置、速度,加速度
 ①パルスエンコーダの動作原理と信号処理
パルスエンコーダの動作原理と論理回路を説明できる。
15週  ②速度、加速度の計測
次回達成度試験を実施する。
デジタル微分による速度,加速度の検出について説明できる。
16週 期末試験 学んだ知識の確認ができる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電力直流機の原理と構造を説明できる。3
誘導機の原理と構造を説明できる。3
同期機の原理と構造を説明できる。3

評価割合

試験課題合計
総合評価割合8020100
基礎的能力301040
専門的能力501060
分野横断的能力000