科目基礎情報

学校 旭川工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 公共
科目番号 006 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 物質化学工学科(2021年度以降入学者) 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 新公共(帝国書院) 公共ノート
担当教員 谷口 牧子

到達目標

1.法の意義と司法の役割について理解できる。
2.現代社会における四つの主要な問題、すなわち環境問題、経済問題、政治問題、国際問題について、理解することができる。
3.国際社会における宗教や科学をめぐる問題と日本の役割について、考察を深めることができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1法の意義と司法の司法の役割について説明できる。法の意義と司法の司法の役割について理解できる。法の意義と司法の司法の役割について理解できない。
評価項目2現代社会の主要な諸問題について説明することができる。現代世界の主要な諸問題を理解することができる。現代社会の主要な諸問題について理解することができない。
評価項目3文化の多様性について説明することができる。文化の多様性について理解することができる。文化の多様性について理解することができない。

学科の到達目標項目との関係

  物質化学工学科の教育目標④ 説明 閉じる
  本科の教育目標③ 説明 閉じる

教育方法等

概要:
第一に、現代社会の基本性格について、理解する。
第二に、現代社会における四つの主要な問題、すなわち環境問題、経済問題、政治問題、国際問題について、理解を深める。その際に、国際社会における日本の役割について、問題の背景にある原因や、世界の様々な宗教や思想をふまえたうえで、多面的に考察することを目指す。
第三に、118歳成年を踏まえて,法の意義と司法参加について学ぶ。
授業の進め方・方法:
第一に、現代社会の基本問題にどのような視点をもつべきか、問題の所在を検討する。
第二に、概要にあげた現代社会における四つの主要な問題に、順番にしかも多面的に接近する。その際、これらの四つの諸問題に対する、国際社会における日本の役割についても、考察を深める。
第三に、総じて、世界における文化の多様性についての理解を深めることを目指す。
注意点:
第一に、身のまわりの問題から出発して、何が問題であるか、問題を提起することが重要である。
第二に、情報の出所や問題の背景を理解しようとする姿勢が重要である。
第三に、自ら調べ、自ら考える姿勢が望まれる。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 現代社会の諸問題について わたくしたちの生きる社会についての基本的諸問題について理解することができる。
2週 環境問題について(1) 環境問題について理解することができる。
3週 環境問題について(2) 環境問題の問題点について考察を深めることができる。
4週 資源・エネルギー問題について(1) 資源問題について理解し、考察を深めることができる。
5週 資源・エネルギー問題について(2) エネルギー問題について理解し、考察を深めることができる。
6週 科学技術の問題について 科学技術の発達と生命の問題について理解し、考察を深めることができる。
7週 情報化社会の問題について 情報化社会の問題点について理解し、考察を深めることができる。
8週 中間試験
2ndQ
9週 宗教について 文明と宗教についての基本事項を理解することができる。
10週 民主政治について 民主政治の原理と基本的人権について理解し、考察を深めることができる。
11週 日本国憲法について 憲法の原理と日本国憲法の特質について理解することができる。
12週 日本の政治機構について 日本の政治機構の特質および三権分立について理解し、考察を深めることができる。
13週 現代政治の特質について 地方自治および選挙について理解し、考察を深めることができる。
14週 現代政治の特質について 世論と政治参加をめぐる諸問題について、世界の動向をふまえて理解することができる。
15週 前期末試験
16週 答案返却と解説
法の支配について
法治社会の本質について、世界の水準をふまえて理解することができる。
後期
3rdQ
1週 経済とは何か 産業革命以降の経済社会の成立について、理解することができる。
2週 経済のしくみ 需要と供給の理論について理解することができる。
3週 市場経済について 市場経済のしくみを理解することができる。
4週 銀行について 中央銀行の役割について理解することができる。
5週 財政について 経済領域に対する政府の役割と財政について理解することができる。
6週 日本経済について(1) 戦後の日本経済の特質について、その概略を説明することができる。
7週 日本経済について(2) 過去二十年間の日本経済の現状について、説明することができる。
8週 中間試験
4thQ
9週 豊かな生活について 生活に根ざした経済社会とは何か、消費者の視点をふまえて理解することができる。現代の労働・雇用問題について理解し、考察を深めることができる。
10週 国際経済について(1) 貿易と国際分業について理解することができる。
11週 国際経済について(2) 国際為替のしくみや経済のグローバル化について理解することができる。
12週 国際政治について(1) 国際紛争に対処するための方法を考察することができる。
13週 国際政治について(2) 核兵器や軍縮への取り組みについて理解することができる。
14週 民族問題について 民族問題の背景を理解することができる。
15週 戦争と平和について 世界における戦争と平和について考察を深め、日本を役割を提案することができる。
16週 学年末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力人文・社会科学社会地理歴史的分野世界の資源、産業の分布や動向の概要を説明できる。2
民族、宗教、生活文化の多様性を理解し、異なる文化・社会が共存することの重要性について考察できる。3
近代化を遂げた欧米諸国が、19世紀に至るまでに、日本を含む世界を一体化していく過程について、その概要を説明できる。2
帝国主義諸国の抗争を経て二つの世界大戦に至る日本を含む世界の動向の概要を説明し、平和の意義について考察できる。3
第二次世界大戦後の冷戦の展開からその終結に至る日本を含む世界の動向の概要を説明し、そこで生じた諸問題を歴史的に考察できる。2
19世紀後期以降の日本とアジア近隣諸国との関係について、その概要を説明できる。3
公民的分野人間の生涯における青年期の意義と自己形成の課題を理解し、これまでの哲学者や先人の考え方を手掛かりにして、自己の生き方および他者と共に生きていくことの重要性について考察できる。3
自己が主体的に参画していく社会について、基本的人権や民主主義などの基本原理を理解し、基礎的な政治・法・経済のしくみを説明できる。3
現代社会の考察現代社会の特質や課題に関する適切な主題を設定させ、資料を活用して探究し、その成果を論述したり討論したりするなどの活動を通して、世界の人々が協調し共存できる持続可能な社会の実現について人文・社会科学の観点から展望できる。3
工学基礎技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史技術者倫理が必要とされる社会的背景や重要性を認識している。2
説明責任、製造物責任、リスクマネジメントなど、技術者の行動に関する基本的な責任事項を説明できる。2
社会における技術者の役割と責任を説明できる。2
現代社会の具体的な諸問題を題材に、自ら専門とする工学分野に関連させ、技術者倫理観に基づいて、取るべきふさわしい行動を説明できる。2
情報技術の進展が社会に及ぼす影響、個人情報保護法、著作権などの法律について説明できる。2前6,前7
高度情報通信ネットワーク社会の中核にある情報通信技術と倫理との関わりを説明できる。2
環境問題の現状についての基本的な事項について把握し、科学技術が地球環境や社会に及ぼす影響を説明できる。3前2,前3,前4
環境問題を考慮して、技術者としてふさわしい行動とは何かを説明できる。2
国際社会における技術者としてふさわしい行動とは何かを説明できる。2前4,前7
過疎化、少子化など地方が抱える問題について認識し、地域社会に貢献するために科学技術が果たせる役割について説明できる。2
知的財産の社会的意義や重要性の観点から、知的財産に関する基本的な事項を説明できる。2
知的財産の獲得などで必要な新規アイデアを生み出す技法などについて説明できる。1
技術者の社会的責任、社会規範や法令を守ること、企業内の法令順守(コンプライアンス)の重要性について説明できる。2
技術者を目指す者として、諸外国の文化・慣習などを尊重し、それぞれの国や地域に適用される関係法令を守ることの重要性を把握している。2
科学技術が社会に与えてきた影響をもとに、技術者の役割や責任を説明できる。1
科学者や技術者が、様々な困難を克服しながら技術の発展に寄与した姿を通し、技術者の使命・重要性について説明できる。1
全ての人々が将来にわたって安心して暮らせる持続可能な開発を実現するために、自らの専門分野から配慮すべきことが何かを説明できる。1
技術者を目指す者として、平和の構築、異文化理解の推進、自然資源の維持、災害の防止などの課題に力を合わせて取り組んでいくことの重要性を認識している。1
分野横断的能力態度・志向性(人間力)態度・志向性態度・志向性リーダーがとるべき行動や役割をあげることができる。2
適切な方向性に沿った協調行動を促すことができる。2
リーダーシップを発揮する(させる)ためには情報収集やチーム内での相談が必要であることを知っている2
法令やルールを遵守した行動をとれる。3
他者のおかれている状況に配慮した行動がとれる。3
自身の将来のありたい姿(キャリアデザイン)を明確化できる。2
その時々で自らの現状を認識し、将来のありたい姿に向かっていくために現状で必要な学習や活動を考えることができる。2
キャリアの実現に向かって卒業後も継続的に学習する必要性を認識している。1
これからのキャリアの中で、様々な困難があることを認識し、困難に直面したときの対処のありかた(一人で悩まない、優先すべきことを多面的に判断できるなど)を認識している。2
高専で学んだ専門分野・一般科目の知識が、企業や大学等でどのように活用・応用されるかを説明できる。2
企業等における技術者・研究者等の実務を認識している。1
企業人としての責任ある仕事を進めるための基本的な行動を上げることができる。2
企業における福利厚生面や社員の価値観など多様な要素から自己の進路としての企業を判断することの重要性を認識している。2
企業には社会的責任があることを認識している。2
企業が国内外で他社(他者)とどのような関係性の中で活動しているか説明できる。2
調査、インターンシップ、共同教育等を通して地域社会・産業界の抱える課題を説明できる。2
企業活動には品質、コスト、効率、納期などの視点が重要であることを認識している。2
社会人も継続的に成長していくことが求められていることを認識している。2
技術者として、幅広い人間性と問題解決力、社会貢献などが必要とされることを認識している。2
技術者が知恵や感性、チャレンジ精神などを駆使して実践な活動を行った事例を挙げることができる。3
高専で学んだ専門分野・一般科目の知識が、企業等でどのように活用・応用されているかを認識できる。2
高専で学んだ専門分野・一般科目の知識が、企業等でどのように活用・応用されているかを認識できる。1
企業人として活躍するために自身に必要な能力を考えることができる。1
コミュニケーション能力や主体性等の「社会人として備えるべき能力」の必要性を認識している。1

評価割合

試験レポートワーク態度ポートフォリオ合計
総合評価割合80101000100
基礎的能力80101000100
態度・志向性(人間力)000000
総合的な学習経験と創造的思考力000000