情報・数理基礎

科目基礎情報

学校 旭川工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 情報・数理基礎
科目番号 038 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 物質化学工学科(2021年度以降入学者) 対象学年 1
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 情報I NEXT(数研出版)/ K-SEC教材、K-DASH教材
担当教員 松原 英一,松岡 俊佑,笹岡 久行,嶋田 鉄兵,中村 基訓,兵野 篤

到達目標

Society 5.0 とよばれる新たな社会の中で生きていくために、コンピュータとネットワークの知識と技能は欠かせないものとなっている。また、このような新時代で活躍するためには大規模データを自在に扱い、問題解決につなげることのできる人工知能(AI)・数理データサイエンスの素養が重要となってくる。本講義では、座学と実践的な授業を組み合わせて、新時代で生き、活躍していくために必要なコンピュータ・ネットワークに関する基本的な知識・技能をはじめ、情報セキュリティー、情報リテラシー、情報モラルに関する実践的な知識を身につけるとともに、AIや数理データサイエンスがどういうものであるのかを体感することを目的とする。これらの知識・技能の習得を通じて、問題解決に必要なコミュニケーション能力や情報収集・発信能力を向上させることも目指す。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1コンピュータとネットワークの基本的な知識と技能を身に付け、コミュニケーション・情報収集・情報発信を適切に行うことができる。コンピュータとネットワークの 基本的な知識と技能を身に付け、コミュニケーション・情報 収集・情報発信を行うことができる。コンピュータとネットワークの基本的な知識と技能を身に付けておらず、コミュニケーション・情 報収集・情報発信を行うことができない。
評価項目2情報リテラシー、情報セキュリティ、 情報モラルなど、コンピュータとネットワークを取り扱う上での深い知識と技能を身に付け、学校内のみならず実生活の中でも適切に実践できる。情報リテラシー、情報セキュリティ、 情報モラルなど、コンピュータとネットワークを取り扱う上での知識と技能を身に付け、学校内のみならず実生活の中でも実践できる。情報リテラシー、情報セキュリティ、 情報モラルなど、コンピュータとネットワークを取り扱う上での知識と技能を身に付けられず、学校内や実生活の中で実践できない。
評価項目3AI・データサイエンスに深い関心を持ち、数学やプログラミングの学習に高い意欲をもって取り組むことの必要性を認識できる。AI・データサイエンスに関心を持ち、数学やプログラミングの学習に意欲をもって取り組むことの必要性を認識できる。AI・データサイエンスに関心を持てず、数学やプログラミングの学習に意欲をもって取り組むことの必要性を認識できない。

学科の到達目標項目との関係

  物質化学工学科の教育目標① 説明 閉じる
  本科の教育目標① 説明 閉じる

教育方法等

概要:
座学の授業とコンピュータの実習室での実践的な演習を組み合わせ,Society 5.0 とよばれる社会で問題解決のために活躍していくために必要なコンピュータとネットワークに関する知識・技能、情報モラル、情報リテラシー、情報セキュリティに関する実践的な知識、人工知能・数理データサイエンスに関する初歩的な知識と技能を習得する。
授業の進め方・方法:
実践的な授業ではコンピュータ実習室を使用する。その都度、指示に従うこと。
注意点:
授業時間だけでなく,昼休みや放課後などの空いた時間に学校の端末を積極的に利用して授業で学んだことを実践すること。また、学校以外の普段の生活の中でも情報に関するモラルを遵守し、情報セキュリティー対策を実践すること。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス ・情報処理センターの学生用端末を適切に利用できる。
・コンピュータのハードウェアに関する基礎的な知識を理解し活用できる。
2週 インターネットの仕組みと利用 (1) ・電子メイルの基本設定およびその操作を学び,メイルを通じてコミュニケーションを行うことができる。
・インターネットの仕組みを理解し,実践的に使用できる。
3週 インターネットの仕組みと利用 (2) ・情報を適切に収集・処理・発信するための基礎的な知識を理解し活用できる。
・インターネットの危険性を理解し,情報セキュリティに気をつけることができる。
4週 インターネットの仕組みと利用 (3) ・インターネットにのめり込む問題点を理解し,のめり込みを対策することができる。
・個人情報とプライバシー保護の考え方について理解し,正しく実践できる。
5週 サイバーセキュリティとモラル(1) ・インターネットを用いた犯罪例などを知り、それに 対する正しい対処法を実践できる。
6週 サイバーセキュリティとモラル(2) ・サイバーセキュリティの脅威に対して,その対策について説明することができる。
7週 サイバーセキュリティとモラル(3) ・個人情報とプライバシー保護の考え方について理解し,正しく実践できる。
8週 情報に関する法令など ・技術者を目指す者として,知的財産に関する知識(関連法案を含む),技能,態度を身につける。
・情報技術の進展が社会に及ぼす影響,及び個人情報保護法,著作権などの法律との関連について理解できる。
2ndQ
9週 情報を扱うことの責任 ・情報伝達システムの考え方について理解できる。
・情報システムの種類や特徴を理解し,それらが生活に果たす役割と影響を理解する。
10週 AI・データサイエンス入門(1) ・Society5.0時代と言われる現代社会において,AIやデータサイエンスが果たす役割や社会の変化について説明することができる。
11週 AI・データサイエンス入門(2) ・表計算ソフトや統計ソフトを利用し,身近なデータを処理することができる。
12週 AI・データサイエンス入門(3) ・プログラミング言語「Python」の特徴を説明することができる。
・「Python」を用いて,データの整理やグラフを用いた可視化に関する簡単なプログラムを作成することができる。
13週 AI・データサイエンス入門(4) ・AI技術を用いて,できることやできないことを説明することができる。
・機械学習のプログラムを実行することができる。
14週 各専門分野でのAI・データサイエンス活用事例 ・各分野におけるAI・データサイエンスの利活用の事例について説明することができる。
・各専門学科におけるAIおよびデータサイエンスの最新応用事例について説明することができる。
・情報通信ネットワークを活用して,意見を提案し集約するための方法を考える。
・情報機器や情報通信ネットワークを活用して問題を解決するための方法を身につける。
15週 まとめと演習 ・ここまでの学修内容を振り返り,説明することができる。
・身につけた知識を利用し,演習に取り組むことができる。
16週 前期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史情報技術の進展が社会に及ぼす影響、個人情報保護法、著作権などの法律について説明できる。3前8
高度情報通信ネットワーク社会の中核にある情報通信技術と倫理との関わりを説明できる。3前5
知的財産の社会的意義や重要性の観点から、知的財産に関する基本的な事項を説明できる。3前8
情報リテラシー情報リテラシー情報を適切に収集・処理・発信するための基礎的な知識を活用できる。3前2,前3,前9
コンピュータのハードウェアに関する基礎的な知識を活用できる。3前1,前4,前5
情報伝達システムやインターネットの基本的な仕組みを把握している。3前2,前3,前9
同一の問題に対し、それを解決できる複数のアルゴリズムが存在しうることを知っている。3前11
与えられた基本的な問題を解くための適切なアルゴリズムを構築することができる。3前11
任意のプログラミング言語を用いて、構築したアルゴリズムを実装できる。3前12
情報セキュリティの必要性および守るべき情報を認識している。3前1,前5
個人情報とプライバシー保護の考え方についての基本的な配慮ができる。3前3,前5,前7
インターネット(SNSを含む)やコンピュータの利用における様々な脅威を認識している3前5,前6
インターネット(SNSを含む)やコンピュータの利用における様々な脅威に対して実践すべき対策を説明できる。3前6,前13
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能書籍、インターネット、アンケート等により必要な情報を適切に収集することができる。3前3,前9
収集した情報の取捨選択・整理・分類などにより、活用すべき情報を選択できる。3前3,前9
収集した情報源や引用元などの信頼性・正確性に配慮する必要があることを知っている。3前3,前9
情報発信にあたっては、発信する内容及びその影響範囲について自己責任が発生することを知っている。3前3,前9
情報発信にあたっては、個人情報および著作権への配慮が必要であることを知っている。3前3,前7
目的や対象者に応じて適切なツールや手法を用いて正しく情報発信(プレゼンテーション)できる。3前15

評価割合

試験発表課題態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合50050000100
基礎的能力50050000100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000