概要:
「線形代数」の内容から,まずベクトルの概念,および演算方法を学び,平面における直線および空間における直線や平面などの方程式を学ぶ。さらに,行列・行列式の概念を導入し,それらの演算および応用例としての連立1次方程式の解法を理解する。また,行列式の図形的意味についても理解し応用できるようにする。
授業の進め方・方法:
あらかじめテキストの該当部分を読んでから授業に臨むことを前提とする。授業では概念の意味や具体的な例題を通して、理解を確実にし、演習を行うことでその概念の使い方や応用される場面等を学ぶ。
評価方法は定期試験を70%、平常点(小テスト・レポート等の課題)を30%として評価する。
注意点:
① このシラバスには各週ごとの教科書のページが目安として書いてある。該当する部分をあらかじめ読み,疑問点などをはっきりさせて授業に臨むここと。
② 道具としての数学を身に付けようという積極的な学習意欲を持ち,授業に臨むこと。
③ 必ずその週のうちに復習をし,演習問題の反復練習に努めること。
④ 分からない個所がある場合は,必ず自分で可能な限り考え,友人と議論し,それでも分からない場合は,必ず担当教員に聞き,明らかにしておくこと。
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
平面ベクトルの和・差・実数倍(8-12:教科書のページ) |
ベクトルの定義を理解し,基本的な計算(和・差・実数倍)ができる。
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2週 |
ベクトルの平行と実数倍 成分表示(13-16) |
2つのベクトルが平行である条件を理解できる。ベクトルの成分表示ができ、ベクトルの大きさなどの基本的な計算ができる。
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3週 |
空間ベクトルの和・差・実数倍 成分表示(39-44) |
空間のベクトルについて,基本的な計算ができる。空間ベクトルの成分表示ができ、ベクトルの大きさなどの基本的な計算ができる。
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4週 |
成分表示によるベクトルの平行と実数倍 ベクトルの1次独立性(17-19,45-46) |
2つのベクトルが平行であることを数式で表現できる。ベクトルの1次独立・1次従属の概念を理解でき,ベクトルの分解などに適用できる。
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5週 |
平面ベクトルの内積(20-23) |
ベクトルの内積の定義を理解して,計算もできる。
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6週 |
空間ベクトルの内積 ベクトルの垂直と内積(24,47-50) |
空間ベクトルの内積を計算できる。2つのベクトルが垂直であることを内積を用いて判定することができる。
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7週 |
内積の基本性質(25-26,51) 次週,中間試験を実施する |
内積の基本性質を理解し,内積の計算に適用できる。
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8週 |
位置ベクトル(29-31,52-54)
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位置ベクトルを図形の問題に適用できる。
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2ndQ |
9週 |
平面内の直線の方程式(32-34) |
平面上の直線の方程式を様々な方法で表すことができる。
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10週 |
空間内の直線の方程式(55-57) |
空間内の直線の方程式を求めることができる。
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11週 |
直線・平面の法線ベクトル(35,58) |
法線ベクトルを用いて直線・平面の方程式を表すことができる。
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12週 |
円と球面(36,59) |
円・球面の方程式をベクトルを用いて表すことができる。
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13週 |
行列の定義,和・差・実数倍(68-73) |
行列の定義を理解し,行列の和・差・実数倍の計算ができる。
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14週 |
行列の積(74-77) |
行列の積の計算ができる。
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15週 |
演習 |
ベクトルについての演習問題に取り組み理解を深めることができる。
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16週 |
前期末試験 |
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後期 |
3rdQ |
1週 |
零因子・累乗,逆行列(78-82) |
零因子が存在することを理解できる。対角行列の累乗が計算できる。逆行列の定義を理解し,2次の正方行列の逆行列を求めることができる。
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2週 |
逆行列の性質 転置行列(83-86) |
逆行列の性質を理解できる。転置行列の定義を理解し,転置行列を作ることができる。
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3週 |
掃き出し法による連立1次方程式の解法(91-94) |
掃き出し法を用いて,連立1次方程式を解くことができる。
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4週 |
正則でない連立1次方程式 掃き出し法と逆行列(95-98) |
正則でない連立1次方程式の解について理解でき,不定の場合は解を求めることができる。掃き出し法を用いて,逆行列を求めることができる。
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5週 |
2次の行列式(104-106) |
2次の行列式の定義を理解し計算できる。また,その性質を理解できる。
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6週 |
演習 |
行列・連立1次方程式についての演習問題に取り組み,理解を深めることができる。
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7週 |
n次の行列式(107-113) 次週,中間試験を実施する |
n次の行列式の定義を理解し,その性質を利用して値を求めることができる。
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8週 |
余因子展開(114-118) |
行列式の余因子展開をすることができる。
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4thQ |
9週 |
サラスの方法 文字を含む行列式(119-121) |
サラスの方法により,3次の行列式を計算できる。種々の行列式の値を求めることができる。
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10週 |
積の行列式(122-124) |
積の行列式が行列式の積であることを理解できる。行列式を用いて行列の正則性を判定できる。
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11週 |
クラメルの公式(131-134,136)
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クラメルの公式を利用して連立1次方程式を解くことができる。斉次連立1次方程式が自明でない解を持つ条件を理解できる。
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12週 |
外積(27,64-65) |
外積の定義を理解し,計算できる。外積を用いて,平行四辺形の面積を計算できる。
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13週 |
行列式の図形的意味(137-138) |
行列式を用いて,平行四辺形の面積,平行六面体の体積を求めることができる。
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14週 |
行列式を用いた1次独立・1次従属性の判定(139-141) |
行列式を用いて,ベクトルの1次独立性・1次従属性を判定できる。
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15週 |
演習 |
行列式についての演習問題に取り組み,理解を深めることができる。
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16週 |
期末試験 |
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 数学 | 数学 | 数学 | ベクトルの定義を理解し、ベクトルの基本的な計算(和・差・定数倍)ができ、大きさを求めることができる。 | 3 | 前1,前2,前3 |
平面および空間ベクトルの成分表示ができ、成分表示を利用して簡単な計算ができる。 | 3 | 前2,前3 |
平面および空間ベクトルの内積を求めることができる。 | 3 | 前5,前6,前7 |
問題を解くために、ベクトルの平行・垂直条件を利用することができる。 | 3 | 前4,前6,前8 |
空間内の直線・平面・球の方程式を求めることができる(必要に応じてベクトル方程式も扱う)。 | 3 | 前10,前11,前12 |
行列の定義を理解し、行列の和・差・スカラーとの積、行列の積を求めることができる。 | 3 | 前13,前14 |
逆行列の定義を理解し、2次の正方行列の逆行列を求めることができる。 | 3 | 後1 |
行列式の定義および性質を理解し、基本的な行列式の値を求めることができる。 | 3 | 後5,後7,後9 |